世界の人形時計
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東京ディズニーランドのアトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」のスポンサーだったそごうの一部店舗には、正時の約5分前になるとアトラクションに登場するからくり人形とともに、テーマ曲の「小さな世界」を演奏するからくり時計「イッツ・ア・スモールワールド時計」(世界の人形時計)が設置されていた。製造はセイコーが行った。 1985年(昭和60年)に開業した横浜そごうを皮切りに、一部の新規店舗・既存店舗に国内店舗全19台、海外店舗全4台の計23台が設置された。ほとんどの店舗で屋外に面した入口、または地下のメインエントランス部分に設置されていたが、そごう大阪店や奈良そごうのように館内に設置されているケースも見受けられた。 人形の修繕工事は定期的に実施され、最初に導入した横浜そごうでは2006年(平成18年)に最後の修繕工事を行った。 最盛期(1994年6月の千葉店への設置から同年10月の柚木そごう閉店までと、1996年の神戸店設置から2000年2月の茂原そごう閉店まで)には国内で最大18台が稼働していた。からくり機能の終了時点では10台となっていた。 運営会社が2006年にセブン&アイホールディングス傘下に入ったのち、2008年(平成20年)4月15日、老朽化を理由に全店舗でからくりの演出を終了した。 そごうの公式ウェブサイトでは、そごう横浜店の項目内に4月16日付けでからくり機能終了のリリースが掲載されたほか、朝日新聞大阪本社版、神戸新聞でも相次いで時計の話題が報道された。なお、4月15日は東京ディズニーランド開園25周年の記念日でもあった。 この対応はそごうがアトラクションのスポンサー契約を解除したことが本来の理由だが、観覧に来ていた来店客に対しては、 「世界の人形時計」は来たる4月15日(火)、営業時間終了時をもって終了させていただくことになりました。 おにんぎょうさんたちは、おやくそくがあって、おうちにかえることになりました。 と書かれた告知が時計の傍らに貼り出された。 以降そごう・西武の管理する時計は「鐘の鳴る大時計」として運用されている。 世界の人形時計の演出終了について、民事再生前の株式会社そごう出身で、そごう・西武の販売促進部長やセブン&アイHLDGS関連会社の取締役などを歴任した実業家の原田良治は、 「 これを見て自殺をとどまったホームレスの方もいらっしゃいました。あの時もう少し上司に食い下がれば残せたかもと、後悔の念は消えません。 」 —Twitterの投稿より と述懐している。 そごうの撤退後に別の商業施設へ転換した店舗でも、そのまま通常の時計として作動させている施設が見受けられる。 海外店舗では、そごう・西武がそごうの商標を貸与している遠東SOGOの一部店舗で香港ディズニーランドにおけるイッツ・ア・スモールワールドのスポンサー契約を開始したことから、継続してからくりの演出が披露されている。 横浜店における最後のからくり演出後(2008年4月15日) 茂原そごう閉店後、故障に伴い針と文字盤の数字が撤去された(2013年2月) 一部店舗で採用されていた東京ディズニーランドのロゴ 台湾の店舗のもの。遠東SOGO台北忠孝店2008年に香港ディズニーランドの仕様へ改修(2008年11月)
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