あずまんが大王 あずまんが大王の概要

あずまんが大王

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あずまんが大王

ジャンル 空気系学園漫画4コマ漫画
漫画
作者 あずまきよひこ
出版社 メディアワークス
小学館(新装版)
その他の出版社
ADヴィジョン
Kurokawa
TOKYOPOP
Norma Editorial
Punainen jättiläinen
New Pop
コアムナノバイオ
東立出版社
Negibose Comics
TVM Comics
掲載誌 月刊コミック電撃大王
発表号 1999年2月号 - 2002年5月号
発表期間 1998年12月18日 - 2002年3月21日
巻数 全4巻
全3巻(新装版)
OVA:あずまんがWeb大王
監督 浅野文彰
キャラクターデザイン 浅野文彰
アニメーション制作 亜細亜堂
発売日 2000年12月28日
話数 全1話
その他 有料 Webアニメ形式
映画:あずまんが大王 THE ANIMATION
監督 錦織博
制作 メディアワークス、角川書店
封切日 2001年11月22日
上映時間 5分
アニメ:あずまんが大王 THE ANIMATION
原作 あずまきよひこ
監督 錦織博
シリーズ構成 大河内一楼
キャラクターデザイン 加藤やすひさ
音楽 栗原正己
アニメーション制作 J.C.STAFF
製作 あずまんが大王製作委員会
放送局 テレビ東京ほか
放送期間 2002年4月 - 9月
話数 全26話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

概要

とある高等学校[注 3]を舞台にした学園物コメディで、キャラクターの多くは女子高生である。特定の主人公は存在しない。連載時は『電撃大王』での掲載時期と作中の時系列がリンクしており、春には進級、秋には体育祭文化祭といった形で、その時期に応じた話が展開していった。ただし、あくまで季節や行事を現実とリンクさせただけであり、作中の世界について西暦何年といった時代背景や、キャラクターの生年は設定されていない。3年3か月にわたって連載されており、メインキャラクターの入学直後から本作の物語は始まり、進級ののち、卒業して高校生活を終える事で完結した。

萌えキャラ達の日常生活の描写に重きを置く作風は、それ以前より散見されつつもあまり目立った存在とは言えなかった「萌え4コマ」「空気系」と呼ばれるジャンルを世に知らしめ、普及させる嚆矢となった[1][2]。4コマ漫画界に大きな影響を与えた作品のひとつであり、発表から20年以上が経過した2020年代現在においても「あずまんがフォロワー」と言える作品が多数存在する(2010年に発売された当作品の新装版の帯には『21世紀の4コマ漫画は、ここから始まりました』というコピーが使われている)。キャラクター配置は漫画『日常』に影響を与えている[3]

2000年アニメ化され[4](タイトルは『あずまんがWeb大王』)、同年12月28日から1話のみ3か月間、インターネット上で有料ストリーミング放送が行なわれた。代金の支払いはWebMoney電子マネー)に限られており、またブロードバンドがほとんど普及していなかったため、サイズの都合上やや粗い画質で放送された。

2001年12月22日、5分ほどの短編映画あずまんが大王 THE ANIMATION』が公開された[5]

2002年には映画版の声優とスタッフによるテレビアニメ全26話が放送され、ゲーム化も実現した。

同年、文化庁メディア芸術祭で「審査委員会推薦」作品にあげられた[6]

2004年10月にはテレビアニメ版のインターネット配信を開始した。

2006年に文化庁が発表した日本のメディア芸術100選(マンガ部門)に選出された[7]

2009年には作品の生誕10周年を記念し、以下の企画が実施された。『ゲッサン』(小学館)2009年6月号(創刊号)から8月号にかけて描き下ろし新作「あずまんが大王補習編」が短期連載された。また、小学館より全3巻の新装版が刊行された。新装版は作者の大幅な加筆修正に加え、「補習編」がそれぞれ同じ時系列の話に繋げる形で追加収録されている。10周年企画の締め括りとして、10月にスペシャルムック「大阪万博」を刊行。本作の軌跡を事細かに解説するグラビアページ、単行本未収録作品、豪華作家陣が手がけるトリビュートコミックなどが収録されている。

