岩石学的所見ほか
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/15 07:52 UTC 版)
沈み込み帯では、沈み込むスラブ(プレート)から沸点が低い水蒸気や二酸化炭素が揮発して失われ、マントルの一部に化学反応を誘発し、低密度のカルクアルカリマグマが産生しこれが浮揚して上側プレートのリソスフェア内に貫入するらしい。沈み込み帯とこれに並行する火山帯の関係は、これにより説明される。 島弧の沈み込み側には、狭く深い海溝がある。ここは、沈み込むプレートと乗り上げるプレートの表面上の境界線に沿ってみられる。海溝の成因は、比較的密度が大きい方のプレートが重力に引っ張られるためである。地震は、この島弧の地下深くにある沈み込み境界に沿った一帯を震源として、たびたび発生する。この地震観測から和達-ベニオフ帯が確認、定義された。 プレートの沈み込みにより縮小される海盆は remnant ocean とよばれるが、これはいずれ造山運動を伴うプレート衝突により姿を消すとみられる。テチス海などはこの過程を辿って消滅したと考えられる。
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