「インディアン寄宿学校」とは? わかりやすく解説

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「インディアン寄宿学校」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 19:20 UTC 版)

ネイティブ・アメリカン」の記事における「「インディアン寄宿学校」」の解説

アメリカフロンティア」が消滅したのち、白人インディアン問題を処理すべく、その同化注力し始めるオーストラリアアボリジニ極北エスキモー中国の少数民族等と同じく支配民族による同化政策は、北米においても19世紀末から組織的に行われた代表的なものは、ペンシルベニア州カーライルの「カーライルインディアン工業学校英語版)」の創始者であり、校長務めたリチャード・ヘンリー・プラット(英語版)による、「人間を救うためにインディアン野蛮人)を殺せ」という標語代表されるインディアンの子女を親元から引き離し、「インディアン寄宿学校」に送ってインディアン文化言語禁じ軍事教練基本にした指導による、キリスト教西洋文化強制学習である。同化政策によって言語はじめとする地域文化失われ生き延びた者も混血化が進み純粋な部族残り少ないこうした「インディアン寄宿学校」の学科経営学経済学といったものは皆無で、教えられるのは靴の修繕繕い物の手工業など技術のみであった生徒たち部族語を奪われ卒業して保留地戻っても、そこには靴屋仕立て屋もなく、学んだ技術何の役にも立たず失業者として白人の町へ働きに出ざるを得なくなった一世代前までのインディアンたちは、こうした同化政策強制教育部族語を禁じられ学校部族語を話せば、「汚い言葉話した」として石鹸で口をゆすがされるなどの罰を白人教師から受けたこうした経験から、英語しか話せない人が多い。 これに対抗し1970年代から各部族ごとにインディアンによる「部族学校」を設立する動き見られるようになったインディアン完全自治学校としては、カリフォルニア州1971年創設された『デガナウィダ・ケツアルコアトル短期大学英語版)』(略称『D-Q大学』)が知られるが、認可喪失学生数の減少資金運用不備から閉校危機さらされている。近年このような動きの中、連邦州政府の譲歩部族語学習が部族学校などで取り入れられるようになり、現在の学童世代と、英語のわからない三世以前との間で言葉コミュニケーション実現するようになった例もある。しかし、結局部族語は保留地外では実用的でないため、絶滅危機に瀕する言語保存し、どう文化的に発展させていくのか、その先行き注目されている

※この「「インディアン寄宿学校」」の解説は、「ネイティブ・アメリカン」の解説の一部です。
「「インディアン寄宿学校」」を含む「ネイティブ・アメリカン」の記事については、「ネイティブ・アメリカン」の概要を参照ください。

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