登場人物

声優の表記は「映画・TV版 / Web版」。表記がない場合は声の出演なし。声優名が1つしか書いていない場合は、特筆のない限り「映画・TV版」の声優である。

また、アニメ版に関する説明は、特筆のない限りTV版によるものを指す。

主人公は存在しないため、基本的にレギュラー6人の中から物語は進行される。

生徒(メインキャラクター)

美浜 ちよ(みはま ちよ)
- 金田朋子 / 齋藤彩夏
通称「ちよちゃん」(稀に「ちよすけ」とも)。身長133cm[注 4]。髪型は両サイドからのおさげ。3年次の6月以降は結ぶ位置を少し後ろにした。原作では当初おさげの先が分かれていた。3月生まれ。
1年次の4月[注 5]に、小学校から飛び級で編入してきた10歳の天才少女。愛らしい容姿で、性格も素直で明るく人懐っこい。物事に対する飲み込みが早い上に、毎朝のお弁当作りまでこなすという非の打ち所のない優等生であるが、運動能力は歳相応のため体育は不得意。負けず嫌いだが気遣いも人一倍で、自己主張は控えめ。礼儀正しく、同級生との会話でも基本的には敬語を用いる。早口言葉、痛そうな話、雷、ゆかりが運転する車(詳しくはゆかりの個別項目参照)が苦手。またジャンケンに弱い。自分が小さい事にいささかコンプレックスを感じており、智などから子供扱いされると不快感を表に出す事もある。1、2年次は学級委員長を務め、卒業式には最優秀生徒として表彰された。卒業後はアメリカへ留学した。
野球が好きで読売ジャイアンツのファン。
自宅は豪邸で、飛び抜けて裕福な家庭環境。別荘も数件所有しており、夏休みには海辺の別荘に皆で遊びに行くのが定番となった。
原作では彼女のセリフのみ原則POP体で表記されている[注 6]
春日 歩(かすが あゆむ)
声 - 松岡由貴 / 川澄綾子
通称「大阪」(以下大阪と記す)。身長は156cmだが、アニメ版では154cmの智よりも低めに描かれている。髪形はストレートのセミショート
大阪からの転校生[注 7]という理由だけで通称が定着し、本名で呼ばれることはなくなった[注 8]。話す言葉のなまりは近畿方言のいずれとも特定しがたい独特なもので、ちよは「大阪さん弁」と表現している。マイペースでいつもボーッとしており、授業中はよく居眠りしている。ゆるい心構えと共に独特の観点や発想を持ち、突拍子のない発言が多い。運動が大の苦手で、走りに至ってはちよにも劣るばかりか、体が堅く前屈運動がほとんど出来ない。その一方で、体育祭の障害物競走やパン食い競走に並々ならぬ情熱を傾ける一面もある(得意種目というわけではない)。勉強も苦手で、同じく成績の悪い智や神楽と共に「ボンクラーズ」と呼ばれているが、その一方で柔軟な発想力を持ち、なぞなぞが得意。卒業後は智と同じ大学に進学した。ただしアニメ版では、試験の答案が「回答した前半部分の問題は全て正解していながら後半部分の回答欄は全て白紙による不正解」と、明らかに時間切れ的な描かれ方をしており、単純に学力が無いわけではないと見てとれる。
小食で辛い物と炭酸飲料が苦手。花粉症で、クシャミをする際には「へーちょ」と発する[注 9]
ちよのおさげを変わった感覚で捉えており、彼女のおさげに関する変わった夢をたびたび見ている。
「大阪から来た」という設定は、舞台設定が日本であることが前提となっているため、一部の国では設定が大幅に変更されている(#日本国外における展開参照)。
2002年に開かれた作者の個展「放課後の一年戦争展」に出展された全てのイラストで登場している。
滝野 智(たきの とも)
声 - 樋口智恵子 / 半場友恵
通称「とも」。身長154cm。髪型は度々変わっており、序盤はセミショート、中盤以降はセミロング、3年次はショートヘア。
自称「暴走女子高生」。常に元気一杯であるのだが、イタズラ好きで周囲に迷惑をかける事も少なくない。その為、良くも悪くも仲間内でのムードメーカーとなっている。運動能力は良い方である。勉強が苦手で「ボンクラーズ」の一員。何かに命名する際は、対象の特徴をそのまま名前とする安直なネーミングセンスを持っており、春日歩に大阪というあだ名をつけたのも彼女である。峰不二子が理想の女性像だったが、3年次に広末涼子(アニメ版では浜崎あゆみ)に変更している。父親は彼女と同じ性格で、髪型まで彼女に合わせているらしい。暦とはクラスが小学校以来ずっと一緒だった。進路はICPOを志望しているが、なる方法はおろか実在するのかどうかも把握できていなかった。卒業後は大阪と同じ大学に進学した。
水原 暦(みずはら こよみ)
声 - 田中理恵 / 雪野五月
通称「よみ」。身長163cm。髪型は栗色がかったストレートのロングヘア
