クリーブランド管弦楽団とは? わかりやすく解説

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クリーヴランド管弦楽団

(クリーブランド管弦楽団 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/13 09:09 UTC 版)

クリーヴランド管弦楽団
本拠地のセヴェランス・ホール
基本情報
原語名 The Cleveland Orchestra
出身地 アメリカ合衆国オハイオ州クリーヴランド
ジャンル クラシック音楽
活動期間 1918年 -
公式サイト www.clevelandorchestra.com
メンバー 音楽監督
フランツ・ウェルザー=メスト
桂冠音楽監督
クリストフ・フォン・ドホナーニ

クリーヴランド管弦楽団(クリーヴランドかんげんがくだん、英語: The Cleveland Orchestra)は、アメリカ合衆国オハイオ州クリーヴランドを本拠地とするオーケストラ

概要

アメリカ5大オーケストラ("Big Five")」[1]の1つとして世界的に広く知られる。冬季はクリーヴランドのセヴェランス・ホール英語版で、夏季はカヤホガフォールズのブロッサム・ミュージック・センターで、ジョージ・セルが1968年に創設した「ブロッサム音楽祭(英語版)」のレジデントオーケストラとして演奏を行なっている。

沿革

1918年にアデラ・プレンティス・ヒューズにより、ニコライ・ソコロフを常任指揮者に迎えて創立された。

発足当初から、米国東部全体で演奏旅行を行い、ラジオ放送への出演やレコード制作にも取り組んできた。1960年代からは西海岸にも進出して演奏旅行を行なっている。

ジョージ・セルの20年以上に亘る音楽監督時代に、大幅な楽員入れ替えや猛烈なトレーニングにより、「セルの楽器」と呼ばれるほど空前絶後の精緻なアンサンブル能力を獲得し、それまでのアメリカの平凡な地方オーケストラの一つから、全米トップファイヴの一つに上り詰め、以来世界のトップオーケストラの一つとして評価される基礎を作った。

セルの没後、大幅に減少した定期会員を呼び戻し、皆無になっていたレコード会社との契約を3社にし、華やかなソリストを連れてきたのがロリン・マゼールである。ウィーンへ転出するまでの11シーズンに、厳しいトレーニングによりセル時代の規律を取り戻し、かつ馥郁たるプレゼンスをオーケストラにもたらした。このコンビは交響曲・オペラ・バレエのディスクで国内外の賞を獲得した。

マゼールの後任のクリストフ・フォン・ドホナーニはクリーヴランドに住居を構え、腰をすえて音楽監督の仕事にあたった。セルやマゼールが行ったようなドラスティックな改革こそないものの、古典から現代までのレパートリー拡張に努め、かつ鍛えに鍛えあげたアンサンブルを背景に戦後の米国オーケストラとして初めてヴァイオリン対向配置(両翼配置)をレギュラー化した。ドホナーニの任期中にホームのセヴェランスホールの3600万ドルに及ぶ大改装に着手した点も見逃せない。この改修工事によりクリーヴランドの聴衆はセルがコンクリートで覆い隠してしまったパイプオルガンを、数十年ぶりに舞台上に見ることが出来たのである。

歴代の音楽監督とともに残してきた膨大な録音点数に加えて、ウラディーミル・アシュケナージオリヴァー・ナッセンクルト・ザンデルリングヨエル・レヴィリッカルド・シャイーマイケル・ティルソン・トーマスらとも録音活動に取り組んでいる。近年は、内田光子がレジデントプレイヤーに就任し、内田の弾き振りを含め、共演する機会が多い。

歴代首席指揮者等 

※太字は音楽監督

歴代コンサートマスター

主な現役楽団員

  • ディビット・ラジンスキー(コンサートマスター、2022年 - )
  • ウェズリー・コリンズ(ヴィオラ首席奏者、2016年 - )
  • ジョシュア・スミス(フルート首席奏者、1990年 - )
  • エフェンディ・ユスフ(クラリネット首席奏者、2017年- )
  • マイケル・ザックス(トランペット首席奏者、1988年 -)
  • ポール・ヤンチッチ(ティンパニ、1981年 - )
  • ジョエラ・ジョーンズ(鍵盤楽器、1970年 - )
  • 杉山康人(チューバ首席奏者、2006年 -  元新日本フィルハーモニー交響楽団奏者)
  • 真覚多佳子(ヴァイオリン、1985年 - )

来日公演

来日公演における指揮者、おもなプログラム、期間については、以下の通り。

エピソード

脚注

注釈・出典

  1. ^ 他の4つはシカゴ交響楽団ニューヨーク・フィルハーモニックボストン交響楽団フィラデルフィア管弦楽団[1]
  2. ^ 1959年 - 1962年

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