収束方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 05:57 UTC 版)
「炎上 (ネット用語)」の記事における「収束方法」の解説
炎上が発生してしまった場合は、まずはじめに実際に自分に非があったと認めるかどうかを判断するべきだと、炎上に関する書籍などでは指摘されている。 非を認める場合、早急に被害者と世間に対し誠意のある謝罪コメントを発表することが良いとされる。この時、謝罪文に言い訳や抗議など謝罪以外の要素を含めると却って反発を招く可能性があるため、そういったことは書かない方が良い。脅迫・中傷への対応が必要であれば警察へ通報したり、弁護士に相談したりするなどの対処を淡々と行う。 非を認めない場合、断固として批判に対して反論を続けるか(できれば証拠を提示できることが望ましい)、徹底的に無視することとなる。個人のブログであれば炎上後も高い頻度でブログを更新することによって、過去のログまで丹念に調べるような閲覧者を除けば、火種となった記事が閲覧されにくくなるので、そのまま終息する場合もある。サイトやブログを閉鎖してしまうという対処法もあるが、炎上発生直後の閉鎖は却って事を大きくしてしまう危険性がある。またネット上での抗議先がなくなったことにより、関係者の居住地や職場など現地訪問を試みる動きが加速する可能性もある。特にブログなどで炎上の火種となった記事だけを削除するなどの対処は、隠蔽行為と解釈されて批判の激化を招きかねず、Googleのキャッシュやウェブ魚拓などから削除したサイトの中身が閲覧できるようにされることがあるとされる。 伊地知晋一による分類に沿って考える場合、批判集中型については率直に謝罪するか持論を継続し、議論過熱型は静観し、荒らし型は黙々と削除して対処するのが望ましい、とされる。 山本一郎は、炎上した時の具体的な対策について、速やかな消火のためには「かなり早い段階で謝罪する」ことが肝要だと述べている。お詫びの仕方も「お騒がせしてすみません」と、世間を騒がせたこと、関係者に迷惑をかけたことについて全方位に低姿勢で謝罪する方が良い。嘘をついたり、事実はそうでも部下や関係者がやったと釈明したりするのは最悪の一手であり、監修したのは自身であることを認めるべきだ。一方で、初手の有力な方法として「徹底的に無視する」ことも採用し得る。この場合は、その件に一切触れない心構えが必要で、炎上の規模の見極めが重要だ。騒ぎが大きくなり過ぎると、謝罪が遅れることで取り返しのつかない話になりやすい。問題が起きて釈明が無ければ、関係者の界隈はその誠実さを疑う。鎮火を促す最後の方法は、ネットで騒ぐ連中を次々と訴えること。行き過ぎた、間違った情報を元に話題を炊きつけている人物を特定し、黙々と、徹底的に、全て訴える方法を提案している。 中川淳一郎は、「身内の擁護はかえって炎上を劇化させる」と指摘し、周囲の人間は当事者の事を想うのであれば、ほどぼりが冷めるまで静観するべきだとしてる。ネットの作法がわからないまま、身内同士で炎上する本人を擁護し、ネットの意見を「素人は黙ってな」的に上から目線でバカにすることは、ネットで更に嫌われ、攻撃の対象になってしまう。自分に否があるなら、すぐに謝るという判断が下せるか。逆に相手に間違いがあるなら、訴訟も辞さない強さを持てるか。それができないなら、黙っていた方がいいと諭し、「インターネットを甘く見るな」ということに尽きると強調した。
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