キムが使った偽名およびその人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 14:39 UTC 版)
「レンズマン」の記事における「キムが使った偽名およびその人物」の解説
スター・A・スター ジャーヌヴォン潜入にあたり、失敗した際に敵に与える偽情報として、キムとウォーゼルが考案した架空のレンズマン指導者。その後、ボスコーン側に広く伝わり、「超強力な一個人が、表に姿を見せないまま全権を振るっている」という構図がボスコーン的には極めて自然なものだったため、最後の最後まで全てのボスコーンが(エッドア人までもが)スター・A・スターの実在を信じていた。 チェスター・Q・フォーダイス キムの偽名。ただし「本物」が存在するらしい。宇宙の有閑紳士。ひげを生やしている。ラデリックスで使用。 ウィリアム・“ワイルド・ビル”・ウィリアムス キムの偽名。ユーフロジーヌ及びトレッシリアの潜入捜査の際に使用。ユーフロジーヌ潜入の当初は「荒くれながら腕は確かで、酒と麻薬ベントラムが大好きな隕石鉱夫」という設定であったが、バーゲンホルムが故障して立ち往生した遭難船を救助した際、船長から感謝と尊敬を受けるも、要らぬ注目を浴びることを避けるためにキムの機転でその場でベントラムを大量服用して白痴的醜態を晒し、「元は優秀な技術者であり紳士だったが、酒とベントラムで身を持ち崩し、隕石鉱夫になった」という設定に微妙に書き換えられた。この機転により、きっかけさえあれば再度紳士に戻るだろうというキャラクターと、鉱夫として優秀でいつか価値の高い鉱石を発見してもおかしくないであろう理由が裏書きされることになり、キムはそれらを利用して、一山当てて堅気に戻ったワイルド・ビル・ウィリアムスとしてトレッシリアに潜入した。キムが二度同じ偽名を利用したのはこの名前のみである。キムはこの役を演じるため、演技ではなく実際にベントラム中毒者となった。陽気で歌が好きだが下手。 モーガン キムの偽名。卒業したばかりの新任のレンズマンで心理学者であり、"スター・A・スター"から最初の任務としてジャーヌヴォンへの潜入調査を命じられた、という設定。失敗した場合に敵に情報を渡さないため、モーガンとなっている間、ウォーゼルの暗示によってキムの記憶は封印されていた。 カーティフ キムの偽名、宝石故買業者。ロナバール潜入のために使用。キムは怪しまれないためにまず堅気の宝石商をよそおって登場し、それから徐々に馬脚をあらわして宇宙を逃走しながら故買屋家業を続け、そしてついに縄張り荒らしというかたちでロナバールへと乗り込んで地元のボスメンジョ・ブリーコと自ら対決し、その裏でブリーコの精神からボスコーンの情報を得ようとした。 トラスカ・ガネル キムの偽名。キムは第二銀河系(ランドマーク星雲)のボスコニアの軍事的本拠地であるスレール(スラール)潜入の際に、ボスコニアの軍人ガネル少尉と入れ替わって出世を重ね、遂にスレールの独裁者に登りつめた(本物のガネルの消息は不明)。潜入に際し、パトロール隊の工作員は考えられる限りのガネルの記録を修正したが、物理的限界によりガネルの学校卒業以降の記録までしかさかのぼることができなかった。しかしこの潜入がアリシアとエッドア(エッドール)による無限の歳月の決着に向けて高度に重要であることを知っていたアリシア人の介入により、ガネルの全ての記録は完全にキムのものと差し替えられた。 サイブリー(シブリー)・ホワイト キムの偽名。小説家。実際にスペースオペラを書き、『水星人カドゴップとシンシア』のシリーズは後に傑作と認められたらしい。やや太り気味で、度の強い眼鏡をかけている。ラデリックスの擾乱の原因を追求する際に使用。 ブラッドロー・サイロン キムの偽名。個人用の強力な戦艦(実はドーントレス号)を持つズウィルニク(麻薬業者のこと。ただし、この呼び名は彼らの間ではタブーとなっている)。カロニアのブラック・レンズマン捕獲の際に使用。キムは例によって新人海賊として登場し、「悪行の限りを尽くした」挙句にカロニアへと逃走、ブラック・レンズマン立会いの下でカロニア当局と交渉するというかたちでブラック・レンズマンと接触した。
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