勉強も運動も得意な優等生。眼鏡をかけ、黒のオーバーニーソックスを愛用している。周囲のツッコミ役で、中でも智の無鉄砲な行動は容赦なくたしなめているが、基本的に仲は良い。胸が大きくスタイルは良いが、体重を非常に気にしており、食べ物の誘惑に弱いながらも度々ダイエットを試みている。身体もかなり柔軟で、大阪から「たこちゅー」と呼ばれていた。かなりの激辛好きで、智には「味覚がおかしい」と評されている。一見すると目立った欠点が見つからないが、実は物凄い音痴である(だが歌う事は好き)。普段は至って冷静で常識的だが、極限状態に置かれると暴走する。セミが苦手で、苦手の度合いはセミについて語るだけで話の内容がどんどん暴走してしまうほど。国内の大学を受験したメイン5人の中では1、2を争う学力だが、受験では2校続けて落ちてしまい、合格した順は5人中で最後になった。アニメ版では受かった大学が本命であるという説明が付け加えられた。
初登場よりおよそ1年間は無名のキャラクターで通されていたため、『電撃大王』で行なわれた第1回人気投票の際には「メガネっ娘」名義だった。
彼女のキャラクター像は、作者の敬愛するゲーム『To Heart』の登場人物・保科智子(ほしな ともこ)へのオマージュである。無名だった段階における掲載誌上の質問コーナーで「保科智子」と表記したこともある。
作中での「シュークリーム分が不足してきた」というセリフは各所に知れ渡り、『現代用語の基礎知識』にも収録された。
本作品のキャラクターには驚きやあきれなどの感情表現で目が丸印だけの白目になるという特徴があるが、彼女の場合はメガネのレンズが白塗りになる事でそれが表される。
榊(さかき)
声 - 浅川悠
身長174cmの長身。髪型は腰まで届くロングヘア
名前は不明。ほとんどの同級生からは「さん」付けで呼ばれるが、大阪や智には途中から「ちゃん」付けでも呼ばれるようになっている。
やや内気で感情表現が乏しいが、勉強と運動が得意でスタイルも抜群なため、男女問わず人気がある。内向的な性格ゆえに親しい友人がいなかったが、ちよ達との交流を経て孤独感は徐々に薄れていった。冷静な面持ちとは裏腹に、怖いものが苦手でかわいいもの好きであるなど、人一倍女の子らしい一面を持つ。しかし消極さが災いしてそうした一面があるとはなかなか認識されていなかった。猫が大好きだが、母親が猫アレルギーで猫を飼えず、猫に会えても嫌われるという報われない境遇。そんな性質から猫に関する怪我が絶えず、しかもどうして怪我をしたのかなどをあまり語らないため、意図せず周囲からはワイルドな印象を与えてしまっている。運動部が持つ体育会系の雰囲気は苦手であり、絵や手芸といった文化系も苦手(ただし歌唱力は高い)なため、周囲から有望視されながらもクラブには所属しなかった[8]。話す際には聞き手に徹する傾向が強いため、大阪と話すと突飛な言動に翻弄されがち。進路は1年次から獣医を志望しており[注 10]、さらに3年次は1人暮らしをして猫を飼うという新たな目標も加わり、卒業後は獣医学系の大学に進学した。
妄想癖があり、自己陶酔してしまったり逆に想像した内容がツボにはまって必死で笑いをこらえたりすることがある。また、ちよ父の設定などはほとんどが榊の空想の産物であった。
クレーンゲームで動物のぬいぐるみを取るのが好き。パンティーは女児用ショーツのような猫が大きくプリントされたものを愛用している。
身長設定は物語の進行とともに定期的に更新され、最終的には約180cmになったと作者は語っている。原作の連載予告に描かれていたのは榊だけで、1999年5月に作者が『To Heart』の製作者に献上した絵も榊(と『わらびー』の登場人物)だった[9]
神楽(かぐら)
声 - 桑島法子 / 斎賀みつき
身長156cm。髪型は毛先の尖った独特なショートヘアで、修学旅行では大阪からシーサーに例えられた。
名前は不明。水泳部所属のスポーツ万能少女。スタイルも良い。がさつでボーイッシュな言動が目立つものの、根はうぶで純粋な一面があり、智から体格の割に胸が大きいことをからかわれて赤面する事も。また体育祭の準備中にふざけてテントを倒してしまい涙ぐむなど繊細な一面も持ち合わせている。学力は芳しくなく「ボンクラーズ」の一員で、アニメ版ではリーダーとして祭り上げられた事もある。1年次の体育祭で榊と対決した事から榊に興味を抱くようになり、2年生で同じクラスになってからはよく勝負を挑んでいる。そして競争を重ねるうちに親しくなり、結果的に良き親友として付き合うようになった。進路は体育大学進学を志望し、国内の大学を受験したメイン5人の中では一番に合格した。
1年次は5組所属(ちよ達5人は3組)だが、体育祭で活躍を見せて以来ゆかりに目をつけられていたらしく、2年次以降は5人と同じ3組になった。

