ウルトラ・マイクロ・ニッコールとは? わかりやすく解説

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ウルトラ・マイクロ・ニッコール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/09 02:40 UTC 版)

ニコン産業用・特殊用レンズの一覧」の記事における「ウルトラ・マイクロ・ニッコール」の解説

1960年頃から集積回路製造必要なフォトマスク用高解像力レンズ問い合わせ増え従来レンズでは解像力不足したため、1961年3月光学設計部の脇本善司が主導して超高解像力レンズ開発始めたのがウルトラ・マイクロ・ニッコール(Ultra-Micro-NIKKOR )である。東京大学理学部小穴教授から単色光であれば収差補正可能になるではないかとの助言を受け、使用する光線倍率イメージサークル限定することで、理論上限界に迫る高い解像力を持つ設計完成した品名末尾の「e」「g」「h」はそれぞれ水銀ランプe線(546.07nm)・g線(435.83nm)・h線(404.65nm)の単色光での使用最適化されていることを示す。なお、品名末尾何もないものはe線用である。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール12mmF1.2g - ライカLマウントアタッチメント40.5mmP=0.5ねじ込み基準倍率1/20倍。最小絞りF4。通常のカタログ品ではない。ニコン銘であることから、1970年代にごく少数製作されとみられる前側アタッチメントねじ込むクローズアップレンズ、「マイクロフィッシュアダプター」が付属しマイクロフィッシュを扱う用途であったとみられる。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール28mmF1.7e - ライカLマウント。8群10アタッチメント40.5mmP=0.5ねじ込み基準倍率1/10倍。調整可能な絞りなし。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール28mmF1.7g - ライカLマウント。8群10アタッチメント40.5mmP=0.5ねじ込み基準倍率1/10倍。調整可能な絞りなし。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール28mmF1.8(1965年発売) - ライカLマウント。7群9アタッチメントはφ40.5mmP=0.5ねじ込み基準倍率1/10倍。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール28mmF1.8e - ライカLマウント。7群9アタッチメントはφ40.5mmP=0.5ねじ込み基準倍率1/10倍。生産時期が後のものは、e線用であることと使用倍率明記されている。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール28mmF1.8h(1967年発売) - ライカLマウント。7群9アタッチメントはφ40.5mmP=0.5ねじ込み基準倍率1/10倍。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール29.5mmF1.2(1964年11月27日発表) - 蛍石を含む6群9基準倍率1/25倍。ニッコール初のマルチコートレンズとされている。東京大学理学部教授小穴純の要請脇本善司らが開発、『チャタレイ夫人の恋人全文10円切手大のマイクロフィルム写し込むことに成功した日刊工業新聞選定の「1964年大新製品賞」受賞1965年4月12日には脇本善司が科学技術庁長官賞受賞した米国特許第3450463号・特公昭42-012102。特許によると発明者安田となっており、脇本の名前はない。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール30mmF1.2 - ライカLマウント。50mmP=0.75・φ55mmP=0.75ねじマウント併設する。6群9アタッチメントはφ40.5mmP=0.5ねじ込み基準倍率1/25倍。名称が異なるのみで、上記29.5mmと焦点距離含め同一仕様である。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール30mmF1.2h(1969年発売) - ライカLマウント。φ30mmP=0.5・φ50mmP=0.75・φ55mmP=0.75ねじマウント併設する。6群9アタッチメントはφ40.5mmP=0.5ねじ込み基準倍率1/25倍。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール35mmF2 - ライカLマウントアタッチメントはφ40.5mmP=0.5ねじ込み基準倍率1/100倍。絞り環は1/2段ごとにクリックストップがある。最小絞りF8通常のカタログ品ではない。日本光学工業銘であり、またe線用であることと使用倍率刻印されている。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール50mmF1.8e(1969年発売) - φ52mmP=1ねじマウント。9群12アタッチメントはφ52mmP=0.75ねじ込み基準倍率1/5倍。調整可能な絞りなし。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール50mmF1.8h(1969年発売) - φ52mmP=1ねじマウント。9群12アタッチメントはφ52mmP=0.75ねじ込み基準倍率1/5倍。調整可能な絞りなし。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール55mmF2(1965年発売) - ライカLマウントアタッチメントはφ40.5mmP=0.5ねじ込み基準倍率1/4倍。絞り環は1/2段ごとにクリックストップがある。最小絞りF8。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール55mmF2h(1967年発売) - ライカLマウントアタッチメントはφ40.5mmP=0.5ねじ込み基準倍率1/4倍。絞り環は1/2段ごとにクリックストップがある。最小絞りF8h線用に収差補正されており、使用波長短くなったことにより解像力高くなっているほかはe線用と同一。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール105mmF2.8(1962年8月完成) - ウルトラ・マイクロ・ニッコール最初の製品。φ62mmP=1ねじマウントアタッチメントはφ62mmP=0.75ねじ込み基準倍率1/30倍。18羽根の普通絞り最小絞りF8絞り環には1/2段ごとにクリックストップがある。解像力400本/mm、イメージサークルφ24mm。発売直前に「ウルトラ」を冠することが決められたため、レンズにのみ赤文字で「Ultra」が追加刻印されており、収納する木箱銘板・このレンズのために用意されアクセサリなどは「マイクロ・ニッコール」のままであった。この経緯によるためか初期生産品とみられる製造番号1824xxには「Ultra」の刻印がない。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール125mmF2.8(1965年発売) - φ62mmP=1ねじマウントアタッチメントはφ72mmP=0.75ねじ込み。6群7基準倍率1/25倍。最小絞りF8絞り環には1/2段ごとにクリックストップがある。15羽根の普通絞り。105mmの後継品種である。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール135mmF4(1965年発売) - φ62mmP=1ねじマウントアタッチメントはφ62mmP=0.75ねじ込み第1群が貼りあわせの変形ダブルガウス型4群7基準倍率1/25倍。12羽根の普通絞り最小絞りF11、1/2段ごとにクリックストップあり。初期生産品には基準倍率が「β=1/25」と赤く刻印されているが、その後のものは「M=1/25となっている。現存する個体はどれも前群が黄色く変色しており、またγ線測定器放射線検出するため、トリウム等の放射性物質含んだ硝材を使用しているとみられる。後玉側からはほとんど放射線検出されないため、前群からの放射線については考慮されていると考えられる。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール155mmF4 - φ72mmP=1ねじマウント第1群が貼りあわせの変形ダブルガウス型4群7アタッチメントはφ72mmP=0.75ねじ込み基準倍率1/10倍。征雄設計特公昭43-016177。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール165mmF4(1970年発売) - φ82mmP=1ねじマウント。4群7基準倍率は1/40倍だが、1群2枚専用クローズアップレンズ使用し1/20倍にも変更可能。アタッチメントはφ86mmP=1ねじ込み。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール225mmF1g(1969年発売) - φ122mmP=1ねじマウント基準倍率等倍g線用だが、e線ピント合わせられるように配慮されている。最小絞りF4。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール250mmF4 - e線用、基準倍率1/20倍。最小絞りF11。 ウルトラ・マイクロ・ニッコール300mmF1.4g(1969年発売) - φ122mmP=1ねじマウント基準倍率等倍最小絞りF4。

※この「ウルトラ・マイクロ・ニッコール」の解説は、「ニコン産業用・特殊用レンズの一覧」の解説の一部です。
「ウルトラ・マイクロ・ニッコール」を含む「ニコン産業用・特殊用レンズの一覧」の記事については、「ニコン産業用・特殊用レンズの一覧」の概要を参照ください。

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