Varianceとは? わかりやすく解説

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Variance

プレーしているゲームにおいて、十分有利な戦い出来るのであれば長い目で見れば儲けることが可能である。この事実は、ポーカーであれ、ブラックジャックであれ、クラップスであれ、また有利な戦い出来理由戦術的な技術(吠注:もちろんcard countingもその一つ(^^))、いかさま霊感(爆)であれなんであれ当てまるものである。 しかしながら短期的には、有利な度合いだけきっちり勝つ訳ではなくそれよりも成績良かった悪かったりする。 例えば、ポーカーにおける平均時給が、1big bet(ビッグベット)であるとしよう。この場合でも、ある1時間だけを見れば20ビッグベット分負けることはそんなに珍しいことではない。variance(バリアンス分散)とは、どの程度実際勝ち負けの幅が出来るかを表す統計量である。分散が非常に大きければ有利な賭けだとしても、「一生」という比較長いレンジ眺めて有利なことが勝ち組回れることにはつながらない一方分散が十分小さければ、ちょっとの間のプレー自分実力通りの勝ち(あるいは負け)を得ることが出来る。言い換えれば分散とは実力通り結果になるまでの時間の「長さ」を表していると言えるポーカー言えば分散大き場合には、少数ハンド数では、長期的なexpectation期待値)、即ち真の意味での時給判定することは出来ないということである。
ポーカーはないけれども、簡単な例をあげる。2枚クォーター(=$0.5)を投入するごとに「必ず」$1がペイアウトされるスロットマシンにおいては分散全くない1回勝負する毎の平均収益は$0.5であり、また回す毎に確実に0.5$の収益がある訳である。これに対し同じく毎回0.5$を投入するスロットマシンで、普段は単にこれを吸い込むだけだが、1万スピン毎に $10,000ジャックポット吐き出すマシンも、1回勝負する毎の平均収益0.5$であり両者は全く同じである。即ち、どちらのマシン勝負しようとも十分大きなプレー数があれば、実際プレーにおける収益0.5$/プレーに近づいていく訳である。しかし、 後者マシンでは、実際の結果平均的な収益近づけるためには、ものすごく大きい数のプレー数が必要なであるから分散も非常に大きということになる。

分散があることによって、ポーカー結果実力反映したものになることは実はそれほどない。これによって、良いプレー大切さということ忘れ去られがちになってしまう。ベストプレーヤーが毎回ベストハンドでスタートしたとしても、50%をはるかに下回る勝率しか残せないこともあるのである熟練プロ何日も、何週間も特にミスプレーをしなくとも負け続けることだってありえるのである逆に下手なプレーnegative expectation(平均すれば損をする)訳ではあるが、短期間の間ではこの下手なプレーで儲かることだってあるのである例えば、プレー判断としては非常にお粗末であったとしても、とんでもなく確率の低いドロー成功するという幸運に恵まれることはいくらでもありえる。しかし分散があることによって、負け組プレーヤーも「「長くプレーしてれば儲かる」という錯覚陥るのである。もちろん、実際に分散があることによって、負け組プレーヤーでも「短期間」のプレーでは儲かることもあるのではあるが。。

ポーカーにおいては、ある特定のプレーを高い分散荒れ大きい)プレーと、低い分散荒れ小さい)プレー分類することがある例えば、ものすごく確率の低いドロー最後までついていくために何ベットか必要ではあるが、ポットが十分大きいのでコール正解あるよう状況を、平均としてとらえれば一応コールすることにより儲かる訳であるが、コールする気になれないほど分散大きということになる。このような状況は、典型的なhigh-variance bet(ハイバリアンスベット:リスク大きプレー)、即ちうまく行ったときの見返り大きいが、成功する確率小さプレーである。一方、他のプレーヤープレースタイル自分結果分散与え影響見逃せない例えば、同じテーブルプレーヤー多数が、capキャップ)をしたがり、またどんな2枚カードでもflopフロップ)を見に行きたがるmaniacマニアックであれば、このテーブルにおいて勝負結果分散高くなる逆にレイズされたときに非常に高い確率フォルドするような極めてweakウイーク)でpassiveパッシブ)なプレーヤー多ければ自分結果分散小さくなる分散ゲーム荒れ具合)が、ゲームそのもの性質だけでなく、自分と他のプレーヤープレースタイル影響されることは極めて明らかである。

このようにポーカーの中では、"variance"という言葉あいまいに使われているが、本来は、統計学分野正確に数学的な定義がされている用語である。もし、分散期待値推定値与えられれば(そして結果についての分布仮定があれば)、ある時間プレーした後の自分儲け額の信頼区間期待しうる儲け額の幅)を計算することは容易である。もしこのような説明の意味分かりくければ、統計学についてちょっと勉強してみるのもシリアスポーカープレーヤーに取って決し無駄なことではない。


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