アニメ雑誌『月刊ニュータイプ』誌上のアニメヒロイン100選(2002年版)にて春日歩が7位、美浜ちよが11位、榊が21位、水原暦が78位にそれぞれ入選している。現在でも関連グッズの発売や二次創作が行われるなど個々のキャラクターの人気は高い。

生徒(サブキャラクター)

かおり
声 - 野川さくら
通称は「かおりん」[注 11]。髪はショートヘアでおかっぱ頭。1、2年次は3組、3年次は4組。
素直で明るい性格。榊に憧れており[注 12]、榊が側に来ると舞い上がり、暴走気味になる事もある。1年次から天文部に所属していたが、3年次に星座の事を聞かれて答えに詰まるなど、あまり打ち込んでいなかった様子。一方で榊を部に勧誘しようとした事があり、榊も実は乗り気だったが、榊の険しい表情を見てその気が無いと早合点してしまい勧誘を断念した。ちよ達が別荘に行く際には毎年誘われていたが、1、2年次は部活の合宿と日程がぶつかった事で行けなかった。3年次はちよや達とは違うクラスになってしまった上[注 13]、新担任となった木村に振り回されるという散々な目に遭ってしまう。
アニメ版では榊への憧れがややエスカレートしており、それに従って出番も増えている。1年次にはかおりんの初夢エピソードも公開された。
原作1巻での描写から、姓が「相田」であるとする説が長期にわたって取りざたされたが、後に作者が公式に否定するコメントを出しており、正確には姓が不明である。
千尋(ちひろ)
声 - 大前茜
ボーイッシュなショートヘアの少女で、かおりんの親友。1、2年次は3組。アニメ版においては身長154cmである智より頭ひとつ程度低い描写で、かなりの低身長である。
これといった特徴がないのが特徴の少女[10]。原作では彼女中心の話こそないものの、当初は様々な場面で姿を見せていたが、2年次以降はあまり登場しなくなった。アニメ版ではかおりんとコンビで登場する機会が増え、それに応じて大幅に登場回数が増えている。また、3年次には木村の奥さんと共にアイキャッチを飾っている。
アニメ版での体育祭のリレーでは他のクラスの生徒達にどんどん追い抜かされてしまうなど、運動はあまり得意でない。
原作1巻での描写から姓は「井上」であるとする説が流れていたが、後に作者が公式に否定しており、正確には姓が不明である。
大山 将明(おおやま まさあき)
声 - 吉野裕行
入学当初、ゆかりに委員長っぽい雰囲気という理由から1学期のクラス委員長に抜擢される。成績は優秀。左利き。2年次には全く登場しない。
アニメ版の最終回では卒業式の代表生徒として登場。下の名前が出るシーンはここに限られ、他はアニメ版のクレジットも含めすべて「大山」である。

