Might and Magic II: Gates To Another World (1988年)
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『I』の続編で、作品内では『I』のメインクエストを完遂したパーティーがVARNにあるGates to Another Worldを通ってCRONと呼ばれる世界にやってきたということになっている。 前作のキャラクターデータを引き継ぐことも可能で、前作で最大レベルのキャラでもおよそレベル7として転送される。基本システムは『I』と同じだが、『III』へつながる様々な要素が追加されている。 忍者とバーバリアンの2つの職業が追加され、アイテムも大幅に増加した。賃金を払うことでハイアリングを雇うことができるようになり、パーティの最大人数がハイアリングを入れることで最大8人になった。また、キャラクターへの追加要素としてスキルがある。スキルは二次的な要素で、レベルや職業とは無関係にキャラクターごと2つまで覚えることができる。スキルは能力を上昇させるものや、地形を通過できるようにするものなど、数種類が存在している。 時間の概念が明確になり、1歩歩くごとに分単位で時間が経過し、一定時間の経過で夜になり、再び昼を迎えた時点で一日が経過する。180日で一年になっており、一年の経過でキャラクターも一歳年をとる。また、日にち、年数が関係したイベントも存在している。 オートマップが導入され、地図制作のスキルを覚えれば、歩いた場所のマップが自動で作成されるようになった。オートマップはいつでも見ることができる。画面上に常にマップを表示する魔法も登場した。 魔法のシステムは前作と変わっていないが、一部の呪文が店で購入しなければ使えないようになった。その関係で魔法ギルドが追加され、ギルドに加入するための会員券を入手するイベントも各町ごとに追加された。その一方で食料品店はなくなり、食糧は酒場で購入するようになった。 前作では同時に出現する敵の最大量は16体だったが、今作においては256体まで同時登場する。この登場数はシリーズで最大である。戦闘画面に表示されるのはそのうち16体で、敵を倒すたびに17体目以降から補充される。 オリジナルであるApple II版は前作と比べ、グラフィックの品質が大幅に向上し、操作性も改善されている。 オリジナル版と日本語版では内容が大幅に異なる。これは、オリジナル版が発売される前に送られてきた仕様書を元に日本で並行して開発したため。日本語版はグラフィックが全て独自のものになっている。戦闘時のレイアウトも日本語版発売元であるスタークラフトが過去に移植したRPG『ファンタジーIII』に類似し、戦闘のたびに画面が切り替わるようになっている。また、通常画面のレイアウトも大幅に異なっている。 日数の経過方式が『I』と同じになり、休息以外では日数が経過しなくなった。 オートマップ機能が縮小され、一度そのマップを出てしまうとオートマップのデータが消えてしまう。 一部の呪文の効果が変更され、極端に性能が上がった呪文、逆に下がった呪文がある。また、多くのイベントが変更、削除されている。 本来存在したヒントがなくなっていたり、罠の配置が変更されたりしたことで難度が増した謎解きがある。 シナリオに若干不整合が生じており、エンディングが『III』に繋がる終わり方にはなっていない。 一部の機種ではマウスも使用できるようになっている。 本作品では、一度に大量の経験値を与えるモンスターの存在、一時的にキャラクターレベルを200まで上げることが出来るイベント等によって、比較的楽にレベルアップが出来てしまうため、(その存在さえ知っていれば)初期の育成のつらさが比較的少ない珍しいRPGとなっている。ただし、日本語版の8ビットパソコン版では戦闘シーンのアニメーション演出がオフにできないため、大量の敵と遭遇した場合は1回の戦闘で1時間以上かかることも珍しくない。
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