ライフルドマスケットの特性とは? わかりやすく解説

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ライフルドマスケットの特性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 03:01 UTC 版)

ライフルドマスケット」の記事における「ライフルドマスケットの特性」の解説

一般にライフルドマスケット置換する前の滑腔マスケットと同じ長さであった典型的に銃身はおよそ40インチ(100cm)で、全長5560インチ(140-150cm)であった当時アメリカ造兵廠命名規則では、ライフルライフルマスケットは、ライフリングを持つように特別に設計され生産されたものを意味していた。ライフルドマスケットは、造兵廠提携業者ライフリングのために返却されマスケット指していた。 1850年代造兵廠保管されいたかなりの数の滑腔マスケットこの方法でミニエー弾制式弾として発射できるように改造された。ライフルマスケット前身の滑腔マスケット比べ光景小さくなる傾向があった。例を挙げると、スプリングフィールドM1855では.58口径であり、イギリス1853年エンフィールド銃では.577口径であった1850年代半ばアメリカ陸軍行われた試験では、小口径弾は長距離でより高精度であった円錐型をしたミニエー弾は、.58口径小口径ではあるが丸弾よりも長いため、より大口径の.69口径の丸弾とほぼ同量の鉛からできていた。口径縮小した一方で銃身長さそのままであった短銃身のライフルをつくることは容易であり(かつ乗馬歩兵ライフル兵などの特科兵向けに作られていた)、置き換える前の滑腔マスケットよりも高精度であったが、軍上層部戦列形成して射撃する戦術好み短銃身の兵器では、後列歩兵前列歩兵誤射する危険があることを恐れていた。その時代の軍上層部は、銃剣による戦闘が持つ重要性ライフリング以後変わらない考えており、そのこと銃身長を保つ決定影響及ぼしたアメリカイギリス制式小銃は、銃身長が長いライフルマスケットバージョンと、スプリングフィールドM1855のようなより短い「ライフル」バージョン製造された。ライフルマスケット40インチ銃身持ち全長56インチ(140cm)であったライフル33インチ(84cm)の銃身持ち全長49インチ(120cm)であったイギリス軍では、歩兵全体支給したフルサイズマスケットと、特別に訓練したライフル連隊海兵隊向けのより短く取回ししやすいバージョンエンフィールド銃区別保たれていた。長いバージョンでは、銃身3つの金属帯で銃床取り付けられ、短いバージョンではそれが2つであった。そのため、それぞれ「3バンド型」「2バンド型」と呼ばれていた。 ライフルマスケット典型的にパーカッションロック採用していたが、スプリングフィールドM1855のような例外もある。それはメイナード紙製雷管システム装備していた。 ライフルマスケットは滑腔マスケット直接後継であったため、銃剣装備されていた。軍隊運用するに当たり、ライフルマスケット装填紙製カートリッジ使用しある程度簡略化されており、近代金属製実包とはかなり異なるものであった。それは一般には、筒状の紙に一定量黒色火薬と、グリース付いたミニエー弾詰めたものであった。 滑腔マスケット装薬異なり装薬全体銃口から装填するものではなかった。その代りに、まず紙を破って空け(普通、射手が歯を使って開けていた)、黒色火薬銃身流し込みその後ミニエー弾銃口から落とし込み槊杖使って火薬の一番上になるように装填した装填が終わると紙は廃棄された。その他近代装薬と違う点は、雷管別に存在しており、射撃時にパーカションロックの火門装着する必要があった点である。メイナード紙製雷管システムは、この最後段階キャップ状の雷管ではなく現代おもちゃ雷管銃に似た紙製雷管の帯を用いることで高速化しようと試みたが、野戦運用するには信頼性不足しており、後に廃止された。 こういった手法によらない例外として、エンフィールド銃装薬挙げられるエンフィールド銃弾丸には、ミニエー弾違い潤滑を保つために鋳造ないし鍛造された環状構造全くなかった弾丸装薬底部位置しており、弾丸のある部分外側の紙にはグリス塗られており、弾丸同時に装填され、この紙で隙間埋めるように設計されていた。槊杖弾丸しっかりと装填するために用いられた。

※この「ライフルドマスケットの特性」の解説は、「ライフルドマスケット」の解説の一部です。
「ライフルドマスケットの特性」を含む「ライフルドマスケット」の記事については、「ライフルドマスケット」の概要を参照ください。

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