加盟国の拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 02:50 UTC 版)
SCOの正規加盟国の領域は発足当初は中国以外はロシアや中央アジアといったユーラシア経済共同体の国々のみだったが、インド・パキスタンの正規加盟に伴ってユーラシア大陸の5分の3に達し、加盟国の総人口は30億人を超える規模で世界人口の半分近くを占め、面積と人口では世界最大の地域協力組織となった。 中華人民共和国・ロシア・インドといったユーラシア大陸における潜在的超大国 (BRICs)を抱え、モンゴル、アフガニスタン、イラン、トルクメニスタン、トルコ、東南アジア諸国連合 (ASEAN) も様々な形で参加するなど、北アジア、西アジア、中央アジア、南アジア、東アジアに勢力を広げて一大連合体に発展する可能性を持つSCOは、いずれ欧米主導のNATOに対抗しうる勢力として成長することを、アフリカやラテンアメリカの発展途上国(G77プラス中国)から期待されている。SCOへの加盟の希望も年々増加の一途をたどり、2004年のモンゴルに始まり、2005年にインド・パキスタン・イランがオブザーバー出席の地位を得た。加盟要請には正規加盟やオブザーバーになるのに必要な資格となる対話パートナーなどの段階的な参加制度を設ける事で対処している。 2012年にはアルメニア、アゼルバイジャン、バングラデシュ、ベラルーシ、ネパール、スリランカが加盟を申請し、2013年には対話パートナーのトルコも正規加盟を要請した。2014年、加盟国の拡大に向けた合意文書を採択、2015年にアルメニア、アゼルバイジャン、スリランカ、ネパール、カンボジアの対話パートナー参加、ベラルーシの対話パートナーからオブザーバーへの昇格、そしてオブザーバーであったインド、パキスタンの正規加盟が決定された。 2015年から2019年にかけてシリア・エジプト・イスラエル・カタール・バーレーン・イラク・サウジアラビアといった中東諸国の参加申請が相次いで発表され、このうちサウジアラビアとカタールとエジプトが2021年9月に対話パートナーとして参加することとなり、イランの正式加盟についても手続きに入った。
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