サンティアギート山
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「サンタマリア山」の記事における「サンティアギート山」の解説
「:es:Volcán Santiaguito 」も参照 1922年になると、1902年噴火時の爆裂火口に側火山・サンティアギート山(溶岩ドーム)が形成された。 サンティアギート山(溶岩ドーム)の活動は、1922年当初(1958年頃まで)は「内生的成長(新たな溶岩が内部に蓄積し溶岩ドームを膨張させる)」、1929年頃からは「外生的成長(溶岩が表面に溢れ堆積する)」へ推移し、活動火口はカリエンテ火口(主な活動期間1922 - 1939年、1972年 - )に始まり、以後、ラミタッド火口(同1939 - 1949年)、エルモンジュ火口(同1949 - 1958年)、エルブルホ火口(同1958 - 1986年)、1972年以降は再びカリエンテ火口での活動が見られるようになった。溶岩ドーム形成当初の噴出溶岩の組成は、1902年のサンタマリア山噴火時の同様のデイサイトであったが、活動の経過とともに二酸化ケイ素の含有割合が低下し、2000年頃には同組成は安山岩に変化した。 溶岩の噴出は、噴出速度の速い時期と遅い時期を繰り返しながら、1922年以降絶えず続いており、溶岩流は長いもので4kmに及ぶ。噴火は比較的小規模なものは毎日数回発生し、大規模な爆発的噴火も1999年現在までで十数回発生している。また噴火や溶岩流の流下に伴う火砕流の発生、火山砕屑物が雨水と共に流れ下る火山泥流のほか、地すべりや山肌崩落もしばしば生じている。 1929年のカリエンテ溶岩ドームの崩壊・爆発では、火砕流が下方11kmに渡って襲い、エル・パルマー(スペイン語版)周辺地域で推定5000人が犠牲となった。また、1983年には火山泥流が流域のエル・パルマーを襲い、街の壊滅・放棄に至るといった甚大な被害が発生した。 サンティアギート山の標高は2021年現在で約2500mに達し、山体体積は推定1.5km3 (2008年試算)、山体崩壊や降雨による侵食・流出分を加えると、噴出マグマ総量は推定2km3 以上とされている。 サンティアギート山の2016年噴火 噴気を上げるサンティアギート山(上空より) 1989年にエル・パルマー近郊の谷川を流れ下る火山性熱泥流
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