オナニー行動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 23:29 UTC 版)
オナニーは、老若男女を問わず見られる行為だが、特に性的欲求の高い思春期 - 結婚前の若者に、よく見られる。 また、思春期前であってもオナニーは多く行われ、女児では、生まれつき陰核に快感が得られ、手で性器を刺激するほか、机の角に性器をこすりつけたり布団をはさんだりする。男児では、手で刺激するほか、床にこすりつけたりし、行為次第では男児女児ともオーガズムを得られる。このオーガズムは成人と変わりないが、男児では精子が生産されないために、女児のように性器の律動運動のみが観察される。オーガズムを得る年齢はキンゼイらの報告によれば1歳未満でも習得可能であることが示されており、別の研究者によれば女の胎児が胎内でオーガズムに似た行動を観察したという報告もある。 幼児オナニーについての議論には、それと対比して、思春期以降のオナニーを、他者との性的接触、異性との性器の結合を想像しながら行う、性交代替行為と捉える向きがあり、幼児期のオナニーにはそのような性的な意味合いがなく、単に気持ちがいいから触っている、もしくは陰部を擦り付けているのだとし、そのような幼児期のうちからオナニーをしているからといって将来を心配するようなものではないとする意見がある。 しかし、精通を迎えたばかりの思春期初期の男児は性交代替行為としてオナニーをしているのか、ただ単に気持ちがいいからしているのか、単に気持ちがいいからしているオナニーは性的なものではないのか、その境界を示す調査データは存在しない。 日本性教育協会第2回性行動調査によると、男性は女性に比べてかなり早い段階でオナニーを経験する傾向がある。マスターベーション世界調査(2018年)では世界18か国中、最も初体験年齢が若いのは日本である(平均14.6歳)。ただし習ったことがあると答えた割合は日本が最下位であった(14%)。 オナニーは病気でもなく害もないが、慎むべきものとする風潮が以前はあった。だが、現在の性教育では、こうした否定的評価は従前に比べると、やや緩和されつつある。男性では射精を伴うことから、行為後に場合によってはかなり疲労を覚える。快楽度が高く一度覚えると何度も繰り返す、いわゆる中毒になる場合があるが、それは医学的な問題はない。 オナニーは一人で行う行為であるので、他人から干渉を受けないように一人になれる場所で行うのが通常である。そのため他人のオナニーを目にする機会はあまりないので、それを見てみたい・見せたいと思う者もあり、アダルトビデオではひとつのジャンルとなっている。また、夫婦やカップルにおいては、性行為時のひとつのバリエーションとして互いにオナニーを見せ合う(「相互オナニー」「相互観賞」等という)ことも行われる。さらには、男性客のオナニーを女性店員に見せるオナニークラブ(オナクラ)と呼ばれる風俗店もある。
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