テチス‐かい【テチス海】
テチス海
【英】: tethys sea
古生代のデボン紀末から新生代の初めにかけて、現在の南ヨーロッパ、北アフリカからトルコ、イランを通ってヒマラヤ山脈の北側を抜け、中国南部、マレー半島にかけて発達した海域で、古地中海とも呼ばれる。テチス海の北側にはアンガラ大陸が、南側にはゴンドワナ大陸が広がり、それぞれの地域にアンガラ植物群、ゴンドワナ植物群が発達した。またテチス海には、同海域に特有なテチス動物群が古生代後期から新生代古第三紀にかけて繁栄した。テチス海は長い地質時代を通じて地向斜を形成し、厚い地層が形成された。古第三紀ないしその前後に主要造山運動(アルプス造山運動)があり、テチス海は新第三紀以降急激な上昇が進行し、鮮新世末ないしそれ以後に大規模な隆起が行われた結果、アルプス・ヒマラヤ山脈が形成された。テチス海は、これらの運動によってアジア地域では完全に陸化したが、南ヨーロッパでは現在の地中海にその名残りを残している。 |
テチス海
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/15 00:09 UTC 版)
テチス海 (Tethys Ocean, Tethys Sea) は、パンゲア大陸の分裂が始まった約2億年前から約1億8000万年前の新生代第三紀まで存在していた海洋である。テーチス海[1]、古地中海ともいう。
- ^ a b “スーパーコンピューターでパンゲアの分裂から現在までの大陸移動を再現し、その原動力を解明”. 独立行政法人海洋研究開発機構. 2018年2月12日閲覧。
- ^ a b c スチーブン・ジェイ・グールド監修、ロジャー・オズボーン/マイケル・ベントン著、木畑郁生日本語版監修、池田比佐子訳 『進化地図』 河出書房新社 2011年 82ページ
- ^ 西本昌司、『地球の始まりからダイジェスト』p112、2015年9月25日、合同出版、ISBN 978-4-7726-1252-4
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