TEEの構想とは? わかりやすく解説

TEEの構想

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/25 06:49 UTC 版)

TEE」の記事における「TEEの構想」の解説

TEEの構想を提案したのはオランダ国鉄総裁であったF.Q.デン・ホランダー(Frans den Hollander)である。彼は1953年10月30日記者会見で、Europa Expressヨーロッパ急行)という新たな国際列車提唱した。これはすべて一等車からなる高速気動車列車で、当時旅客機同等上の内装有し国境乗務員交代することなく運行されるべきものとされた。 デン・ホランダーは、300kmから500km程度の距離では列車航空機所要時間の面で優位に立てると考えた。また彼はこのころ国営航空会社KLM役員兼ねており、当時急速に発展していた航空業界サービス鉄道取り入れようという意図もあった。一等専用としたのは、当時航空運賃では二等旅客航空機を選ぶことはないと考えられたためである。 デン・ホランダーの提案国際鉄道連合検討され、翌1954年10月にはヨーロッパ時刻表会議議題となった当初国際寝台車会社モデル列車運行のための新会社設立しオランダ気動車元にした共通車両を製作して使用するという構想であった。しかし各国間の調整がうまく行かず、以下の基準満たした車両各国製作し共同運行することとした。 最高速度は140km/h(平坦線)、また16パーミル登り勾配でも70km/h以上で走行可能であること。 軸重は18t以下。 共通のブレーキシステム備える。 乗り心地は最高の水準のものとし、客席騒音可能な限り抑える客席一等車のみとし、座席最大で横3列(コンパートメント席場合は1室6名、開放座席中央通路車の場合通路挟んで2列+1列)。 編成定員100名から120名。 車内温かい食事をとれること(食堂車連結するか、客席へのケータリングサービスが可能)。 塗装クリーム色ないしベージュ地に赤帯とし、前頭部に "TEE" のエンブレム付ける。 また新列車種別名はTrans Europ Express, 略称TEE定められた。1954年時点共同運行参加表明したのは以下の7か国の国鉄である。 ベルギー国鉄 ドイツ連邦鉄道西ドイツ国鉄フランス国鉄 イタリア国鉄 ルクセンブルク国鉄 オランダ国鉄 スイス連邦鉄道スイス国鉄) これらの国鉄によりTEE委員会組織された。その本部はデン・ハーグ置かれ、その下に技術時刻表営業3つの専門委員会設置された。TEE委員会初代委員長にはデン・ホランダーが就任しその後オランダ国鉄総裁TEE委員長兼任したオランダ国鉄スイス国鉄TEE用の気動車共同製作したベルギー国鉄ルクセンブルク国鉄TEEメンバーではあったが、車両提供していない。 1956年ヨーロッパ時刻表会議において、翌1957年6月2日ダイヤ改正からTEE運行始めることが決まり、そのダイヤ承認された。またこの時までにオーストリア連邦鉄道オーストリア国鉄)がTEEメンバー加わった

※この「TEEの構想」の解説は、「TEE」の解説の一部です。
「TEEの構想」を含む「TEE」の記事については、「TEE」の概要を参照ください。

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