藍綬褒章
英語:Medal with Blue Ribbon
褒章の一種で、特に教育、医療、社会福祉、産業振興などの分野において、多年の努力により公衆の利益に貢献した者に授与される栄典。
藍綬褒章の授与対象について、内閣府ウェブサイト「褒章の種類及び授与対象」では次のように述べている。
公衆の利益を興し成績著明である者又は公同の事務に尽力した者ちなみに、褒章制度の根拠として明治14年に制定された「褒章条例」第一条では、藍綬褒章は次のように規定されている。
教育衛生慈善防疫ノ事業、学校病院ノ建設、道路河渠堤防橋梁ノ修築、田野ノ墾闢、森林ノ栽培、水産ノ繁殖、農商工業ノ発達ニ関シ公衆ノ利益ヲ興シ成績著明ナル者又ハ公同ノ事務ニ勤勉シ労効顕著ナル者ニ賜フモノトス近年では、医師会や労働組合の代表を長年務めてきた者、民生委員・児童委員、国勢調査員、保護司、消防団の団長などが多く藍綬褒章を受賞している。
褒章には藍綬褒章、紅綬褒章、緑綬褒章、黄綬褒章、紫綬褒章、紺綬褒章の6種がある。いずれも天皇陛下の名において徽章と共に授与される。
藍綬褒章は、毎年春と秋の2回、春はみどりの日に、秋は文化の日に発表される。それぞれ「春の褒章」、「秋の褒章」と通称される。
関連サイト:
褒章の種類及び授与対象 - 内閣府
褒章条例 - e-Gov
褒章
藍綬褒章
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 01:21 UTC 版)
藍綬褒章(らんじゅほうしょう)は「教育衛生慈善防疫ノ事業、学校病院ノ建設、道路河渠堤防橋梁ノ修築、田野ノ墾闢(こんぺき。開墾)、森林ノ栽培、水産ノ繁殖、農商工業ノ発達ニ関シ公衆ノ利益ヲ興シ成績著明ナル者又ハ公同ノ事務ニ勤勉シ労効顕著ナル者」に授与される。「会社経営、各種団体での活動等を通じて、産業の振興、社会福祉の増進等に優れた業績を挙げた方」、「国や地方公共団体から依頼されて行われる公共の事務(保護司、民生委員・児童委員、調停委員等の事務、国勢調査の調査員参加)に尽力した方」に授与されると説明する。 1881年(明治14年)の制度創設時には「公衆ノ利益ヲ興シ成績著明ナル者」に授与すると定められ、「公衆ノ利益」は「疏河築堤修路墾田ノ業或ハ貧院學校設立ノ類ヲ云フ」と例示された。1894年(明治27年)、「学術技芸上ノ発明改良著述、教育衛生慈善防疫ノ事業、学校病院ノ建設、道路河渠堤防橋梁ノ修築、田野ノ墾闢、森林ノ栽培、水産ノ繁殖、農商工業ノ発達ニ関シ公衆ノ利益ヲ興シ成績著明ナル者又ハ公同ノ事務ニ勤勉シ労効顕著ナル者」と改正された(明治27年勅令第1号)。1955年(昭和30年)、紫綬褒章の創設にともない、現行規定に改正された(昭和30年政令第7号)。 1882年(明治15年)、灌漑用水を開通させて荒野を農地に変え村民生活の向上に貢献した大阪府の石田長蔵・久保田伊平が受章第1号、第2号で、第3号から第7号は北海道函館の常野正義・渡辺熊四郎・平田兵五郎・今井市右衛門・平塚時蔵の5人である。戦後は毎年600人から1000人が受章している。2003年(平成15年)の栄典制度改正では、「公衆の利益を興した者に対する藍綬褒章の選考に当たっては、他の模範となるような優れた業績が認められる者を対象とする。また従来「公同の事務」とされている分野について運用の見直しを行い、「勲章の対象との関係を整理する」こととされた。 2013年、初音ミクの生みの親として知られる伊藤博之が授与されている。(ねとらぼ)
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