教師

谷崎 ゆかり(たにざき ゆかり)
声 - 平松晶子
ちよ達のクラス(1年3組→2年3組→3年3組)の担任。
担当科目は英語。身長158cm。誕生日は原作では夏休み中、アニメで春休み中。独身で彼氏なし。親と同居している。
大阪と智曰く、「黙っていればいい線いっている美人」。マイペースかつズボラな性格で、自己中心的な素行と言動で周囲の生徒や他の教師を振り回すトラブルメーカー。みなもとは高校以来の親友。酒好きだがあまり強くなく、給料日などに飲み過ぎては潰れている。
ちよ達が通う高校の卒業生でもあり、彼女達が通っていた頃は女子高だったとのこと。精神年齢はかなり幼く、大人げないため、ちよにかわいがる要領でよく意地悪をしている。性格柄か智と気が合い、彼女には「ゆかりちゃん」と呼ばれる。
車の運転が非常に荒く、信号確認などの初歩的な交通ルールすら守れていない。その為同乗したちよにトラウマを負わせた。そのことから彼女が運転するボコボコの車は「ゆかり車(ぐるま)」と呼ばれ皆から恐れられている。しかし本人には運転が荒いという自覚は全くない。当初は通勤には自転車を利用していたが、みなもがマイカーを購入してからはそれに便乗している。
黒沢 みなも(くろさわ みなも)
声 - 久川綾 / 平松晶子
通称「にゃも(先生)」(「みなも」が訛ったもの)。生徒からは「黒沢先生」と呼ばれることが多い。なおアニメ版では右手で箸を使うシーンや、左手で筆記するシーンなどが混在している。
保健体育担当で、水泳部顧問。1年5組→2年2組→3年2組の担任。身長161cm。誕生日は原作が9月、アニメ版が4月。独身で彼氏なし、一人暮らしをしている。「テンピュール」の低反発枕を愛用している。
ゆかりとは対照的な常識派。勤務態度もまじめで面倒見が良く、生徒からは非常に好かれている。ゆかりとは高校以来の腐れ縁で、休日でも一緒に行動する仲だが、その分彼女に振り回される日々を送っている。マイカーを購入してからは、毎朝ゆかりを車で迎えに行っている。冷静だが彼女にバカ扱いされるとムキになる。数学が苦手だが、高校生の頃はそうでもなかったらしい。過去の恋愛に関する弱みをゆかりに多く握られており、その点でよくゆかりにいじられている。
ゆかりの酒癖の悪さに辟易しているが、彼女も酒癖が悪く、酔っている間に自分が話した内容(女子高校生にとってはかなり過激な猥談)を覚えておらず、酔いが覚めた後で自分へのちよ達の反応に戸惑った事も。
木村(きむら)
声 - 石井康嗣
国語(古文)担当。細身で根暗な印象の風貌。丸眼鏡をかけ、よく口を開けっ放しにしている。目は眼鏡に隠れており、一切描写されなかった。英語教師ではないが、突然英文を叫ぶこともある。アニメ版では体育祭実行委員長である事が明かされた。メインキャラクターが3年へ進級した年は、3年4組の担任を務めた。
智に教師になった理由を聞かれて「女子高生とか好きだから」と即答し、突然(女子の)着替えが見たくてしょうがないと言い出すなど、女生徒に対する変質者めいた言動が目立ち、水泳の授業があると無理に時間を作ってでもみなもの担当する授業に顔を出す始末。アニメ版では実際にプールへ入ってしまうが、この際に眼鏡を外すことはなかった。
かおりんが一番のお気に入りで、1年次の運動会でのフォークダンスでは一緒に踊った際には嬉しそうにしていたり、互いにあだ名で呼び合う関係になろうとしたり[注 14]、修学旅行ではかおりんの買ったTシャツと同じものを買ったりしている。スタイルによる好みもあるらしく、神楽にも興味を示す反面、(胸が大きいとは言えない)智や大阪には興味を示さない。男子生徒には無条件でとことん冷淡。その一方で、募金箱を見かけたら迷わず万札で募金をしたり、道端の空き缶を拾ったりと学校での言動からは想像できない善良な一面を見せている。神出鬼没で、至る所で突如姿を見せる。美人で少し天然ボケの妻とかわいい娘がおり、家庭では良き夫、良き父親であるらしい。
セルフパロディ『あずまんが大玉』(あずまんがおおだま、1999年)にて本編に先立って登場している。当時は名前がなく、服装も短パンにランニングシャツであるため謎の人物だった。主要キャラクター数人とかおりんに接触しているが、いずれも面識は無い。
後藤(ごとう)
ゆかりとみなものかつての恩師で、現在は職場の同僚。担当教科は不明。アニメ版にも登場するが、1シーンのみで台詞はない。

