「インディアン宣言書」の発表とは? わかりやすく解説

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「インディアン宣言書」の発表

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 02:57 UTC 版)

ヴァイン・デロリア・ジュニア」の記事における「「インディアン宣言書」の発表」の解説

1969年ヴァイン法律学校に通う間に書きためた処女作、『Custer Died For Your Sins: An Indian Manifesto』(『インディアン宣言書カスターはその罪ゆえに死んだ』)を発表する。この本の中でヴァインは、白人インディアン押し付ける固定観念イメージ論証し、ことに白人人類学者たちがインディアン共同体で行うフィールドワーク杜撰さを例に挙げ、彼らによる歪曲されステレオタイプインディアン文化普遍化、これに基づく合衆国インディアン支援団体キリスト教会インディアン文化への見当違い干渉批判し、また神学者としてインディアン宗教観の保護訴え文字通りインディアン歴史的宣言書となった同書アメリカ論壇批評家たちの絶賛浴びアメリカ人類学教会支援受けて現在も重版続けている。絶賛者のひとりであるニューヨークタイムズ紙論説委員ジョン・レオナルドはこの本について、こうコメントしている。「私たち犯した罪をごまかし統計鵜呑みにして観てみぬふりをしています。私たち現実の人たち(インディアン)の前にちゃんと立って見せていないし、それはできそうもありませんね」 「インディアン部族自決のために、文化的に白人社会分離し政治的に合衆国分離すべきである」というこの本のテーマそのままレッド・パワー運動」を担う「全米インディアン若者会議」(NIYC)や「アメリカインディアン運動」(AIM)の最終目標として掲げられ勢いづかせた。 同年リチャード・オークスジョン・トルーデル76人のインディアン若者たちが、「全部インディアン」を名乗ってアルカトラズ島占拠事件」を決行した。彼らが掲げたアルカトラズ島インディアン文化センターとする」との目標は、ヴァインの『カスターはその罪ゆえに死んだ』に裏打ちされたものだったインディアン権利理論づけたこの『カスターはその罪ゆえに死んだ』は、当時高まり見せていたインディアン権利回復要求運動「レッド・パワー」を勢いづかせ、インディアン若者たちこぞって自家用車バンパーに『 カスターはその罪ゆえに死んだ』の標語貼り付けたヴァインインディアン権利条約に基づくものであり、同時期の黒人たちの公民権運動とは区別されるべきであると訴えた。この本の結びで、ヴァインはこう書き残している。 私がこの本を書く気になった理由のひとつは、より若いインディアンたちのために、彼らが自分たちのために提起していない、いくつかの問題喚起させることでした。もうひとつ理由としては、私が彼らインディアンたちに、口に出すことはなかったけれどもしばしば感じられ白人対す敵意、そしてそのような敵意理由何らかの考え与えたかったということでした。

※この「「インディアン宣言書」の発表」の解説は、「ヴァイン・デロリア・ジュニア」の解説の一部です。
「「インディアン宣言書」の発表」を含む「ヴァイン・デロリア・ジュニア」の記事については、「ヴァイン・デロリア・ジュニア」の概要を参照ください。

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