ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン
英語:The New England Journal of Medicine
マサチューセッツ内科外科医学会が毎週刊行している、英文の総合医学雑誌。専門家による査読を受けた医学関連の投稿論文が掲載されている。投稿論文のアクセプト率(採用率)は6パーセント程度で、これは「Nature」誌や「Science」誌と同等かそれ以上に厳しい基準である。
NEJMは世界で最も権威のある医学雑誌の一つとされ、「Lancet」や「JAMA」などとともに世界五大医学雑誌に数えられる。全世界での発行部数は約25万部とされており、これは医学雑誌としては世界最大の部数である。NEJMのインパクトファクターは時に50を超えることもあり、この値は「Nature」誌や「Science」誌の値を大幅に上回る。なお、アメリカがん協会の「A Cancer Journal for Clinicians」のインパクトファクターは100を超えることもあるが、この雑誌は掲載される公式統計の被引用回数が極端に多いため例外として除くと、NEJMは世界で最も影響力の強い雑誌といえる。
日本では南江堂がNEJM日本語版の出版を行っており、Webサイト上で日本語版の論文抄録や目次などを公開している。また、企業などが医療関係者向けの有料サービスとして、NEJMの掲載論文の抄録や本文を日本語翻訳したものを提供している例もある。
関連サイト:
The New England Journal of Medicine 日本国内版 - 南江堂
エヌ‐イー‐ジェー‐エム【NEJM】
ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン
(The New England Journal of Medicine から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 14:51 UTC 版)
The New England Journal of Medicine | |
---|---|
略称 (ISO) | N Engl J Med |
学術分野 | 医学 |
言語 | 英語 |
詳細 | |
出版社 | Massachusetts Medical Society |
出版国 | 米国 |
出版歴 | 1812年 - |
インパクトファクター | 176.079(2022年) |
分類 | |
ISSN | 0028-4793 |
外部リンク | |
プロジェクト:出版/Portal:書物 |
『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』(英語:The New England Journal of Medicine、略称:N Engl J Med または NEJM)は、マサチューセッツ内科外科学会によって発行される、英語で書かれた査読制の医学雑誌である。継続して発行されている医学雑誌のうちでは世界で最も長い歴史を誇り、また世界で最も広く読まれ、最もよく引用され、最も影響を与えている一般的な医学系定期刊行物となっている[1] [2]。日本版は1997年より南江堂から発行されている。
歴史
ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンは、ジョン・コリンズ・ウォーレン(en:John Collins Warren)博士によって1812年に創刊された[3]。当時は季刊誌で、タイトルも『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン・アンド・サージャリー』(The New England Journal of Medicine and Surgery)となっていた。1827年の1年間は、誌名は『ニューイングランド・メディカル・リヴュー・アンド・ジャーナル』(The New England Medical Review and Journal)とされていた。1828年には週刊誌となり、誌名も『ボストン・メディカル・アンド・サージカル・ジャーナル』(The Boston Medical and Surgical Journal)と変更された。現在の名称になったのはその100年後のことである。
同誌は、論説、独自研究による論文、広く引用される論評記事、投稿欄、症例報告を設けている。また、「臨床医学における画像」という題の特別セクションも設けている。
ヘンリー・K.ビーチャー(en:Henry K. Beecher)の有名な論文記事「Ethics and Clinical Research(倫理観と臨床調査)」がジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)に却下されたあと、NEJMによって1966年に発行された[4]。他の執筆者には、著名な医師たちに並び、 オリバー・ウェンデル・ホームズ(Oliver Wendell Holmes, Sr.)、ハンス・ジンサー(en:Hans Zinsser)、ルイス・トーマス(en:Lewis Thomas)の名が加わっていた。初期の編集長のひとり、ジェローム・スミス(en:Jerome V. C. Smith)は、1857年にボストン市長を務めるために編集長の座を降りた。
同誌の及ぼす影響
ジョージ・ポーク・アワード(en:George Polk Awards、米国のジャーナリズム賞)は、NEJMに授与した1977年の賞について「出版に対する、来る数十年間における莫大な注目と名誉を得るであろう最初の顕著な大勢の可能性を提供した」と特筆した[5]。