生き物・動物

ちよ父
声 - 若本規夫
榊が1年次に見た初夢の中で、ちよからネコとしてプレゼントされたオレンジ色の生き物。ネコと思い散歩をしていたが、突然「実はネコではなくちよの父」である事と「榊は本当のネコを探すべきだが、今の榊には無理」という事を告げると、空の彼方へ飛んでいった。
その後も榊の空想や大阪の夢の中に、たびたび登場しては異様な存在感を醸し出していく。娘のちよには優しいが、榊や大阪には少し手厳しい。大阪は生き物の顔が森喜朗元首相に似ていると考えている。体色はオレンジ色だが、たまに喜怒哀楽の表現としてグラデーションが変化する。作中における現実世界にも瓜二つのキャラクターグッズが存在している[注 15]。ちよの部屋には大阪からプレゼントされたぬいぐるみがあり、「Tribute to あずまんが大王 Live」ジャケットにはリュックも登場している。
榊の空想の中ではマッハ100で飛び、銃弾をも弾く体で誘拐された娘のちよを助けに向かう。また、クリスマスにはサンタクロースとしてプレゼントを配っているのだが、プレゼント代は国から出してもらっているらしい。
前述の通り作中の現実世界にもたびたび登場する[注 16]が、声を発するのは空想の中のみ。「補習編」でも、榊の夢の中に登場した。
よつばと!』でも綾瀬風香が着るTシャツの絵柄やぬいぐるみとして出演したり、作者自身の肖像画として使われたりしている。
忠吉さん(ただきちさん)
美浜家の白い大型犬で、種類はグレート・ピレニーズ[注 17]。ちよ曰く「人間ができている」ためおとなしく、他人に噛み付かないので、榊から非常に気に入られている。終盤でちよのアメリカ留学に同行する予定である事が明かされた。大きいため、ちよを背中に乗せて散歩する事もでき、アニメのOPでは榊もちよと一緒に乗せている。アニメ版ではちよが5歳の時に美浜家にやって来たという設定が追加された。
かみねこ
榊の登下校路に出没する灰色の野良猫で、榊が撫でようとするたびその手に噛み付く。徹底的に榊にはなつかない。
原因は榊が強引に撫でようとするところ[注 18]にあるようだが、アニメでは暦や智にも噛み付こうとしたことがある。
3年次にはボス猫の交代によって新たなボス猫となり、徒党を組んで榊に噛み付こうとしたが、マヤーに阻止される。
マヤー
特別天然記念物イリオモテヤマネコの子供。榊に懐いたという点も考慮すると二重に珍しい動物。ちよ父曰く、マヤーが「本当のネコ」らしい。
修学旅行中の榊と遭遇し、まるでペットと飼い主の如く楽しいひと時を過ごしたが、特別天然記念物という立場と、榊の家庭の事情から元の居場所に帰した。しかし修学旅行の翌日に母猫が交通事故で死亡してしまい[注 19]、4か月後に榊を頼って本土へやって来る(榊の元まで辿りつけた経緯は不明)。榊が進学して一人暮らしを始めるまでの間、ちよの家で預かることに。事情を知るちよ達以外には雑種の猫として通している。
名前は「山猫」を意味する沖縄の方言「ヤママヤー」に因んで榊が命名。大阪からは「ピカニャー[注 20][注 21]」と呼ばれる。

