地震の原因と種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 09:16 UTC 版)
「プレートテクトニクス」も参照 プレートテクトニクスの観点から地震を分類することができ、大きく分けて2通りの分け方がある。1つは断層で起こるもの(構造地震)とそうでないものに分けるやり方で、もう1つは複数のプレートの間で起こるもの(プレート間地震あるいはプレート境界地震, Interplate earthquake)とプレート内部で起こるもの(プレート内地震, Intraplate earthquake)に分けるやり方である。後者はよく使われており、さらに細かい分類もされている。 以下に分類と主な日本語呼称を挙げる。 複数のプレートの間で起こるもの(プレート間地震、プレート境界地震)収束型境界(メガスラスト)で起こるもの海溝などの沈み込み帯で起こるもの(海溝型地震、海溝沿いのプレート間地震) 衝突型境界で起こるもの 発散型境界で起こるもの海嶺で起こるもの(海嶺型地震) トランスフォーム断層で起こるもの(トランスフォーム型地震) プレート内部で起こるもの(プレート内地震)大陸プレート内部で起こるもの(大陸プレート内地震、内陸地殻内地震、陸域の浅い地震、内陸型地震、断層型地震、直下型地震) 海洋プレート内部で起こるもの(海洋プレート内地震)プレートの下に沈み込む手前の海洋プレートで起こるもの(沈み込む海洋プレート内地震、アウターライズ地震) プレートの下に沈み込んだ後の海洋プレートで起こるもの(沈み込んだ海洋プレート内地震、スラブ内地震) 上の分類とは別に、火山体周辺で起こるもの(火山性地震)を特別に分ける場合がある。マグマや火山ガスの移動が地震を起こすほか、周囲よりも地殻が破砕されて弱いために応力が集中して地震が起こるなど、いくつかのメカニズムが知られている。 また、人工的な発破の振動などにより発生する人工地震も存在する。これに対して、自然に発生する地震を自然地震と呼ぶことがある。なお、ダムなど人工的な要因により引き起こされる自然地震もあり、誘発地震と呼ぶ場合がある(#その他参照)。 防災上の観点では、これらとは別に直下型地震(内陸地震)という分類を用いることがある。居住地域の直下で起こる浅発地震を指し、地域によってはプレート内地震だけではなくプレート間地震も起こる。南関東直下地震などの、都市で発生する直下型地震はリスクが大きいことから重要視されている。 また、地震動が小さい割に大きな津波が起こる地震を津波地震といい、顕著な例として1896年の明治三陸地震がある。。 地震に関連するものとして、振動を起こさないスリップあるいは滑りと呼ばれる現象がある。全く振動を伴わないものもあれば、付随して弱い低周波の振動を伴う低周波地震や、低周波微動などがあることが知られている。
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