コロンビア (擬人化)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/11 21:28 UTC 版)

コロンビア(英語: Columbia)とは、アメリカ合衆国を擬人化した女性で、コロンビアピクチャーズのロゴで有名[1]。レディコロンビア(英: Lady Columbia)、ミスコロンビア(英: Miss Columbia)ともいう。
名前の由来はアメリカ合衆国あるいはアメリカ州の古名・別称・雅称。クリストファー・コロンブスの名前とラテン語の国名によく使われるラテン語の”-ia”に由来する。
擬人化の歴史

アメリカ大陸の擬人化の最も初期のものは16世紀以降のヨーロッパの芸術作品に見られる。アメリカ大陸はしばしば羽毛で覆われた頭飾りをした半裸の女性として描かれた。しばしばオウムを抱き、ワニの上に座って、豊穣の角を持っている[2]。
この様な描写は、時が経つにつれ、野蛮なイメージを和らげてインディアンのプリンセスの様になったが、この描写も18世紀になると北米の入植者達はしばしば対立していたネイティブ・アメリカンよりも自分達を代表する人物像を望んだ為に、廃れていった。コロンビアが神話的な人物として初めて登場したのは奴隷出身のアフリカ系アメリカ人女性のフィリス・ホイートリーの詩の中である。
One century scarce perform'd its destined round,
When Gallic powers Columbia's fury found;
And so may you, whoever dares disgrace
The land of freedom's heaven-defended race!
Fix'd are the eyes of nations on the scales,
For in their hopes Columbia's arm prevails.[3]
19世紀、20世紀初頭になると風刺画などで度々見られるイギリスのブリタニアやフランスのマリアンヌなどと同じ様にアメリカ合衆国の擬人また自由そのものの様に扱われる様になった。服装や見た目はあまり固定化されなかったが、ほとんどの場合、星条旗模様のドレープを纏って、フリジア帽や月桂冠を被っている(時にはネイティブアメリカンの羽飾りを被っている)[4]。


第一次世界大戦が起こると、リバティボンドと呼ばれる貯蓄債権は自由の女神像をイメージを伴って宣伝された。その時から米国の女性としての象徴、擬人は自由の女神に大きくとって代わられた[6]。
現在でもアメリカ合衆国などで地名や企業名、船舶、歌謡などにコロンビアという名前が使われている。時折ではあるもののゲーム、テレビのメディアでも取り上げられる。
- コロンビア万歳 - アメリカ合衆国の旧国歌。
- コロンビア・大洋の宝 - かつてはアメリカ合衆国の非公式国歌だった。現在でもアメリカ合衆国海軍などで演奏される。
- コロンビア特別区(D.C.)
- コロンビア大学
- アポロ11号司令船コロンビア
- コロンビア号(スペースシャトル)
- コロムビア映画
- コロムビア・レコード
- ブリティッシュコロンビア州(カナダの州)
- サウスカロライナ州のコロンビア
- ミズーリ州のコロンビア
- BioShock Infiniteに都市また天使として登場。
- アメリカン・ゴッズにローラ・ベル・バンディが演じる女神として登場。
- 東京ディズニーシーのアメリカンウォーターフロントにあるS.S.コロンビア号近くのドッグサイドダイナーにコロンビアが描かれたバーナーが設置してある。

ギャラリー
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1871年、トーマス・ナストの作品。コロンビアが怒り狂うアイルランド系の人々から中国系移民を庇っている
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コロンビア(アメリカ市民を表す)がアンクル・サム(アメリカ政府を表す)が目隠しをしている間にキューバに手を差しのべている
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19世紀の20ドル紙幣。右に独立戦争初戦、レキシントン・コンコードの戦い、右に民衆を先導するコロンビアが描かれている。
出典
- ^ “Before Lady Liberty, There Was Lady Columbia, America’s First National Mascot”. Sumithsonian magazine. 2024年6月23日閲覧。
- ^ Higham, John (1990). “Indian Princess and Roman Goddess: The First Female Symbols of America”. Proceedings of the American Antiquarian Society 100: 48 7-4-2024閲覧 エラー: 閲覧日が正しく記入されていません。. "America alone was a savage. An early predilection for exhibiting her as a naked cannibal, toying with a severed head or a half-roasted human arm, gave way in the seventeenth century to less threatening but still muscular images. She became, for example, a barbaric queen, borne aloft in a giant conch shell, scattering baubles from her cornucopia to the European adventurers crowding below [...]."
- ^ Selections from Phillis Wheatley Poems and Letters Archived 2006-09-08 at Archive.is
- ^ “Origins: The Female Form as Allegory”. 2019年10月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。7-13-2024閲覧。 エラー: 閲覧日が正しく記入されていません。
- ^ “FRACTIONAL CURRENCY”. Bureau of Engraving & Printing. Historical Resource Center. 2024年7月13日閲覧。
- ^ David E. Nye (1996). American Technological Sublime. MIT Press. p. 266. ISBN 9780262640343
関連項目
「コロンビア (古名)」の例文・使い方・用例・文例
- ベティはハーバードで学びコロンビアでも学んだ
- 彼はコロンビア大学の大学院生です
- 私は、コロンビア大学の語学学校へ通うこと決まりました。
- コロンビアは私が今まで訪れたどの国とも異なる。
- コロンビア特別区はワシントン市と同一地域を占める.
- 連合国軍(オーストリア、ベルギー、ボリビア、ブラジル、カナダ、中国、コロンビア、コスタリカ、キューバ、チェコスロバキア、ドミニカ共和国、エルサルバドル、エチオピア、フランス,ギリシア、ガテマラ、ハイチ、ホンジュラス、インド、イラン、イラク、ルクセンブルグ、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ニカラグア、ノルウエイ、パナマ、フィリピン、ポーランド、南アフリカ、英国、米国、ソビエト連邦、ユーゴスラビア)対枢軸国軍(アルバニア、ブルガリア、フィンランド、ドイツ、ハンガリー、イタリア、日本、ルーマニア、スロバキア、タイ)の1939年から1945年の戦い
- ブリティッシュ・コロンビアから中央メキシコまでの森で見つけられる北アメリカの大きなフクロウ
- 米国とブリティッシュコロンビアの北に生息する小型で活発なトカゲ
- アラスカとブリティッシュ・コロンビアの沿岸のヒグマ
- ブラジル・コロンビアの小川にすむ、鮮やかな赤と青の小型の観賞魚
- コロンビアまたはその国民の、コロンビアまたはその国民に関する、あるいは、コロンビアまたはその国民に特徴的な
- コロンビアのコーヒー
- ワシントン州からブリティッシュコロンビアで使われた北米インディアンの諸言語
- カナダのブリティッシュコロンビア州および米国北西部の諸言語を含む地域で使われるモンサン語族
- ブリティッシュコロンビアとワシントンの北米インディアン語族
- 1963年にキューバの革命に感化されたコロンビアの知識人で形成されたマルクス主義者のテロリスト集団
- コロンビアの共産党のゲリラ兵部門として1957年に創設された強力なまた金持ちのテロリストの組織
- 地元で地域の準軍事的な集団のための包括的組織として、1997年に形成されたコロンビアのテロ集団
- コロンビアの麻薬カルテル
- 1993年にコロンビアでコカイン生産の覇権を握ったドラッグのカルテル
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