スピンオフ、クロスオーバー、その他引用など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 03:19 UTC 版)
「チアーズ (テレビドラマ)」の記事における「スピンオフ、クロスオーバー、その他引用など」の解説
『チアーズ』の出演者の中には、自分のキャラクターをゲスト及びスピンオフとして他の番組に出演させる者がいた。そしてその中で最もうまくいったスピンオフは、精神科医フレイジャー・クレインを主役にした『そりゃないぜ!? フレイジャー』である。この作品はフレイジャー・クレインがボストンからワシントン州シアトルのうち、州間高速道路90号線の端の地域に戻り、最近からだが不自由になった父親と暮らし、ラジオの視聴者参加番組の司会を務めるという内容になっている。当初フレイジャーはダイアンとサムの関係に首を突っ込む卑劣漢という設定だったが、ケルシー・グラマーの演技によって人気が出ないと思われていたせりふも、一般大衆にもてはやされるようなコメディに変貌した。 サム、ダイアン、ウッディの3人は別々の回でそれぞれフレイジャーの元を訪れるという形でゲスト出演し、フレイジャーのもと妻であるリリスは『そりゃないぜ!? フレイジャー』全編を通してしょっちゅう登場するサブキャラクターとなった。クリフ、ノーム、カーラと、毎回後方で飲んでいる2人組ポールとフィルは、『そりゃないぜ!? フレイジャー』の“Cheerful Goodbyes”という回でそろってゲスト出演した。この回においてフレイジャーは旅行先のボストンで『チアーズ』の面々(但し、『チアーズ』という店自体には訪れていない)に出会い、クリフは自分の引退パーティーにフレイジャーが参加しないと思い込むが、フレイジャーがパーティーに参加するというところで落ちがつく。レベッカ・ホウは、コーチを除く主要登場人物の中で唯一『そりゃないぜ!? フレイジャー』に出演しなかった人物である(コーチが劇中で死亡した後、コーチを演じた俳優も実際に亡くなった)。『そりゃないぜ!? フレイジャー』はチアーズと同じ話数を放送し、2004年に全11シーズンの放送を終えた。 『そりゃないぜ!? フレイジャー』はチアーズのスピンオフの中で最も成功した作品だったが、『チアーズ』初のスピンオフは1987年に初回放送された“The Tortellis”である。この話にはカーラの夫ニック・トーテリとその妻ロレッタが主役となっているが、13話放送された時点で、イタリア系アメリカ人の固定観念じみた描き方に対する抗議が送られてきて打ち切りになった。 こういった直接的なスピンオフの他にも、『チアーズ』の登場人物は他の番組にも出演している。テレビアニメ『ザ・シンプソンズ』の「マージの飛行恐怖症」(原題:Fear of Flying)という回では、ホーマーがモーの酒場を追い出された後、『チアーズ』に似たバーにやってきてフレイジャーを含む『チアーズ』の主要メンバーの多くに出会うという内容になっている(ただし、グラマーが『ザ・シンプソンズ』においてサイドショー・ボブを演じたこともあってか、皮肉なことにフレイジャーは一言も口を利かなかった)。モーの酒場のタグライン“Where nobody knows your name”も『チアーズ』からの引用である。 『チアーズ』の製作者達や脚本家達が手がけた『ウィングス』にも登場人物たちはゲスト出演し、“St. Elsewhere”でも珍しくコメディ作品からのクロスオーバーを果たした 。 また、『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』の登場人物でクワークの酒場の常連客であるモーンは、『チアーズ』の登場人物ノーム・ピーターソンの名前のアナグラムから来ている。“The Wonderful World of Disney”の特別番組“Mickey's 60th Birthday”では、『チアーズ』の店自体とその常連客がゲスト出演した。オープニングの場面とテーマソングは『チアーズ』の象徴的なものとなり、『ザ・シンプソンズ』の「エアロスミス登場」(原題:Flaming Moe's)という回ではこれらのパロディが行われた。 ドラマ『スクラブス』の“My Life in Four Cameras”という回では『チアーズ』にちなんだジョークが多数飛び出し、マルチカメラに録音された笑い声というセットが組まれた。普段この番組はシングルカメラを使用し、笑い声は使わず、観客を前に生放送で収録される。さらに“My Life in Four Cameras”の夢の場面では、3台のカメラで撮影された。それに付け加え、『チアーズ』に参加した脚本家にして主要患者という設定になっているチャールズ・ジェイムズという人物の名前は『チアーズ』の製作者3名の名前を混ぜ合わせたものである。この話の中では“伝統的な”シチュエーション・コメディについての意見が度々述べられ、J.D.が「不幸なことにここにある物事はシットコムほどきちんと終わるとは限らない」とこぼす中、『チアーズ』のオープニングテーマが流れるところで締めくくられる。
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