和食の語源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 05:56 UTC 版)
和食の起源は諸説があり、米と魚を中心とした食文化が発達していることから、その原型は神へのおもてなしにある説が有名である。 『古事記』や『日本書紀』における火闌降命たちの神話や、その3代後の神武天皇紀などにあるとしている。ユネスコへの登録に関して出版された和食文化国民会議のブックレットによれば、和食には自然の中の神が年中行事の中で食と結ばれたという特徴を持つ。 東京家政学院の『ユネスコに登録された和食』によれば、和食の基本形は飯・汁・菜・香の物であり、米・大根・ナスのような伝来した食材が使われ、魚介・海藻の豊富さ、蒸し・茹で・煮るといった調理法、昆布・鰹節・煮干しといった出汁の文化、味噌・醤油・酒・味醂・酢・塩・砂糖といった調味料、平安時代から現在まで継承された七夕のような節供の年間行事との関わりを挙げている。 京料理の料理人側から和食に見れば、「取り肴・造り・御椀・焼き物・揚げ物・焚合わせ・香の物」といった献立を成立させ、日によってこうした中から組み合わせその日の献立を作る。取り肴ではちょうど口に入る大きさの1寸という型があり、和食はその大きさに切られ、四季の季節感を入れ込んでいく。「造り」とは生魚を切るという技術によって、調理された素材を生かして調理する。「御椀」は日本料理を成立させるために不可欠な献立であり、鰹節と昆布だしを使い、カニや魚のすり身など主となる食材が入っており、その器も口をつけて食べることができるようになっている。「焼き物」は腕を問われるものであり、魚を焼くという技術を高度化し、焼く火には炭火を使い客席に届くまでに余熱で中まで火が通るように仕上げる。「焚合わせ」は野菜が中心であり、奈良時代に伝来した茄子・蕪・葱、室町時代の大根、江戸時代のインゲン豆・蓮根・キャベツ・牛蒡・サツマイモ・竹の子・トマト、明治時代には玉葱・オクラ、昭和時代には白菜・ピーマンといったものが使われるようになり、煮物・蒸し物・煎り物など多様に調理される。
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