ズールー族との戦いとは? わかりやすく解説

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ズールー族との戦い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 04:41 UTC 版)

ヴィクトリア (イギリス女王)」の記事における「ズールー族との戦い」の解説

同じころ南アフリカには英国植民地2つケープ植民地ナタール共和国)、オランダ人植民者の子孫でイギリス支配反発してグレート・トレック内陸部移住したボーア人による国家2つオレンジ自由国トランスヴァール共和国)、計4つ白人植民者共同体があった。オレンジ自由国比較的親英的で英国協力関係にあったが、トランスヴァール共和国反英的だった。 そしてその周囲白人植民者20倍にも及ぶ数の原住民である黒人暮らしていた。黒人たちの中ではズールー族大きな勢力であった。このズールー族はイギリス・ボーア人問わず現地白人が最も恐れた戦闘民族だった。ズールー族独立国家ズールー王国国民皆兵をとっており、男子を血で洗うまで一人前認められず、また戦闘で敵を一人殺すか傷つけるまで妻帯認められないという風習があったため、非常に好戦的だった。銃はほとんどもっておらず、昔ながら投げ槍武器にしていた。 このズールー族脅威1876年のペディ族(英語版)との戦争財政難などによりトランスヴァール共和国1877年4月12日に(この時には何の抵抗もなく)イギリス併合された。大英帝国一員となったボーア人ズールー族の間で国境争いが起こる中、英領ナタール行政府の長である高等弁務官バートル・フレアはズールー族武力制圧することを決意したイギリス本国応援頼みつつ、その到着待たず1879年1月ズールー王国に対して軍隊廃棄し非人道的法・慣習廃し首都英国人監視役に置くことを認めるなら国境争いになっている土地を譲る」という最後通牒送ったズールー族からの返事はなく、現地イギリス軍本国独断ズールー戦争開始した装備のうえではイギリス軍圧倒的に優位だったにもかかわらずズールー族勇敢に戦い、イサンドルワナの戦い英語版)において現地イギリス軍全滅させた。 本国から増援送り込まれることとなったが、この際イギリス亡命中のフランス第二帝政時代の元フランス皇太子ナポレオン4世イギリス恩返しがしたい従軍希望した首相ディズレーリフランス第三共和政反発恐れて慎重だったが、ヴィクトリアと元フランス皇后ウジェニー強硬にナポレオン4世意思支持したため、ディズレーリ折れた。しかし結局ナポレオン4世現地ズールー族食らって戦死した。この報を聞いたヴィクトリアショックのあまり泣き出しその日日記に「恐ろしい出来事おぞましいズールー人の姿が脳裏浮かんでます。と書いている。ヴィクトリアディズレーリ反対退けてナポレオン4世葬儀出席し悲しみにくれるウジェニー慰めつつ、ズールー族を倒す決意新たにした。 ナポレオン4世葬儀から10日後にヴィクトリア植民地軍備増強怠った政府責任であるという叱責書簡ディズレーリ首相に送ったヴィクトリア寵愛を失う事を恐れたディズレーリ首相更なる大部隊を現地送りこみ、ついに1879年8月末にズールー王国首都ウルンディ陥落させ、ズールー族イギリス支配下に組み込んだ。 しかしズールー族脅威なくなったことでボーア人トランスヴァール共和国再独立求めてイギリスに対して蜂起し現地イギリス軍がこれに敗れた結果首相ウィリアム・グラッドストンヴィクトリア保守党不興を買いながらトランスヴァールからの撤退決意したヴィクトリア女王宗主権という条件付き1881年8月トランスヴァール共和国独立認めることとなったズールー族戦士たち殺害される直前ナポレオン4世描いた絵。 カンブラの戦い英語版)でズールー族撃破したイギリス軍描いた絵。 イギリス軍焼き払われズールー王国首都ウルンディ描いた絵。

※この「ズールー族との戦い」の解説は、「ヴィクトリア (イギリス女王)」の解説の一部です。
「ズールー族との戦い」を含む「ヴィクトリア (イギリス女王)」の記事については、「ヴィクトリア (イギリス女王)」の概要を参照ください。

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