イギリス空軍向け
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「トーネード IDS」の記事における「イギリス空軍向け」の解説
トーネード GR.1 イギリス空軍向けの機体であり、原則としてIDSと同じ機体である。1982年にバルカン B.2との交代を皮切りに本格的に配備が開始された。後にALARM対レーダーミサイルを使用できるように改修され、敵防空網制圧(SEAD)も任務となった。サウジアラビア空軍のトーネードはイギリス向けだった機体を振り分ける形で引き渡されたため、イギリス空軍と同じ兵装が供給されている。 トーネード GR.1A 写真撮影などの偵察任務のため機関砲を2門から1門に減らし、その箇所にレーザー測距・目標指示装置(LRMTS; Laser Range Finder and Marked Target Seeker)やTIRRS(Tornado Infra-Red Reconnaissance System)としてIRLS(Infra-Red LineScan)を装備した。これらの電子光学センサーは光学式カメラよりも全天候能力が高く、現像などの工程を省いて機上で撮影した画像を確認できた。 1986年から新規に製造された機はGR.1Aとして製造され、一部の機体はGR.1から改修された。1996年からトーネード GR.4に改修された。 トーネード GR.1B 冷戦の終結により核打撃部隊から開放されて余剰となったトーネードを旧式化したバッカニアと交代するため、1994年から空対艦ミサイルを装備可能なトーネード GR.1Bに26機が改修された。 しかし、イギリスが水上艦艇からの脅威に晒される機会も減り、シーイーグル対艦ミサイルの寿命も終わりに近づいていたため、予算との兼ね合いで必要ないと判断され、GR.4に改修された。 トーネード GR.4/トーネード GR.4A 1980年代半ばよりイギリス国防省はGR.1の改良するための寿命中期能力向上・MLU(Mid-Life Update)の研究を始めた。このアップデートはトーネードの低空侵入能力を維持しつつ、多用途性などの能力向上を狙った。1991年の湾岸戦争の戦訓も含め、試作改修初号機は1993年に初飛行している。BAe(現BAE システムズ)社との契約が成立し、1996年から改修が始まり、2003年に完了した。 電子機器や兵装システムが一新され、広角ヘッドアップディスプレイ(HUD)、赤外線前方探索機器(FLIR)、暗視ゴーグル(NVG)などが追加装備された。この改修によりトーネードGR.4は夜間攻撃能力が向上したほか、GR.4Aはグローバル・ポジショニング・システム(GPS)の受信能力が備えられレーダーに依存しない航法能力を獲得した。 ユーロファイター タイフーンやF-35Bの増備に伴い、2019年に全機退役。 トーネード GR.1(T) GR.1の練習機型であり、副操縦装置を有する。 トーネード ADV イギリス空軍が開発した防空戦闘機型。 詳細は「トーネード ADV」を参照
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イギリス空軍向け
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「CH-47 (航空機)」の記事における「イギリス空軍向け」の解説
イギリスは1978年にCH-47C相当の機体(CH47-352)33機を発注し、1号機は1980年3月23日に初飛行した。これがチヌークHC.1であり、同年8月から1981年末にかけて順次に空軍に引き渡された。また1986年までに更に8機が追加購入されたが、これらのHC.1は後にグラスファイバー製のローター・ブレードと3点式のカーゴフックを装備するように改修され、HC.1Bと改称された。 そして1989年10月、HC.1Bのうち32機がボーイング社でCH-47D相当に改修されることになり、これをHC.2と称した。エンジンをT55-L-712に換装するとともに機体やトランスミッションを強化、自衛能力も強化するもので、最初の機体の改修は1993年1月19日に完了した。また1990年代には更にHC.2仕様の新造機が9機追加購入されたが、このうち6機は空中給油用プローブを装備しており、HC.2Aと称された。 2000年には、MH-47G相当の特殊作戦用ヘリコプター8機を発注し、HC.3と称したが、機体は完成したもののアビオニクスのソフトウェアの問題に悩まされ、実戦配備には至らなかった。2008年からは、既存のHC.2・3計46機に対して、CH-47Fに準じた新型デジタル機器とFLIRを装備する改修が行われ、HC.2からの改修機をHC.4、HC.3からの改修機をHC.5と称した。 2009年には、CH-47F相当の機体14機の購入が決定され、HC.6として、2013年から2015年にかけて順次に配備された。また2020年からは、既存のHC.4もHC.6仕様へとアップデートされている。
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