《論文》の正しい読み方
「論文」の正しい読み方
「論文」は「ろんぶん」と読む。「論文」の意味解説
「論文(ろんぶん)」とは、ある学問の特定のテーマにおいて、客観的なデータなどを用いて研究結果をまとめた文章のことである。「論文」には、「原著論文」や「総説論文」、「レター」や「会議録」、「学位論文」という種類があり、それぞれ意味が異なる。最も難しいといわれるのが「原著論文」で、学術誌などに掲載される論文のことである。オリジナルな論文である必要があり、研究も著者自身が行ったものでなければならない。新聞やニュースなどで、大学教授が発表したと報道されているのも、「原著論文」に該当する。条件が厳しく、2名以上の査読が必要などの厳格な審査がある。よって、信頼性も十分に保証されている。
ある分野の研究結果をまとめた論文が、「総説論文」である。オリジナリティがないという点が、「原著論文」との大きな違いだ。体系的にまとめられているので、その分野の概要を把握したいときなどに使用される。
「レター」は緊急性があるときなどに用いられ、査読も厳格ではない。学会の抄録をまとめたものが「会議録」である。「学位論文」は広義では卒業論文のことをいうが、一般的には博士論文のことを指す。
なぜ「ろんぶん」と読むのか・理由
「論文」の「論」は音読みで「ロン」、訓読みで「あげつら(う)」「と(く)」と読む。いっぽう、「文」は音読みで「ブン」と「モン」、訓読みで「ふみ」「あや」「かざ(る)」である。なお、「論」の「あげつら(う)」と「と(く)」、「文」の「あや」と「かざ(る)」は表外読み。「ロン」も「ブン」も音読みなので、「論文(ろんぶん)」は典型的な音読みの単語である。
「論文」の類語・用例・例文
「論文」の類語としては、「論説文」「試論」「エッセイ」「評論」「小論」「報告書」「調書」「記事」「レポート」「卒論」などがある。文章の中では、「教授は今回の研究結果を、今度の論文で発表する」や「どの論文を読めばいいかわからない」のように用いる。「論文」の英語・用例・例文
「論文」の意味を持つ英単語は多く、論文の種類によって変わる。「原著論文」であれば「article」で、「総説論文」であれば「review」である。また、「レター」であれば、「letter」や「communication」を用い、「会議録」には「proceeding」を使用する。4年制大学などで提出する「学位論文」には、「thesis」を用いる。「article」を使用して「何かに関する論文」というときには、「article」の後に前置詞の「on」か「about」を続け、その後に「何か」に該当する単語をもってくる。通例、「何か」の部分が専門的な内容であれば「on」を使用し、一般的な内容なら「about」を用いる。
「article」を使用した例文では、「I saw an interesting article on nuclear weapons in the scientific journal yesterday.(昨日、学術雑誌に核兵器に関する興味深い論文が載っていたのを見たよ。)」のような使い方をする。
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