加盟国のユーロ導入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 14:50 UTC 版)
以下の8か国は欧州連合に加盟しているが、ユーロを導入していない。 デンマーク、 スウェーデン、 ブルガリア、 チェコ、 ハンガリー、 ポーランド、 ルーマニア、 クロアチア 。 デンマークは欧州連合条約における例外規定の対象となっている。同国は政府決定、あるいは議会の議決または国民投票を実施することとされており、これらなしではユーロの導入を求められることはない。スウェーデンにはこのような例外規定がなく、規定上は将来のある時点でユーロ導入が義務付けられている。しかし欧州連合側は、スウェーデンに対してユーロを強制する意図はないということを明らかにしている。 2004年以降に加盟した国(デンマーク、スウェーデン以外の8か国が含まれる)は、収斂基準を満たせばただちにユーロを導入することとされている。このような新規加盟国に関して、単一通貨は加盟のさいの条件の一部 (part of the package) となっており、デンマーク以外は例外が認められることはない。 2004年以降に加盟した国のうちすでにキプロス、マルタ、スロベニア、スロバキア、エストニアはユーロに切り替えられているが、残る7か国の経済通貨統合の第3段階への移行とユーロ導入の日程はいずれも2010年から2014年のあいだと見込まれていた。チェコの移行は2010年1月1日に設定されていたが、経済情勢のため実現は不可能になり、新たな日程は設定されていない。ハンガリーも2010年の目標日程が断念され、新たな予定は設定されていない。 2006年5月16日、欧州委員会はスロベニアに対して新たなユーロ圏国になるよう求め、2007年1月1日にユーロに切り替えた。経済通貨統合の体制に完全に移行する能力を示すことは「優良な加盟国」の必須条件のひとつである。欧州中央銀行と欧州委員会は2年ごとに報告書を作成し、そこで非ユーロ圏の加盟国の経済やその他の状況の分析をまとめ、ユーロ圏入りの適正を報告している。2004年加盟の10か国を含めた報告書が2004年10月に初めて作成された。しかし、欧州中央銀行制度のなかで最も重要な位置づけをされているドイツ連邦銀行はユーロ圏の急激な拡大を批判している。
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