アブー・キールとアブー・シールの物語とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > アブー・キールとアブー・シールの物語の意味・解説 

アブー・キールとアブー・シールの物語(第487夜 - 第501夜)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:08 UTC 版)

千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「アブー・キールとアブー・シールの物語(第487夜 - 第501夜)」の解説

バートン版「紺屋のアブ・キルと床屋のアブ・シル(第930夜‐第940夜)」 バートン版「染め物屋アブー・キールと床屋アブー・シールの物語(第930夜‐第940夜)」 昔、アル・イスカンダリア(アレキサンドリア)に染物屋のアブー・キールと床屋のアブー・シールという者がいた。アブー・キールは染物仕事期日通りにしなかったり、客から預かった生地売り飛ばしたりしたので、誰からも信用されなくなっていた。床屋のアブー・シールは、食うに困ったアブー・キールの面倒を見ていたが、そもそも床屋では収入少ないので、窮乏していた。そこで、2人新しい土地をめざし、船に乗って旅に出た2人食料持たずに船に乗ったが、乗客が140人の大きな船だったので、床屋のアブー・シールが船上床屋始め代金の換わりに食料もらったので、沢山の食料手に入った床屋のアブー・シールは船長の頭も剃ってあげたので2人船長から夕食誘われたが、染物屋のアブー・キールは部屋残り床屋のアブー・シールが入手した食料一人全部食べてしまった。翌日もその次の日も、床屋のアブー・シールは船上床屋をして食料入手し船長夕食呼ばれその間染物屋のアブー・キールが食料全部食べてしまうということ続いた。 船に乗って21日目に船は港に入り2人は船から降り宿屋入った床屋のアブー・シールは早速露天床屋始めその日稼ぎ食料を買い、2人食べたが、染物屋のアブー・キールは何もせず、宿屋寝ているだけであったこのように40過ぎたとき、床屋のアブー・シールは病気になって寝込んでしまったが、染物屋のアブー・キールは食事用意する人がいなくなったので、寝込んでいる床屋のアブー・シールから金を取り上げ宿屋出て行ってしまった。 染物屋のアブー・キールは、床屋のアブー・シールから取った金で飲み食いし町を歩き回ったが、町の人の服が青の染物しかないことに気付きまた、町の染物屋相場が、アル・イスカンダリアでは半ドラクム程度仕事20ドラクムもすることを知った染物屋のアブー・キールは、町の王にいろいろな色で染色できる染物工場作ることを進言し、そのために資金援助願い出たところ、王は許可した。アブー・キールの染物工場でできる色とりどりの布地に王は大変喜び沢山の褒美与えた。アブー・キールの染物屋は大変繁盛し、町一番の金持ちになった一方床屋のアブー・シールは、金を全部取られて、病気宿屋寝ていたが、宿屋門番気の毒に思いアブー・シールの費用払い看病してくれたので、2ヵ月後には回復して町に出られるようになった。町に出ると、染物屋のアブー・キールが大金持ちになった話を聞いたので、会い行ったが、染物屋アブー・キールは床屋アブー・シールに会うなり棒で100たたいて追い返してしまった。床屋のアブー・シールは泣きながら宿屋帰った床屋のアブー・シールは、翌朝浴場(ハンマーム)に行こうとしたが、町に浴場が無いことを知り、王に浴場利点説いて浴場建設資金提供願い出たところ、王は許可した浴場出来上がると、まず王が入浴し、その心地よさに感激した。王は入浴料として千ディナール払い、他にも沢山の褒美与えた入浴料は、入浴した者の資力寛大さにより入浴した者が決めることになった。王の後は貴族たちが入浴し、アブー・シールは多額入浴料褒美もらった次の日から3日間は無料とし、沢山の人が入浴した。さらに、王妃入浴希望したので、午前は男、午後は女の入浴時間とし、さらに多くの人が入浴した。 染物屋アブー・キールは、床屋アブー・シールの浴場大繁盛大金持ちになったことを聞き入浴しに来た。床屋アブー・シールは棒で100打たれたことを恨み思っていたが、染物屋アブー・キールが弁解する許した染物屋アブー・キールはお詫びの印として、ヒ素生石灰混ぜて脱毛剤作ることを床屋アブー・シールに教えたが、その足で王のところに行き、「床屋アブー・シールがヒ素生石灰で王を毒殺しようとしている」と嘘を言った。王は真偽確かめるため総理大臣連れて浴場行き入浴したが、床屋のアブー・シールが脱毛剤薦めたので、総理大臣に使わせたところ、毛が抜け落ち、王は毒だと思い床屋のアブー・シールを捕まえ、袋に入れ、その袋に消石灰満たして海に沈めて死刑にするように言った。しかし、死刑当たった船長が、以前床屋アブー・シールの浴場を金の無いときに使わせもらった恩があったので、離れ小島床屋アブー・シールを匿い、袋だけを海に沈めた。王は城の窓から袋が沈むのを見ていたが、そのとき誤って魔法の指輪を海に落としてしまった。その魔法の指輪は、手を振ると指輪から稲妻でて、前にいる者の首を刎ねることができるというものであった床屋のアブー・シールは離れ小島釣りをして食べて過ごしたが、釣ったから王のなくした魔法の指輪見つけた床屋アブー・シールは王に魔法の指輪返し脱毛剤染物屋アブー・キールの策略だったことを言い、王の誤解解いた。王は、染物屋アブー・キールを捕らえ床屋アブー・シールの嘆願にもかかわらず、袋に入れ生石灰満たし海に沈めて死刑にした。 床屋アブー・シールは王にいとま乞いをし、稼いだ大量の金を持って故郷のアル・イスカンダリアに帰る船に乗った。アル・イスカンダリアに着くと、海辺染物屋アブー・キールの遺体入った袋が流れ着いた床屋アブー・シールは手厚く葬り、墓を建てた床屋アブー・シールは幸せ暮らした

※この「アブー・キールとアブー・シールの物語(第487夜 - 第501夜)」の解説は、「千夜一夜物語のあらすじ」の解説の一部です。
「アブー・キールとアブー・シールの物語(第487夜 - 第501夜)」を含む「千夜一夜物語のあらすじ」の記事については、「千夜一夜物語のあらすじ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「アブー・キールとアブー・シールの物語」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アブー・キールとアブー・シールの物語」の関連用語

アブー・キールとアブー・シールの物語のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アブー・キールとアブー・シールの物語のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの千夜一夜物語のあらすじ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS