《謄本》の正しい読み方
「謄本」の正しい読み方
とうほん「謄本」の意味解説
原本の内容全体を、同一の文字・符号を使用して完全に書き写した文書・書面のこと。原本の内容を証明することを目的として作成される。特に公務員が職務上作成したもので、その内容が原本と相違ない旨の証明がなされているものを指す。これを認証謄本と呼ぶ。例として、戸籍謄本・登記簿謄本・公正証書謄本・手形謄本・訴訟記録の謄本などがある。また、謄本は原本の内容の全部を証明するために作成されるものであるが、抄本は内容の一部を証明するために作成されるものである。例えば戸籍においては、戸籍に記載されている全員についての証明が戸籍謄本であり、戸籍に記載されている一部の構成員についてを戸籍抄本と言う。
さらに本来「謄本」の「謄」という文字には、「原本通りに手で書きうつす」という語義がある。かつて情報が紙の書類で管理されていた時代に、その文書の内容を証明する際、原本を手書きで書き写していた時にはその語義通りであったといえる。しかし現代のコンピュータ上で管理された情報をデジタル印刷した文書については、「謄本」の持つ語義は当てはまらない。そのため現在では、一部のデジタル化されていない過去の文書など、紙書類で管理されているものを除いて、一般的にコンピュータ処理された書類には、「○○事項証明書」という呼称が使われている。例えば戸籍謄本の場合は「戸籍全部事項証明書」という呼称が、登記簿謄本の場合は「登記事項証明書」という呼称が使われる。
なぜ「謄本」と読むのか・理由
「謄」の音読みである「トウ」と、「本」の音読みである「ホン」との組み合わせから成る。「謄本」の類語・用例・例文
「別のものと同様、または同一になるようにつくられたもの」という意味での「謄本」の類語:写本・写・写し・コピー・模造・複写・模写・複製・複製品・模作「書かれた記録(例えば法律上、または学校の記録など)の複写物」という意味での「謄本」の類語:写本・写・写し・コピー・写し物・転写物・複写・写物・副本・副書
「謄本」の用例:公正証書謄本・戸籍謄本・不動産登記簿謄本・商業登記簿謄本・訴訟記録の謄本
「謄本」の例文:「法務局にて不動産登記簿謄本の交付を受ける。」「戸籍謄本を郵送で取り寄せた。」
「謄本」の英語用例・例文
「謄本」の英語訳:copy・certified copy・transcript「謄本」の英語の用例:certified copy of commercial registration (商業登記簿謄本)
:certified copy of family register(戸籍謄本)
:certified copy of real estate register(不動産登記簿謄本)
:certified copy of the lawsuit record(訴訟記録の謄本)
「謄本」の英語の例文:I applied for the issuance of a copy of the family register at the government office.(役所に戸籍謄本の交付を申請した)
《謄本》の正しい読み方
「謄本」の正しい読み方
「謄本」の正しい読み方は「とうほん」である。「謄本」の意味解説
「謄本」とは、元となる書類の内容をすべて写した文書を指す言葉である。従って、書類の一部分のみ写した文書を「謄本」と表現するのは誤りである。通常は「謄本」作成者が、「謄本であることを証明する」と証明文をつける。また「謄本」に対して元となる文書や情報のことを「原本」と呼ぶ。「謄本」は、先ほど述べた通り、書類を写した文書であるが、原本が書類ではなく電子的記録である場合にも、通称として使用されている。例えば、戸籍や登記制度である。戸籍も登記もそれぞれ現在は、原本が書類ではなくコンピュータに保存されている。それらの証明書は全部(一部)事項証明書が正式名称であるが、それぞれ戸籍謄本や不動産(会社)登記簿謄本の通称が広く使用されている。なぜ「謄本」と読むのか・理由
「謄本」を「とうほん」と読む理由は、「謄」の音読みである「とう」と「本」の音読みである「ほん」があわさっているからである。- 《謄本》の正しい読み方のページへのリンク