スラブ (プレート)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/27 08:36 UTC 版)
スラブ (英語: slab) とは、海洋プレートが、海溝などからアセノスフェアやマントル中に沈み込んだ部分のことである[1][2]。
概要
大陸プレートの下に沈み込んだ海洋プレートを「スラブ」という。「スラブ」とは「平たい板」という意味であり、沈み込むプレートが平たい板状になっていることからこの名で呼ばれる[3]。スラブの実態については、主に深発地震の震源分布などから推定されている[1]。スラブは周囲のアセノスフェアよりも温度が低く、地震波速度が異常になる領域である。なお、上部マントル中で沈み込みが停滞したスラブを「スタグナントスラブ (stagnant slab)」という[4][1]。
スラブ内地震
「スラブ内地震」とは、「プレート内地震」ともいい、沈み込むプレートの内部で起こる地震をいう[3]。
日本付近では、東北日本の太平洋側から西に向かって太平洋プレートが沈み込み、西南日本の太平洋側から北に向かってフィリピン海プレートが沈み込んでいる[3]。この海洋性プレートが沈み込んでいる地域で起こる代表的な地震として、スラブ内地震のほかに、海洋性プレートと日本列島が乗っている上盤側のプレート境界がずれる「プレート間地震」、上盤側のプレート内部で起こる地震の3つがある[3]。プレート境界地震の代表例が2011年の東北地方太平洋沖地震、上盤側のプレート内部で起こる地震の代表例が1995年の兵庫県南部地震などである[3]。
プレートに曲げの力が加わり、プレートが破断するのがスラブ内地震である。スラブ内地震は、プレート境界地震のように、同じような領域が繰り返し破壊されるような周期性は確認されておらず、プレート内部のどこで起きるのか予測するのが難しい[3]。プレート境界地震に比べて規模は小さいものが多いが、場合によっては大きな被害を出すこともある。代表例として1994年の北海道東方沖地震などがある。1933年の昭和三陸地震は、日本海溝より東側で起きたスラブ内地震と考えられている[3]。また、1993年の釧路沖地震などは、太平洋プレート内の約100kmの深さで起きた地震である。スラブ内地震は、プレートの中、深さほぼ0kmから約700kmまで、非常に広い範囲で起こりうる地震である[3]。
脚注
「スラブ (プレート)」の例文・使い方・用例・文例
- あの2人は周囲からオフィスラブの疑惑が持たれている。
- 彼はいくぶんスラブ的な顔だちをしていた.
- スラブ語を書くのに使用されるアルファベットで書かれた、またはそれに関する
- スラブ語を話す
- ジョージアのスラブ人の人口
- スラブ語、バルト語を含むインド=ヨーロッパ語族の言語
- 9世紀に翻訳した聖書に用いられているスラブ語
- ロシア公用語のスラブ語
- ベラルースで話されているスラブ語
- ウクライナで話されているスラブ語
- ポーランドのスラブ語
- スロバキアで用いられているスラブ語
- チェコの人々が使っているスラブ語
- スロベニアの人々が使うスラブ語
- セルビアとクロアチアのスラブ語
- 南東ドイツの田舎地域で話されるスラブ語
- 現代マケドニアのスラブ言語
- スラブ語に近いインド=ヨーロッパ語族の一語派
- スカンジナビア諸国およびハンガリー、ロシア、西シベリアで使われているウラル諸語(スラブ語が勢力を伸ばす以前に)
- 6世紀から7世紀頃セルビアとその周辺地域に移住したスラブ人
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