その他の登場キャラクター

木村の奥さん
声 - 大原さやか
木村の妻。髪型はソバージュがかった長髪。美人で優しいが、少し天然ボケ。独特の価値観と思考を持つ。
木村の奇行ぶりを受け入れ、あまつさえ彼の魅力まで感じ取れる度量を持っており、夫婦仲は非常に円満な様子。
娘が一人いるが、アニメ・原作共に家族写真で一瞬登場したのみであるため、容姿を除き一切が不明である。
石原(いしはら)
声 - 北川米彦
忠吉さんのかかりつけ獣医。力尽き倒れてしまったマヤーを治療した。
マヤーの正体に薄々感づいてはいるが、榊らの主張により雑種ということで納得し、通報などはしていない。
以降、マヤーの診察はここで行われている。
みちる
声 - 大前茜
ちよの小学校の頃の同級生。髪型は短い黒髪。通称みるちー。原作だとちよより身長がやや高くなっていたが、アニメ版ではそれほど差がない。
ゆか
声 - 野川さくら
ちよの小学校の頃の同級生。髪型は波掛かった茶髪。みちる同様、原作だとちよより身長がやや高くなっていたが、アニメ版ではそれほど差がない。
栄子(えいこ)
声 - 小山裕香
アニメ版オリジナルキャラクター。ゆかりやみなもの学生時代の同級生で、現在はキャリアウーマンとなっている。
みなもを自社のインストラクターに推薦し引き抜く話を持ちかけたが、みなもは教員生活に充実しているという理由でこれを辞退した。