同誌はたいてい、臨床医学雑誌(JAMAやランセットをも含む)のうちで最も高いインパクトファクターを誇る。ジャーナル・サイテーション・リポーツ(en:Journal Citation Reports)によると、2006年には、同誌のインパクトファクターは51であり、50を上回った最初の学術雑誌となった。
オープンアクセス・ポリシー
ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンは、雑誌発行よりやや後になるが、掲載された論文記事にオンラインでアクセスできるようにもしている(発行より6か月遅れでアクセス可能。1993年の記事まで閲覧できる)。この6か月の遅延は後発開発途上国の読者には適用されず個人利用に限り無料利用できる。
ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンはまたポッドキャストを利用した拡張サービスを2つ有している。ひとつは雑誌に載った記事を執筆している医師や研究者のインタビューで、もうひとつは各論文の内容の要約である。またContinuing Medical Education、Videos in Clinical Medicine(医療処置のビデオを見せる)や、今週のImage Challengeなどもサービスに含まれる。
編集長
- Walter Prentice Bowers(1921年–1937年)
- Robert Nason Nye(1937年–1947年)
- Joseph Garland(1947年–1967年)
- Franz J. Ingelfinger(1967年–1977年)
- Arnold S. Relman(1977年–1991年)
- Jerome P. Kassirer(1991年–1999年)
- Marcia Angell(1999年–2000年)
- Jeffrey M. Drazen(2000年– )
脚注
- ^ http://www.boston.com/news/health/blog/2009/05/new_england_jou_2.html
- ^ http://www.amazon.com/New-England-Journal-Medicine/dp/B001HBHESW
- ^ http://www.nytimes.com/1991/02/05/health/the-doctor-s-world-editor-of-journal-envisions-new-directions-and-lighter-tone.html
- ^ Beecher, H. K. “Ethics and clinical research: special article.” N Engl J Med 274, no. 24 (1966): 1354-60.
- ^ The George Polk Awards for Journalism
関連項目
- 学術雑誌
- 世界五大医学雑誌
- マサチューセッツ総合病院:本誌にはこの病院で診断に難渋した症例がCase Records of the Massachusetts General Hospitalとして毎週のように掲載される。特に教育的価値の高いものをカンファレンスの実録としてClinical Problem-Solvingという特別編として掲載する。
外部リンク
「The New England Journal of Medicine」の例文・使い方・用例・文例
- The Malay Times に掲載されていた、非常勤の下級アナリストの職に関する広告についてご連絡を差し上げています。
- ‘They are flying kites.' はあいまいな文である.
- 話し中です (《主に英国で用いられる》 The number's engaged.).
- 名詞相当語句 《たとえば The rich are not always happier than the poor. における the rich, the poor など》.
- 総称単数 《たとえば The dog is a faithful animal. の dog》.
- =《口語》 These kind of stamps are rare. この種の[こういう]切手は珍しい.
- 王立オペラ劇場 《the Covent Garden Theatre のこと》.
- 英国学士院 (The Royal Society)の会報.
- 初めて読んだ英文小説は“The Vicar of Wakefield”
- 『Scotish』は、『The Scottish Symphony』や『Scottish authors』、あるいは、『Scottish mountains』のような、より正式な言葉遣いの傾向がある
- STD(神学博士)はラテン語のSanctae Theologiae Doctorに由来する
- 『The boy threw the ball(少年がボールを投げた)』は、能動態を使う
- 『The ball was thrown(ボールは投げられた)』は簡略化された受動態である
- 1992年,「The Animals(どうぶつたち)」という本のために,まどさんの動物の詩のいくつかが皇后美(み)智(ち)子(こ)さまによって英訳された。
- 式典は,3Dコンピューターアニメ映画「I Love スヌーピー The Peanuts Movie」の米国公開の数日前に行われた。
- クレオパトラの針 《古代エジプトのオベリスクで, 現在 London と New York にある》.
- マジソンスクエア 《New York 市にある》.
- 日本は Newton の向こうを張る数学者を出した
- 彼の Newton の生まれ変わりだ
- Newton はリンゴの落ちるのを見て考え出した
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