アーセナルシップとSC-21とは? わかりやすく解説

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アーセナル・シップとSC-21

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 05:24 UTC 版)

ズムウォルト級ミサイル駆逐艦」の記事における「アーセナル・シップとSC-21」の解説

本級の計画は、1980年代末にジョゼフ・メトカーフ3世中将提唱した打撃巡洋艦構想にその起源有する従来なら空母艦載機が行ってきた陸地対す攻撃を、沖合の「打撃巡洋艦」からの対地ミサイル攻撃代替するというもので、陸地最大限接近するための徹底的なステルス設計と、多数目標叩き込むための大量VLS搭載特色としていた。1990年代中盤、この構想は、時の海軍作戦総長ジェレミー・ボーダ大将取り上げられアーセナル・シップとして具現化した。打撃巡洋艦構想では独立作戦能力確保されていたのに対しアーセナル・シップ構想では乗員センサー最低限留められ、索敵・測的・誘導などは戦術データ・リンク共同交戦能力などを介して外部からもたらされる情報依存するという、極めて大胆なコンセプトであった。 そして1995年より、アメリカ海軍将来水上戦闘艦開発する一大プロジェクトとしてSC-21(Surface Combatant for 21st Century)のコンセプト開発開始されアーセナル・シップ構想もその一環たる海上射撃支援実証艦(MFSD)として組み込まれた。空母保有削減論につながることへの危惧などから、MFSD計画そのもの1997年11月打ち切られたものの、その成果はSC-21計画本体合流し活かされることとなった。 SC-21は、当時現役であったオリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲートスプルーアンス級駆逐艦タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦後継となる水上戦闘艦構想しており、同一設計もとづいてフリゲート駆逐艦後継となるDD-21と、巡洋艦後継となるCG-21が開発される予定であった、その任務要求においては下記のような重視事項提示されていた。 巡航ミサイルおよび短距離弾道ミサイルによる対地精密火力投射、および水陸両用作戦部隊等に対す持続的な火力支援の提供による戦力投射 他の海軍部隊および統合作戦部隊支援シーレーン維持重要港湾空港防護のため、陸上洋上水中・経空の各種脅威目標撃破ないし無力化による戦闘空間支配 Sensor-to-Shooterコンセプトに基づく指揮・統制および監視 設計にあたって下記コンセプト準拠1. ライフサイクルコストおよび性能最適化するシステム艦開発2. 最大限モジュラー設計および商用オフザシェルフ化3. 生残性および損傷負った状態での戦闘継続 タイコンデロガ級よりもペリー級・スプルーアンス級のほうが先に退役する計画であったことから、まずDD-21開発し、それを拡大してCG-21が開発される計画とされた。1998年には、計画フェーズIシステム概念設計)に応じ2つコンソーシアムとして、ノースロップ・グラマン社中心としたゴールドチームとジェネラル・ダイナミクス社(バス鉄工所)を中心としたブルーチーム発足していた。計画では、初期システム設計フェーズIIまでは両チーム競争となり、2001年度半ばからのフェーズIII単一チーム選定されることとされ、2005年度より毎年3隻ずつを建造所要隻数は32隻とされていた。

※この「アーセナル・シップとSC-21」の解説は、「ズムウォルト級ミサイル駆逐艦」の解説の一部です。
「アーセナル・シップとSC-21」を含む「ズムウォルト級ミサイル駆逐艦」の記事については、「ズムウォルト級ミサイル駆逐艦」の概要を参照ください。

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