この他のキャラクターとしては永田亮子が女子生徒などの脇役をこなしており、『ビジュアルファンブック』での出演者取材は「かおりんの母」役として受けている。


注釈

  1. ^ 作品タイトルの「大王」は本誌に由来している。
  2. ^ 他に、描き下ろし新作の「補習編」を含んだ新装版が全3巻で出版されている。
  3. ^ 原作中では、かつて女子高であり現在は共学の進学校であること以外ほとんどが不明であるが、アニメ版では東京都内に立地していることが明言されている。また、かおりん役の野川さくらのキャラクターソングアルバム「Cherries」の初回限定版のフォトブックによると、舞台は東京都三鷹市で、当時三鷹に住んでいた野川は親近感が湧いたとのこと。
  4. ^ 身長設定は単行本2巻の書き下ろしイラストによるものであり、作中の時系列では1年次の1月から2年次の8月ごろの数値となる。他のキャラクターも同様。
  5. ^ アニメ版では入学式
  6. ^ 初期は通常の文字体だった。新装版では通常の文字体で統一されている。
  7. ^ 生まれは和歌山で、小学生の頃は神戸に住んでいたので純粋な大阪人ではないのだが、智が和歌山を知らず、神戸もよく分からなかったために、この通称となった。
  8. ^ アニメ版のEDのキャストや公式サイトでは「春日歩」と表記
  9. ^ ただしアニメでは最終盤を除きこの設定がカットされていた。
  10. ^ 第2志望はお花屋(植物の名称に詳しい)で、第3志望はぬいぐるみ屋。志望順位はアニメ版での表記。
  11. ^ 本名で呼ばれたのはアニメ版だけで、母親と初夢に登場した榊からそれぞれ1度ずつだけである。
  12. ^ 新装版第3巻収録の補習(書き下ろし)の大阪との会話で同性愛者である事は否定している。
  13. ^ 結城心一による追試編『いけいけ!かおりん』ではゆかりと木村の間で金銭トレードが行われた結果だと匂わせる発言がある。
  14. ^ 生徒のうちかおりんのみをあだ名で呼んでおり、そのことで彼女がクレームをつけたところ、ならば自分の事も「キムリン」と呼んで良いよと返した。
  15. ^ 名称は不明。瓜二つのキャラクターが実在している事を榊は知らなかった様子。
  16. ^ 基本はぬいぐるみなどの物としての登場だが、アニメ版では生物らしきものとして空を漂ったり、物陰に佇んだりするシーンが追加された。
  17. ^ フランス由来の犬種であるため、大阪からはフランス人と称されている。
  18. ^ 3年次の3月の小見出し曰く、殺気を感じていたらしい。
  19. ^ ただしこれはインターネットでイリオモテヤマネコが事故死したというニュースを見た榊の発言であり、実際に事故死したイリオモテヤマネコがマヤーの母猫であるかは不明である。
  20. ^ 「山猫」を意味するもう一つの沖縄の方言「ヤマピカリャー」より。大阪はどうしてもこの名称を覚えられず、こうなった。
  21. ^ なお厳密に言うと「ヤママヤー」はイリオモテヤマネコだが「ヤマピカリャー」はヤママヤーとは違いどちらかと言うと妖怪の一種。
  22. ^ 木村が宣伝を手伝うために1つ借りたが、そのまま持って行ってしまったため。
  23. ^ このため暦が風邪をひいた理由が原作と若干異なる。
  24. ^ 『電撃大王』の誌上通販アイテムとしては、注文数、売上金額が共に2位に倍以上の差をつけた歴代1位を記録している[11]
  25. ^ ただし、例えば『サザエさん』はすべての単行本を合計すると累計7000万部以上を発行しており、集計方法によって算出は異なる。
  26. ^ 「2年生」のみ、時系列から外れて巻末収録された話が2話存在する。
  27. ^ 『いけいけ!かおりん』もグラビアページにて掲載。
  28. ^ よつばスタジオ曰く、『よつばと!』と世界観が音楽的に繋がっているためとのこと。
  29. ^ 智の携帯電話の着メロとして使用されている。
  30. ^ 本曲のみ、春日歩ではなく大阪名義。
  31. ^ 木村先生名義。

出典

  1. ^ 宇野常寛5章「空気系」と擬似同性愛的コミュニケーション 1 「空気系」と萌え4コマ漫画」『政治と文学の再設定』 集英社WEB文芸RENZABURO(2011年3月18日)
  2. ^ 小森健太朗「二〇一一年テレビアニメ作品とミステリの並行関係」『本格ミステリー・ワールド2012』南雲堂、2011年、235頁。ISBN 978-4523265030
  3. ^ 「二〇一一年テレビアニメ作品とミステリの並行関係」『本格ミステリー・ワールド2012』233頁。
  4. ^ あずまんがWeb大王”. キャラアニ.com. 2001年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年7月30日閲覧。
  5. ^ あずまんが大王 THE ANIMATION”. Yahoo!映画. Yahoo! JAPAN. 2016年7月30日閲覧。
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