ウーンデッド・ニー占拠の後
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「ディック・ウィルソン (オグララ族)」の記事における「ウーンデッド・ニー占拠の後」の解説
BIAやウィルソンは徹底的な部族民のテロ弾圧を行った。家々に銃弾や爆弾が撃ち込まれ、目を撃ち抜かれた7歳の少女もいた。その後三年間で、ウィルソンの部下によって殺されたスー族部族民は100人以上と伝えられている。 OSCRO代表のペドロ・ビソネットは10月17日にBIA警察によって射殺された。ラッセル・ミーンズもスタンディングロック保留地でBIA警察に背後から撃たれ重傷を負った。ペドロ・ビソネットの義姉のジャネット・ビソネットも射殺された。 1974年2月7日、ラッセル・ミーンズら12人の候補者が議長選挙に名乗りを上げると、投票箱を地下室に持ち込み、密室で非公開の開票を行うなどの不正を行った。それでも得票はミーンズの方が上回ったがウィルソンはこれを弾圧し、裁判所を通じてミーンズの保留地退去を振りかざして議長の座を降りなかった。 1975年1月17日、議長選挙で和平派のアル・トリンブルに敗れる。地元新聞はウィルソンの動向をこう伝えた。「ウィルソンは選挙での敗北に怒り狂っている。彼は、彼を落とした人達に、死と破壊を約束した」。ウィルソンは4月までの残り任期3か月をかけて、部族民への嫌がらせを徹底的に行った。1月31日、トリンブルの最大支持母体のワンブリー村をグーンズを使って襲撃、家々に銃弾を浴びせた。AIM支援者ガル・ダル・ナイフの家を襲い、FBIはダル・ナイフ夫妻を逮捕した。 さらにジェームズ・アブレズク合衆国上院議員の息子で、ウィルソンに批判的なチャーリー・アブレズクの自宅を爆破し、彼を保留地から追い出した。また政敵のバイロン・デサルサ検事の自動車を待ち伏せして自動小銃で射殺した。2月27日に4人のAIM弁護士の暗殺を指示したとして告発された。ウィルソン調査のため保留地を訪れた4人の弁護士と2人の助手は、パインリッジの空港でグーンズから暴行を受け、病院送りとなったのである。ウィルソンはなおもグーンズを使って脅迫とテロを続けた。オグララ村は、グーンズのテロからの警護要請をAIMに打診した。 1975年6月26日、オグララ村で、警護に当たっていたAIMの学生ジョー・キルズライトと、FBIのロナルド・ウィリアムとジャック・コーラーが銃撃戦となり、3人とも死んだ。オグララ村にはデニス・バンクスやレナード・ペルティエらAIMメンバーが大勢、ティーピーの共同体キャンプを張っており、ウィリアムとコーラーは「カウボーイブーツの盗難捜査」という名目で、このキャンプを襲ったのだった。 最後の犠牲者はミクマク族AIMのアニー・マエ・アクアッシュだった。彼女はワンブリー村の雑木林の雪の中で頭に銃弾を撃ち込まれた死体となって見つかった。ここに至っても連邦政府は反AIMの姿勢を変えなかった。FBIは「指紋を調べるため」という理由で彼女の両手首を切断してワシントンに送った。結局ペルティエとレオナルド・クロウドッグが逮捕され、レナード・ペルティエは政治犯として無実のまま現在も服役中である。
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ウーンデッド・ニー占拠の後
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「グーンズ」の記事における「ウーンデッド・ニー占拠の後」の解説
71日間にわたる歴史的な「ウーンデッド・ニーの占拠」が解かれたのち、グーンズはさらに徹底的な部族民のテロ弾圧を行っている。その後三年間で、ウィルソンの部下によって殺されたスー族部族民は100人以上と伝えられている。占拠後は合衆国、州を挙げてAIM潰しが注力され、グーンズもBIA、FBI、州警察と連携をとっての行動が増える。 1975年1月17日、ウィルソンは議長選挙で和平派のアル・トリンブルに敗れると、4月までの残り任期3か月をかけて、部族民への嫌がらせを徹底的に行った。1月31日、グーンズはトリンブルの最大支持母体のワンブリー村を襲撃し、家々に銃弾を浴びせた。政敵のバイロン・デサルサ弁護士の自動車を待ち伏せして自動小銃で射殺した。2月にはAIM支援のため空港に降り立った4人の弁護士と2人の助手を襲撃し、全員に重傷を負わせた。 1975年6月26日、オグララ村のAIMキャンプ「ジャンピング・ブル野営地」をFBI、BIA、州警察らとともに襲撃。9月5日には、レオナルド・クロウドッグの自宅をBIA、FBI、州警察らと合わせて185名余で襲撃している。この際逮捕されたAIM女性メンバーアニー・マエ・アクアッシュは「グーンズに脅迫されている」と言葉を残し、釈放されたのちに年末に暗殺された。
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