地震の多元性とは? わかりやすく解説

地震の多元性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 08:27 UTC 版)

関東地震」の記事における「地震の多元性」の解説

今村(1929)は、地震波記録から本地震は3つの異なる発震点から始まった多元地震であるとし、第一元は相模湾中央第二元は丹沢山地方面第三元は再び相模湾小田原沖に戻ったとした。また、陸地測量部による精密測量結果から、断層線西部南下り、東部北下りであり、非局部大地震に伴う地形変動とした。 北アメリカプレートフィリピン海プレートがずれ始めたのち破壊40秒から50秒かけて放射状広がり、北は現在の川崎市地下35km、南は現在の館山市地下5km、東は房総半島端にまで広がり全体長さ130km、幅70kmの岩盤断層)が平均で2.1mずれた(金森(1971)の断層モデル)。 武村ら(1995)は、今村式2倍強震計解析体験談から、特に強い揺れ生んだのは破壊開始から数秒後に起きた小田原 - 秦野直下での岩盤破壊(第1イベント/第一震)と、その約10 - 15秒後に始まった三浦半島直下破壊(第2イベント//第二震)であり多重震源地震としている。これは、震源に近い地域では地震計の針が振り切れてしまっており正確な揺れ様子不明であるため、体験談を基に大方の揺れ様子推定試みたのである。 第1イベントに近い小田原では揺れ始めてすぐに上下平の強い揺れ襲い10 - 20秒間位やや弱まった後、再び強い水平動が襲ってきた。第2イベントに近い鎌倉藤沢では最初揺れはやや弱かったが、暫くして強い揺れ襲ってきたという。東京でも、例え中央気象台地震であった中村左衛門太郎体験談では主要動途中で振動方向南北から東西変化したという。これら2つイベント組み合わさっていることから、「双子地震」や「2つ地震組み合わせ」などと呼ばれることもある。

※この「地震の多元性」の解説は、「関東地震」の解説の一部です。
「地震の多元性」を含む「関東地震」の記事については、「関東地震」の概要を参照ください。

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