初代 GC/GF系(1992年 - 2000年)
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「スバル・インプレッサ」の記事における「初代 GC/GF系(1992年 - 2000年)」の解説
パッケージングはCセグメントの4ドアセダン、5ドアハッチバックおよび2ドアクーペであるが、ハッチバックはステーションワゴンとしての使い勝手を盛り込んだ上で、新たに「スポーツワゴン」として訴求した。セダンはレオーネの廉価モデルであるセダン1600(マイア/マイアII)の後継車も兼ねる。 また、年次改良や特別仕様車の積極的な投入により、日本の小型車としては異例の8年という長期に渡るモデルサイクルを通じて、高い商品力を維持した。 レガシィRSに代わり世界ラリー選手権 (WRC) 参戦車両として高性能が与えられたモデルには「WRX」の名が冠された。エンジンもレガシィRSに搭載されていたEJ20型・DOHCターボ (240 PS) がシリンダーヘッド周りを一新して搭載された。 ボディ・デザインはスバル内部によるものである。「フローイングライン」と名付けられたなめらかなシルエットなど、ほぼすべての角が丸められた柔らかなイメージを特徴としている。 車体(シャシ)は、初代レガシィを基準に開発され、全長で200 mm、ホイールベースで60 mm狭められ、全高を10 mmかさ上げしている。ホワイトボディ(英語版)で175 kgと、初代レガシィの200 kgに対し25 kgの軽量化、車両重量では80 kgの軽量化を実現している。 トランスミッションは、NA車用として5速MTとE-4速ATが用意され、ターボ車用は、5速MTがノーマルレシオとクロースレシオ、それにE-4速AT、VTD-AWDトランスミッションが用意された。 「WRX type RA STi」、「WRX type R STi」には、ドライバーズコントロールセンターデフ(DCCD)が機械式リアLSDとの組み合わせで用意された。DCCDとはシフトレバー脇に設置されたダイヤルで前後輪のトルク配分を任意調節できる機構である。作動原理は、電磁式クラッチを応用したものである。合わせて、後輪のデフがR180に拡大され、機械式LSDが組み込まれる。また、後輪のドライブシャフト径とパーキングブレーキ用ドラム径も拡大されている。 サスペンションは、前方がL型ロアアームのストラット式、後方が2本のラテラルリンク(パラレルリンク)とトレーリングリンクを組み合わせたパラレルリンクストラット式で、初代レガシィと共通である。セダン「WRX」のMT車にはバネ下重量軽減のため、アルミ合金製鍛造フロントロアアームを新たに採用している。 ブレーキは、ベンチレーテッドディスクブレーキが前輪に全車標準装備されており、「WRX」では後輪にも装備されている。また、D年改以降の「STiバージョン」にはフロントに対向4ポットキャリパーと16インチ対応ディスクロータ、E年改以降の「WRX type RA STi」、「WRX type R STi」にはさらにリヤ対向2ポットキャリパーと15インチ対応ディスクロータが採用された。 エンジンは、全グレードに水平対向4気筒「EJ」型を採用している。細かく区別すると4種類が存在する。詳細は下記を参照。 EJ20G 初代レガシィRS (BC5) から引き継いだエンジン。 EJ18 「EJ20」のシリンダーライナーの変更によりボアを4.1 mm縮小したエンジン。 EJ16E 「EJ18E」のストロークを9.2 mm縮めたエンジン。 EJ15E 「EJ16E」のシリンダーライナーの変更によりボアを2.9 mm縮小したエンジン。 なお、同型の生産終了以降、平成24年(2012年)3月28日発売されたBRZに至るまでの間スバルに2ドアクーペはラインナップされなかった。
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