スポーツ、イベント、公営競技の応援用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/05 09:36 UTC 版)
「横断幕」の記事における「スポーツ、イベント、公営競技の応援用」の解説
様々なスポーツの試合会場において選手、チームを応援するために掲示される。まれに1枚の横断幕を複数の人が一緒に持って応援するケースなども見受けられるが、競技や施設により横断幕の設置が指定されている他、貼り付けの場合はハトメ(紐を括り付ける穴)か、養生テープのみ使用することを定めている。ガムテープの場合はテープの粘着痕が残ってしまうため使用を禁止しているところが多い(チームや大会によっては養生テープを含めテープ類の貼り付けそのものが禁止されているものもある)。 日本プロ野球では、大横断幕の設置は指定された私設応援団のみに限られ、一般ファンの横断幕を広げたり、フェンスやスタンドへの貼り付け・括り付けは殆ど許可されていない。理由は、後ろの観客に迷惑が掛かるとトラブルがあったため、現在では応援手旗、手振り旗、もしくは、ゲートフラッグ(ゲーフラ)と呼ばれている横断幕に左右にパイプを取付た幕 縦900mm×横600mmのものを個人で用意し、応援用に利用しているところが多い。もちろん、サッカー場でもゲーフラを用いているのも良く見かける。 またサッカー・ラグビーなどの球技場においては、大会のスポンサー企業の広告や非常口の表示灯などに被らない範囲で設置するように求めている。特にバックスタンド・ゴール裏の最前列はスポンサーの広告スペースに充てられているので、陸上競技場併用型でない限り貼り付けることができず、大抵はスタンドの中間にある手すりか、スタンド後方に取り付けなければいけない。 日本の競馬においては、パドックに競走馬や騎手、厩舎を応援する目的の横断幕が競馬ファンによって張られる。有名馬では複数枚張られることも珍しくなく、2010年のエリザベス女王杯ではこのレースで引退となるテイエムプリキュアの横断幕が全部で9枚掲げられていた。 ただし、横断幕は紐を通すことができるハトメ付きの布製のみ可能として、粘着テープ(ガムテープ・養生テープ含む)での貼り付けはもとより、反射材、また紙を素材としたものは使用禁止となっている。これはテープの粘着痕が残る事に加え、強風などによりテープがはがれたり、反射材の光の反射の影響で、馬が驚いたり、パドックや本馬場への進行を妨げる恐れもあるためである。掲示してよい文言(記載してよい言葉)やサイズは競馬場で決められているため、各競馬場や主催者に持ち込みサイズや掲示ルールを確認する必要がある。 競艇やオートレース・競輪なども、各主催者で決められたサイズや応援のメッセージで使える文言などの細かいルールがあるので、確認する必要がある。 なおいずれの場合であっても、特定の人物・団体・企業・人種を差別・誹謗・中傷するような内容の掲示は規制されており、事前の審査が必要な公営競技以外でも、それを掲示した場合にはサポーターに対して横断幕の張り出し禁止や、悪質な場合は特定のサポーターに対する入場禁止などの処分が科される場合がある。 実例として2014年のJリーグ ディビジョン1・3月8日(2節)のサガン鳥栖戦においての浦和レッドダイヤモンズの応援団による「JAPANESE ONLY」の横断幕掲示問題があげられる。この問題を受けてレッズでは、男子トップチーム、レッズレディース(女子部トップチーム)を含むすべてのクラスの公式戦で無期限横断幕張り出し・大旗使用禁止とする自主規制を実施した。(浦和レッズ差別横断幕事件)
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