オルヴィエート暴動
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講和条約の締結後、ジェラルド・ファルネーゼ大佐は防衛艦隊司令長官(ポデスタ)より更迭され、ボスポラス帝国本国への駐在大使に任命された。この決定はアンブロージオ老人と毒蛇と揶揄されるラ・ガーラを通じて、長兄フィリッポがファルネーゼ家の後継者を敵地にて抹殺されることを望んでの人事だった。ともかく、ジェラルドは命令を了解し、自身の武装家臣アルフォンソ大尉と大使館付武官に任命されたトロメイ大尉とともにボスポラス帝国首星であるスミルナ星系第三惑星アナトリアの星に降り立つ。 市民蜂起 オルヴィエートでは下級市民出身であるベアトリーチェの幼馴染であるルチオ・インザーキが、富裕市民など特に名門豪商(カーセ・グランデ)である特権階級を相手に、下級市民よる暴動を企てていた。 ルチオ・インザーキが起こした市民暴動はレオポルドが派遣した治安局部隊を襲い、また下級市民出身の部隊員も暴動側に寝返るなどが相次ぐ。暴動は拡大化し、抵抗を排除するためにレオポルドは長男フィリッポにファルネーゼ家の武装家臣(ポリエーレ)を動かし、暴動首謀者の捕縛・殺害を指示する。 自らも下級市民出身のベアトリーチェは、家族を助けるためにエレオノーラに内緒で単身実家のある七区へ向かう。それに気づいたエレオノーラも意を決し単身で部屋を飛び出す。その動きは以前〈銀河の涙〉を目的に、エレオノーラに発信機をつけたボスポラス帝国工作員コンラットの知るところとなる。彼もまたオルヴィエートに滞在しており、貧民区である場所にエレオノーラが向かっていることを察し、同僚ナギブとともにエレオノーラを小遣い稼ぎを名目に手助けすることとする。 エレオノーラと工作員であるコンラットとナギブが合流し七区に向かうにつれ、暴徒が彼女らの乗る車に攻撃を仕掛ける。辛くも攻撃をくぐり抜け、七区の一角である五十三番街でベアトリーチェとその家族を見つけ出し救出する。残された父親を救出するために再び七区へ駆けつけるエレオノーラとベアトリーチェの前に治安局員と武装家臣(ポリエーレ)を率いた長兄フィリッポが、首謀者であるルチオ・インザーキを引きずり出すために暴徒の一人であった下級市民を捕縛し、この下級市民を生贄に殺害を宣告する。しかし、ルチオ・インザーキは現れず次々と暴徒が撃ち殺されるなか、四人目の生贄がベアトリーチェの父であった。 行政府襲撃 ルチオ・インザーキは貧民区画で暴動を起こした下級市民たちを囮に、行政府の行政施設や名門豪商(カーセ・グランデ)の商館がある区画を襲撃し、オルヴィエートの電気、水、酸素を供給するライフライン施設を占拠する。政府が市民の殺生与奪を握っていたこれらの切り札を奪い取ろうとしていたのである。国家元首(ドゥーチェ)レオポルドの命により、行政府に帰還していたフィリッポは新たに軍部の指揮権を要求し、レオポルドより委任の了承を得る。 全権委任の権限を盾に、国防軍総司令官であり防衛艦隊司令長官兼任しているヴァッサロ少将を動かし、動かした小艦隊とともにランベルディに乗艦してオルヴィエート・ヴェッキア上空に陣取るのであった。彼は短慮の末にオルヴィエート・ヴェッキアに艦砲射撃を加え、レオポルドを亡き者にしようと画策していたのである。これを看破したエレオノーラは父より元首専用艦であるラオコーンを借り入れ、フィリッポの説得をおこなおうとランベルディにドッキングするのであった。 暴動終息 ランベルディに乗り込んだエレオノーラを捕縛しようと行動をうつしていたフィリッポとその武装家臣団であったが、エレオノーラとともに乗り込んだコンラットによって圧倒される。フィリッポの"錯乱"より解放されたヴァッサロ少将と小艦隊であったが、突如ランベルディの各部が爆発を起こし、宇宙港へと墜落する。コンラットとナギブの工作によりランベルディは爆発を起こしたのだった。 エレオノーラはヘリに乗り、行政府のある中央区画の上空で金をばら撒くという行動をとり、大量の札がにらみ合う暴徒と武装家臣、政府傭兵の頭上に舞い散った。多くの者が銃を放って金に群がり、暴動は収まったのであった。 フィリッポは辛くもランベルディより脱出し、エレオノーラを殺害すべく憤怒し、強化外骨格 (APL) を操縦しエレオノーラに襲いかかる。殺しあう兄妹にむけベアトリーチェは駆け出し、フィリッポの顔にめがけて石の破片を叩きつけ、フィリッポを倒すのであった。
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