カクテルのスタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 02:50 UTC 版)
エッグノッグ、または、エッグ・ノッグ 酒と(鶏)卵とミルクと甘味料を使ったカクテル。シェークで卵を混ぜるのは、やや難易度が高い。フリップとは違い、ミルクも入っている。ホットで作る場合とコールドで作る場合とがある。ブランデー・エッグノッグ、ワイン・エッグノッグなどが、このスタイルのカクテル。 クーラー 蒸留酒に、酸味(レモンやライムの果汁)と甘味料を加え、炭酸飲料(炭酸水も含む)で割ったカクテル。ボストン・クーラー、モスコー・ミュールなどが、このスタイルのカクテル。 コリンズ 蒸留酒にレモンジュースと砂糖などの甘味料を加え、炭酸水で割ったカクテル。フィズより甘く、量はとても多い。サワーよりも酸味は少ない。トム・コリンズなどが、このスタイルのカクテル。 サワー 蒸留酒にレモンジュースと砂糖などの甘味料を加え、炭酸水で割ったカクテル。場合によっては、炭酸水の代わりにスパークリング・ワインで割ることもある。フィズやコリンズよりも、酸味が強い。炭酸水で割るレシピと割らないレシピがある。ブランデー・サワーなどが、このスタイルのカクテル。 ジュレップ 酒にミントの葉(若芽など茎を含む場合もあり)と甘味料を加え、多量の氷で満たしたカクテル。氷は、クラッシュド・アイスを使用する。ミント・ジュレップ、ラム・ジュレップなどが、このスタイルのカクテル。 スリング 蒸留酒にレモンジュースと甘味料を加え、それを、水(冷水か、お湯)や炭酸水やジンジャー・エールなどで割ったカクテル。したがって、ホットで作る場合とコールドで作る場合とがある。シンガポール・スリングなどが、このスタイルのカクテル。 トデー、または、トディー 蒸留酒に甘味料を加え、それを熱湯で割ったカクテル。したがって、ホットドリンクである。ウィスキー・トデーなどが、このスタイルのカクテル。 ハーフ・アンド・ハーフ(Half and half) 2種類の材料を、等量ずつ混ぜて作るカクテル。ブラック・ベルベットなどが、このスタイルのカクテル。 ただし、日本では、スタウト(黒ビール)と黒ビール以外のビール(主にピルスナー)を、半々で混ぜたカクテルのことを、ハーフ・アンド・ハーフと呼ぶこともある。しかし、本来、ハーフ・アンド・ハーフとは、カクテルのスタイルの1種を指す語である。 フィズ (fizz) 語義は、炭酸ガスが弾ける際の擬声語。 蒸留酒やカクテルに甘味料、酸味料を加え、炭酸水で割ったロングドリンク。コリンズより甘くなく、量は少ない。サワーよりも酸味は少ない。ジン・フィズなどが、このスタイルのカクテル。 プース・カフェ 2種類以上の比重が違う飲料(蒸留酒、リキュール、シロップなど)を、比重の重い順から、混ざらないようにそっとグラスに注ぎ、グラスの中で層状になっているもの。「プース・カフェ」とはフランス語で「コーヒーを押しやる」という意味で、食後のコーヒーの後や代わりとして飲むカクテルという意味合いがある。 フリップ (flip) 料理などで用いる「ホイップ」と同義。 酒に(鶏)卵と甘味料を加えて、十分にシェイクする。近年では手動でシェイクするのではなくブレンダーを用いることも多い。 ラム酒を用いたラム・フリップ、ポートワインを用いたポート・フリップなどが、このスタイルのカクテル。 フローズン 氷と共にミキサー(バー・ブレンダー)にかけてしまうことで、シャーベット状に仕上げたカクテル。氷は通常、クラッシュド・アイスを使用する。フローズン・ダイキリなどが、このスタイルのカクテル。 フロート 比重の違う液体を混ざらないように静かにそそぎ、重ねたカクテル。プース・カフェとは違って、3種類以上の材料は使用しない(カクテルの作成技法も参照)。 パンチ (punch) 蒸留酒やワインに果汁、フルーツ、氷を加えたもの。 大型のパンチボウルで作り、パーティなどで利用されることも多い。ヒンドゥスターニー語で「5つ」を表す「panch」が語源とされ、昔は5種類の材料を混ぜ合わせてパンチを作っていたことから来ている。 リッキー (rickey) 蒸留酒にライムやレモンなどの果肉と炭酸水を加えるカクテル。マドラーで果肉を潰して味を調整する。 19世紀末にワシントンD.C.のレストランで夏季の飲料として考案されたとされる。 ジン・リッキー、ウォッカ・リッキーなどが、このスタイルのカクテル。
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