WRC2
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ラリーデビューは2012年の新城ラリーで、その後2013、2014年とトヨタ・86でスポット参戦を継続。2014年京都ではクラス2位、岐阜ではJN5クラス優勝を飾った。 2015年2月に主戦場をフォーミュラレースからラリーへ移すことを表明。トヨタが立ち上げた「TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラム」のオーディションで新井大輝と共に選出され、ラリードライバーに転向する。コ・ドライバーはかつて新井敏弘や奴田原文雄と組んだイギリス人のダニエル・バリットで、彼がエルフィン・エバンスと共にWRCに転向した2017年以降はマルコ・サルミネンに代わった。 勝田と新井は4度のWRCチャンピオン経験者であるトミ・マキネンが経営するトミ・マキネン・レーシング (TMR) に派遣され、フィンランドを中心に欧州にて実戦も含めたトレーニングを行った。また、合間を縫って全日本ラリー選手権にも父の元コ・ドライバーである足立さやかと組んでスポット参戦。福島ではクラス2位、最終戦新城ラリーではJN5クラス優勝を収めた。 2016年は主にフィンランド国内ラリー選手権にて経験を積んだ。今までのR4車両(スバル・インプレッサ)からR5車両(フォード・フィエスタ)へと変更し、ヨーロッパラリー選手権 (ERC) 第6戦ラリー・エストニア、そして世界ラリー選手権 (WRC) 第8戦ラリー・フィンランドWRC2クラスで世界選手権にデビューした。 2017年はWRC2にも多く登場。WRC第2戦ラリー・スウェーデンのジャンピングスポットとして有名なコリンズ・クレストで、WRCクラスを含めて2番目に長い42mのビッグジャンプを見せ、観客を沸かせた。また、WRC第7戦ラリー・イタリア・サルディニアではWRC2クラス3位となり、WRC2クラスで初表彰台に立った。 2018年も欧州国内選手権とWRC2に参戦。WRC2初戦の豪雪のラリー・スウェーデンでは序盤からトップタイムを連発。WRC2前年王者のポンタス・ティデマンドや若手有望株のヤリ・フッツネン、オーレ・クリスチャン・ベイビーといった北欧人ドライバーたちを打ち破り、日本人初のWRC2勝利を挙げた。WRCのサポートカテゴリで優勝した日本人ドライバーは、2007年のプロダクションカー世界ラリー選手権 (PWRC) ニュージーランドで優勝した新井敏弘以来となる。またこの勝利は、WRC2トップコンテンダーのシュコダ・モータースポーツ勢を打ち破ってのものであったため、フィエスタR5を開発するMスポーツからも賛辞が送られた。
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WRC2
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 14:37 UTC 版)
WRCの直下カテゴリ。2013年誕生。参戦した7戦のうち上位6戦分のポイントが採用される有効ポイント制である。カーナンバーは2018年までは31から60番。2019年より20番以降となる。歴史は長くないが、WRC3との絡みも合わせて参加車両・参加資格などの変更が非常に多くされてきたクラスである。 使用車両は2022年現在はRally2(旧名グループR5)車両のみで選手権が争われる。2013〜14年まではグループR4、2013 - 2018年まではグループN4、スーパー2000もエントリーできた。またWRC2発足当初はグループN4が対象の「プロダクションカーカップ」が設定されていた。2020年からは、オレカ製の共通コンポーネントおよび1.6リッターターボエンジンを搭載するRally2キットカー(旧R4キットカー)も参戦可能となる。 グループR5は元々はスーパー2000に代わる規定で、最大価格18万ユーロの規制の下に多数のメーカーがR5マシンの開発を行っている。エンジンは市販車由来の1.6 Lターボで最大馬力280 PS程度、大規模な空力パーツも無いため絶対的な速さこそWRカーに劣るが、コースやドライバーなどの諸条件が揃うと稀にWRカーを上回るパフォーマンスを見せることもあり、現状ではWRカーに最も近いマシンである。コストパフォーマンスに極めて優れているためプライベーターからの人気が高く、シュコダのようにこのクラスを主戦場とするメーカーもいるため、かつてR5規定を次期WRカーとする構想があったほどであった。2017年にWRカーがコスト削減の方針を撤廃したことでそれは実現しなかったものの、ワークスチームやプロドライバーが多数いる現状を鑑みて、彼らを対象としたWRC2プロクラスが誕生した。WRC2プロは1年間のみの開催で、2020年からはワークス向けのWRC2プロを「WRC2」、プライベーター向けのWRC2を「WRC3」へと名称を置き換えることとなった。 グループR5が「Rally2」に改称した後の2022年からは再びワークス・プライベーターともにWRC2に一本化され、高齢層のための「マスターカップ」と、WRC2/3優勝経験を持たない若年層のための「ジュニアカップ」が賞典として施行される。
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