主戦騎手の横山武史について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 16:52 UTC 版)
「エフフォーリア」の記事における「主戦騎手の横山武史について」の解説
横山武史が初めてエフフォーリアに騎乗した時、デビュー4年目で春に初重賞を勝ち、夏に函館リーディングを獲得した時だった。後に初めて乗った時の印象を「乗った瞬間、今までの馬とは別モノだって感じでした。他の馬たちには申し訳ないんですけどとにかく別次元。ただ当時は、ウインマリリンでGIIしか勝っていなかったから『GI勝てる』とは言えなかったので『重賞を勝てるレベル』としか言えなかった。本当は『GIを狙える馬』って言いたかった。ハッキングで分かりましたが、柔らかくてバネがあって体の使い方がうまい。なおかつパワーもある。欠点がないんですよ」と振り返る。 デビュー4年目は、キャリアハイの年間94勝。史上最年少の関東リーディング1位に輝いた。2021年初のインタビューで、今年の目標に年間100勝。リーディングジョッキー。GIを勝つことを掲げた。また期待馬にエフフォーリアを選んだ。 皐月賞では、11回目の挑戦でGI初勝利。史上2番目に若い22歳3カ月28日での皐月賞の勝利となった。鹿戸は「武史、また頼むよ。これで満足されちゃ困るからな」と声をかけた。また1998年にセイウンスカイで勝った父横山典弘との親子制覇を達成した。 重賞初1番人気の騎乗が2021年日本ダービー。日本ダービーが重賞初の1番人気は、1990年メジロライアンに騎乗したデビュー5年目で重賞58回目の横山典弘以来31年ぶり。結果は同じく2着。勝てば戦後最年少制覇の武史は「人気に応えられず申し訳ありません。折り合い面は、思ったより掛かってしまいました。最後は伸びてくれたのですが、勝った馬に切れ負けしました」と語った。鹿戸調教師は先頭に立ったのが「気持ち早いかな」と感じたが、「人気を背負っていたし、下手にジッとして前が詰まる方がよくありません。武史の判断は間違いだったとは思っていません」と語った。優勝したシャフリヤールに騎乗した福永祐一は、「正直、いい騎乗ができたとは思えないのですが、馬に助けられました。最後は紙一重でしたね。運も作用しました。無敗のエフフォーリアに騎乗していた横山武史君は大変な重圧を感じていたと思う。道中はずっと彼の位置を確認していました。素晴らしい騎乗だったと思います」と讃えた。調教師の藤原英昭は、「将来ある若武者は、きょう悔しくて眠れないだろう。だけど、今後必ずあいつは競馬界を背負って立つ。このダービーはずっと記憶に残るだろうし、それが藤原厩舎で福永だったということは、今日の勝利は意味がある」「上手に乗ったのは武史の方。彼は久しぶりに現れた世界レベルのジョッキーになれる逸材だと思います」と語った。 武史は「何気ない日常で、全く関係のないことをしているのに、ふとダービーの記憶が頭をよぎることがあるんです。その時に感じた絶望感までもがよみがえってくるんです。レース映像を見て、振り返るなんてことはできないですね。鮮明にあの時の景色や手応えは覚えているので…」「クリストフ(・ルメール)や川田(将雅)さんが“よく頑張った”って声をかけてくださいましたし、アンカツ(安藤勝己)さんからも同じようなことを言っていただいて……。本当にありがたかったですけど、なかなか切り替えられません」「今まで生きてきた中でダントツに悔しい出来事」と後に振り返っている。 5年目は、エフフォーリアとのコンビを含むGI・5勝。史上2番目の若さでJRA年間100勝を達成。関東を代表するエースに成長し、東京競馬記者クラブ賞を受賞した。鹿戸は「もっと上を目指すべき男」と話す。 武史はエフフォーリアについて「特別な思いはあります。この後、勝ち続けたとしても、ダービーの悔しさは一生、忘れないと思うし、一生、晴れないと思います」「これだけ強い競馬をしてきて、まだ完成形ではないというのが驚きですね。もう一段階、成長したらどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみです。有馬記念はそこまでの状態ではなかったけど、それで勝ったのは怪物だと思います」と語っている。
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