サン=サーンス:ピアノ協奏曲 第3番 変ホ長調
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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サン=サーンス:ピアノ協奏曲 第3番 変ホ長調 | Concerto pour piano et orchestre No. 3 Op.29 | 作曲年: 1869年 出版年: 1975年 |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例![]() |
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1 | 第1楽章 I. Moderato assai - Piu mosso | 14分00秒 | No Image |
2 | 第2楽章 II. Andante | 10分00秒 | No Image |
3 | 第3楽章 III. Allegro non troppo | 8分30秒 | No Image |
作品解説
サン=サーンスは、1867年、パリの万国博覧会のためにカンタータを作曲し、レジョン・ドヌールの勲章を受けた。すぐれた芸術家として公式に認められ、更に1868年、《ピアノ協奏曲第2番》でも大きな成功をおさめた。充実した日々を送っていたサン=サーンスが、この翌年1869年に作曲したのが、《ピアノ協奏曲第3番》である。しかし、同年ライプツィヒで行われた初演や、1877年パリにおける初演では好評を得ることができなかった。現在でもサン=サーンスの他の協奏曲と比べて、演奏される機会はあまり多くない。
演奏所要時間は約25分。
第1楽章:モデラート・アッサイ 変ホ長調 4分の4拍子
ピアノの静かなアルペッジョがつくりだす渦のような響き。それにのせてオーケストラの各パートが、転調しながら第一主題を歌いつぐ。音楽の高まりをうけてピアノ、オーケストラがそれぞれ雄大に主題を歌う。第二主題は変ロ長調で、ffとなり緊張感が増す。続くピアノパートで、漂うような動きの第三主題が静かに奏されたのち、「カデンツァのように」と記されたピアノ独奏となる。本来、カデンツァは展開部の後におかれるのが一般的であったため、この箇所も批判の対象とされた。つづくアレグロ・アニマートでは、三つの主題が巧みに展開され
、ピアノの見せ所にもなっている。カデンツァを経て、再現部へ。続くコーダはアニマート。第一主題が奏され、力強く楽章を締めくくる。
第2楽章:アンダンテ ホ長調 4分の3拍子
弦楽器と管楽器による序奏から、大胆な音づかいがみられ、幻想的な響きを生み出している。しかし当時、これらは受け入れられず、批判の的となった。弦楽器による静かな第一主題、つづくピアノ左手による第二主題。最後はオーケストラによってこの第二主題が奏されるが、これが三楽章への移行部としての役割を果たしている。切れ目なく次の楽章へ進む。
第3楽章:アレグロ・ノン・トロッポ 変ホ長調 4分の2拍子
オーケストラの緊張感のある序奏。ピアノが躍動感のある主題、副主題を提示し、それをオーケストラが受け継ぐ。そして続く第二主題は、四分音符と八分音符からなる単純なものである。これが何度も繰り返されながら展開する。ピアノとオーケストラがそれぞれ主題の受け渡しを繰り返しながら、曲は進行し、最後は華やかに曲をとじる。この楽章では、展開の手法や調性変化の乏しさなどが指摘されることも多い。
フィールド:ピアノ協奏曲 第3番 変ホ長調
「ピアノ協奏曲 第3番 変ホ長調」の例文・使い方・用例・文例
- ピアノ協奏曲
- その曲はピアノ協奏曲に編集された。
- 6月21日の本選で,上原さんはチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」とラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」を演奏した。
- そのとき,彼女は偶然,ラヴェルのピアノ協奏曲を聞き,自分と千秋(玉(たま)木(き)宏(ひろし))が舞台でその曲を一緒に演奏している姿を想像する。
- 千秋は彼女がショパンのピアノ協奏曲を演奏するのを見るためにはるばるプラハまで行く。
- 内田さんはクリーブランド管弦楽団と共演したモーツァルトのピアノ協奏曲の演奏で最優秀器楽ソリスト演奏(オーケストラとの共演)賞を受賞した。
- 浅田選手は,ショートプログラムではショパンのノクターンのうちの1曲,フリーではラフマニノフのピアノ協奏曲第2番に合わせて演技すると述べた。
- フリーについて,浅田選手は「私はラフマニノフのピアノ協奏曲がとても好きです。」と述べた。
- 翌日のフリーでは浅田選手はラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」に合わせて滑った。
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