「インディアン・マスコット」の廃絶変更要求運動とは? わかりやすく解説

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「インディアン・マスコット」の廃絶変更要求運動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 08:59 UTC 版)

インディアン・マスコット」の記事における「「インディアン・マスコット」の廃絶変更要求運動」の解説

特定の民族動物扱いしてスポーツ・マスコット使用したこの「インディアン・マスコット」は、1960年代インディアンたちが興した権利回復要求運動「レッド・パワー」が全米拡がるにつれ、「野蛮なイメージによってインディアン民族品位汚し卑しめるステレオタイプ人種差別である」として、多数インディアン団体個人インディアン学生による批判と抗議を受けることになった初期抗議団体インディアンロビー団体アメリカインディアン国民会議」(NCAI)があり、彼らは西部劇ディズニーアニメなどの映画、漫画などのメディアにおける、インディアン否定的イメージ排除要求するなかで、この「インディアン・マスコット」の廃止要求行って注目された。「NCAI」の抗議は続く「全米インディアン若者会議」(NIYC)、「アメリカインディアン運動」(AIM)といった次世代インディアン団体受け継がれ、その抗議は現在も続けられている。 1972年AIM運動家ラッセル・ミーンズらが「クリーブランド・インディアンス球団対し、「ワフー酋長意匠インディアン伝統卑しめている」として、チーム名変更と、ワフー酋長使用廃止求め大規模な抗議デモ本拠地球場前で行った。さらにラッセルらは、これらチーム名マスコット使用インディアン民族対す人種差別であるとして、インディアンス球団に対して900ドル損害賠償訴訟起こした。しかしこれは、球団ファンからすさまじ反発抗議受けたラッセルの許にはインディアンスファンからの嫌がらせの手紙が殺到し、その中の何人かは、アメリカインディアン民族浄化要求していた。あまりの嫌がらせのひどさに、ラッセルは「クリーブランド・インディアンセンター」の所長辞任せねばならず、訴訟自体和解追い込まれている。 1992年、「コロンブス上陸500周年」に当たるこの年に、AIMヴァーノン・ベルコートは、「スポーツメディア人種差別に関する全国会議」(NCRSM)を結成しスーザン・ショーン・ハルジョシャーリーン・テッタースインディアン女性運動家と連携しナショナル・フットボール・リーグの「ワシントン・レッドスキンズ」や、「カンザスシティ・チーフス」、プロ野球メジャーリーグの「アトランタ・ブレーブス」と「クリーブランド・インディアンス」のオーナーに、その名称の変更インディアンマスコットキャラクター廃止訴えて激し抗議運動行った同年9月12日スーザン・S・ハルジョ、ヴァイン・デロリア・ジュニア、マテオ・ロメロら7人のインディアン原告団が、「ワシントン・レッドスキンズに対して、「レッドスキンズ」(赤い肌)のチーム名チームロゴが「インディアン文化卑しめている」として、その廃棄求めて米国特許商標庁訴訟起こした全米フットボール協会訴訟に対して憲法修正第1条の「言論の自由」を盾にとった。特許商標庁審査員全員インディアン有利な判決下したが、最高裁判所インディアン敗訴判決下した特許商標庁はなおも、この案件再検討値するスーザンらに同意している。 現在、この訴訟は「Blackhorse et al v. Pro Football」として、インディアン若者たち原告となって引き継がれている。(→Harjo et al v. Pro Football, Inc.、Pro-Football, Inc. v. Harjo) 1994年、「インディアンス」の新球場「ジェーコブス・フィールド」完成合わせヴァーノンたちインディアン抗議者は「インディアンス」の名称変更と「ワフー酋長」の廃止要求し、「ワフー酋長」のマスコット人形燃やして抗議した。この廉で、ヴァーノン他4人のインディアンクリーブランド警察によって「加重放火」の罪で逮捕された。 スーザン・S・ハルジョらは、オクラホマ大学インディアン・マスコットの「リトル・レッド」の使用廃止ダートマス大学の「インディアンス」の名称変更成功している。インディアンたちの抗議によって、全米かなりの数の高校・大学が、「インディアン」に関連する名前マスコット使用廃絶している。 2002年9月26日ニュージャージー州選出連邦議会議員フランク・パローネは、大学高校スポーツチームの「インディアン・マスコット」の意匠廃止に伴う資金援助法案議会提出している。2003年3月3日には同議員は「様々な環境におけるイメージ変える先住民法」としてこれを表明し、これに合わせて米国現代語学文学協会」、「全米教育協会」、「全米黒人地位向上協会」、「長老教会」、「米国統一メソジスト協会」などが、「インディアン・マスコット使用対す非難声明出した

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