一蓮寺を描いた絵画とは? わかりやすく解説

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一蓮寺を描いた絵画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 15:45 UTC 版)

一蓮寺」の記事における「一蓮寺を描いた絵画」の解説

江戸後期浮世絵師歌川国芳正木稲荷背景大判三昧続きの「甲州一蓮寺地内 正木稲荷略図」を描いている。山梨県内所在する伝本では「甲州文庫」本(山梨県立博物館所蔵)ほか二点の個人所蔵本があり、昭和戦前期には野口二郎戦後には上野晴朗石川博らが紹介している。個人所蔵本の一種では署名は「一勇斎国芳」、出版地本問屋和泉屋市兵衛、「村松」「吉村」の改印名主双印)があり、発行時期弘化4年1848年)から嘉永5年1851年)の間に推定されている。国芳同年甲斐国訪れているとも考えられている。 三図それぞれに一人ずつの女性描かれており、中央の女性派手な振り袖姿。左図女性木瓜紋着物姿で右を向け、右手を胸に当て左手手ぬぐい持っている手ぬぐいには「村田」と記され、『甲府買物独案内』に拠れば甲府城下には出版商の村田屋孝太郎ほか煙草商の村田屋が存在しており、関連指摘される。なお、弘化4年1847年)から嘉永5年1852年)の間に出版され甲府城下の名所・甲斐善光寺甲府市善光寺)を描いた浮世絵三代歌川豊国甲州善光寺境内之図初午」があり、こちらにも「村田氏」の文字見られる豊国村田屋孝太郎交流があり、安政以前甲府訪れたという。背景には幟(のぼり)や火の見櫓が立つ町並み描かれ左側には亀屋座と思われる芝居小屋が、右側には緑町甲府市若松町)と柳町甲府市中央)の境に流れ濁川架橋する緑橋描かれている。その背後冠雪した富士山描かれている。画面左には和歌記され画面右描かれの上方には「みどりばし」と記されている。 右図女性縦縞着物姿左向き左手煙草入れ右手煙管持っているその背景には赤い鳥居が連なった光景描かれており、正木稲荷であると見られている。中央図の女性花柄振袖姿で、左を向き左手で右を指している。背景には一蓮寺境内描かれており、左側には和歌記されている。 中央図の和歌甲州文庫本・個人所蔵の二種で同様であるが、左図和歌のみが甲州文庫本と個人所蔵一種異なっている。中央図の和歌は三首とも「正木納涼 水無月照る日もすゝし時しらぬ富士の影うくはちす葉のいけ 吉岡舎」。水無月現在の6月頃に相当し、「時しらぬ富士」は富士季節外れ積もっていることを意味し、『伊勢物語』の和歌「時しらぬ山は富士の峰 いつとてか鹿の子まだらはふるらむ」の文句取り。「(はちす)は一蓮寺の池を暗示していることが指摘される。『裏見寒話』では一蓮寺旧地である甲府城の堀に富士映ったとする伝承記している。 左図和歌甲州文庫本では「芝居遠景 狂言太鼓のおともするがはし日の見といつれ高けん 紙廻屋」、個人所蔵一種では「大御代のなかきためしもするかはし緑と町はつゝきて 紙の屋」と異な内容記しているが、作者の「紙の屋」と「するがはし(駿河)」の語句詠まれている点が共通する作者の「紙の屋」については不詳甲府城下における「駿河」は天保10年1839年)「駿河御掛替修復手当積金預り覚」(頼生文庫)に所見があるが、位置など詳細不明三種の図のうち、甲州文庫本と個人所蔵一種では左図女性着物縞模様甲州文庫本では粗雑であることが指摘されるが、一方で個人所蔵一種では改印商標欠損している。図像和歌内容比較から二種の前後関係不明

※この「一蓮寺を描いた絵画」の解説は、「一蓮寺」の解説の一部です。
「一蓮寺を描いた絵画」を含む「一蓮寺」の記事については、「一蓮寺」の概要を参照ください。

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