サヤ420形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 08:04 UTC 版)
「国鉄151系・161系・181系電車#九州乗入改造」も参照 画像提供依頼:サヤ420形の画像提供をお願いします。(2018年8月) 1964年に川崎車輛で151系の九州乗り入れ対応用電源車として3両が製造され、南福岡電車区に配置された。 東海道新幹線の開業に伴うダイヤ改正で、東海道本線特急として運用されていた151系電車は山陽本線を主体にした新幹線連絡特急に転用されることになり、その一部が「つばめ・はと」の愛称で新大阪 - 博多間を運転する列車として設定された。 運転区間のうち門司駅構内デッドセクションを介在し、九州島内は交流電化区間であったため直流電車であった151系電車は下関 - 門司間はEF30形、門司 - 博多間はED73形で牽引された。しかし、単にEF30形やED73形が151系を牽引するだけでは151系のサービス用電源が確保できないことから、サシ151形に交流区間用電源装置搭載案・電源装置搭載交直流電気機関車新造案などと比較検討されたが、当初から151系の投入が暫定的かつ短期間とされたことからモハ420形をベースに必要な機器類を搭載した電源車を製造し、機関車と151系電車の間に挟んで使用する案が採用された。 そのため当初から421系として製造され以下の特徴を持つ。 モハ420形への改造を前提にしているため、車体の基本構造はモハ420形と同一で、塗色は従来の421系と同一。両端妻面上部に通風口を設置。 下り側(博多側)妻面の貫通路は貫通扉を設けず、通風口付きの板でふさいでいる。 両側面各1枚の戸袋窓部には窓ガラスをはめず通風口を設置。 付随車であるが台車は動力台車のDT21T。 サービス電源用MGを床下に搭載。 車内は通常通りに座席が設置されたほか通路やドア部床などに機器類を搭載。 連結器は両エンドとも自動連結器を搭載。 151系電車との間には補助回路用引き通し用ジャンパ連結器を装備。 牽引機関車との間には非常時パンタグラフ下げ指令回路用ジャンパ連結器を装備。 翌1965年10月1日に交直両用の481系に置換えられたことからサヤ420形は不要となり、1966年に小倉工場でモハ420-21 - 23へ改造。別途日立製作所で製造されたモハ421-21 - 23・クハ421-61 - 66と4両編成3本に組成された。 サヤ420形改造履歴一覧サヤ420車両番号 製造会社 落成日 モハ420車両番号 改造施工 落成日 1 川崎車輛 1964.07.11 21 小倉工場 1966.02.10 2 1964.07.12 22 3 1964.09.25 23 1966.02.11
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