そごう大阪店
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 18:54 UTC 版)
大阪ミナミの御堂筋沿いに所在したそごう一号店。旗艦店の役割を果たしていた。通称「心斎橋そごう(しんさいばしそごう)」。オープン時のキャッチフレーズは「お遊びに、お買物に」。キャッチコピーは「ガラスと大理石の家」「ピカピカの新館に新品溢る」。 1877年に心斎橋へ移転して以来、隣接する大丸とは呉服商・百貨店として競合関係にあり、結果的に心斎橋筋商店街全体の活性化につながった。 1935年に開業したアールデコ様式の店舗は、村野建築事務所の村野藤吾が設計し大倉土木が建設した(SRC造地下3階・地上8階。31,697m)。「ガラスブロックと大理石の殿堂」と呼ばれるほど贅沢な造りで、モダニズム建築の傑作と評され心斎橋のシンボルとなった。日本初のプラスチックパネルを用いたヌードエスカレーターをはじめ、館内にはシンボルゾーンとして「光の樹」、藤川勇造作のシンボルモニュメント「飛躍の像」が設置され、エレベーターの扉は島野三秋作の「漆螺鈿装飾扉」、館内の天井には鶴丸梅吉作のモザイクタイル天井画「天空」が使用されていた。 終戦後に進駐軍に接収されたが、1952年に接収解除され再開店した。その際に本支店の呼称を廃し、「大阪本店」を「大阪店」、「神戸支店」を「神戸店」に変更した。再開店後の改修により建物の大理石部分はモザイクタイルに変更された。1969年には「株式会社設立50周年記念事業」として増築開店した。 1982年から6年間をかけ「魅力化計画」と称して半年ごとに少しずつリモデルを進め、全館のリモデルを進めていった。また1991年11月には地階に「世界の人形時計」としてからくり時計が設置された(閉鎖後、解体に伴い撤去)。 1955年公開の東宝映画『ゴジラの逆襲』の宣伝用スチールに使われ、1989年公開のハリウッド映画『ブラック・レイン』も当店近くで収録された。 2000年12月25日をもって閉店。最終営業日まで1935年に竣工した建物を使用していた。閉店翌年以降も株式会社そごうは施設に灯りを点け続け、無償で施設を貸すなどの活用策を数年間続けていた。建築物としての歴史的価値が高く評価され、施設保存を訴え解体に反対する声が挙がったものの、建て替えに伴い施設は2003年に解体撤去された。
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