沈み込み型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/18 16:13 UTC 版)
「プレートテクトニクス」の記事における「沈み込み型」の解説
大陸プレートと海洋プレート、または海洋プレートどうしが衝突した場合、比重の大きいプレートが比重の小さいプレートの下に沈み込み、深い海溝を形成する。大陸プレートは海洋プレートより比重が軽いため、この2者が衝突した場合は海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込むこととなる。この沈み込みによって引きずり込まれた上部プレートが反発することで地震が発生する。こうしたプレートの境界で起きる地震はプレート間地震と呼ばれるが、このほかにプレートの下に沈み込んだプレート(スラブ)で起きるスラブ内地震も存在する。また地下深く沈んだプレートから分離された水が、周辺の岩石の融点を下げるため、大陸プレートの深部においてマグマが発生し、多くの火山を生成する。マグマの発生地点は海洋プレートが大陸プレートに沈み込む地点ではなく、そこからさらに大陸プレート側に入った地点であるため、沈み込みの起きている海溝から一定の距離を開けて、海溝に平行する火山列が形成されることとなる。この火山列より海溝側には火山が存在しないため、これを火山フロント(火山前線)と呼ぶ。この火山活動と大陸同士の衝突による褶曲によって、大陸プレート側には陸弧と呼ばれる大山脈が形成されることがある。陸弧の後背地が陥没して背弧海盆が形成されることも多く、この場合陸弧は大陸から切り離されて島弧となる。また、海洋プレートと海洋プレートが衝突する場合は、古いプレートの方が冷たく重いために新しいプレートの下に潜り込む。このとき、海洋プレートどうしの衝突によっても島弧が形成される場合がある。この島弧と海溝はセットとして存在しており、島弧・海溝系と呼ばれる。
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