MiG-31 ファイヤーフォックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 09:16 UTC 版)
「ファイヤーフォックス (映画)」の記事における「MiG-31 ファイヤーフォックス」の解説
本作の主役メカであるソビエト空軍の架空の新型戦闘機で、実在するMiG-31 フォックスハウンドとは無関係。マッハ6という最高速度をはじめ、東西陣営の軍事バランスを大きく損なうスペックを持つ。試験飛行の情報を事前につかんでいたNATO軍でも探知できなかった完璧なステルス性、パイロットが思考するだけで各種ミサイルや航空機関砲などの火器管制が行える思考誘導装置を有しており、スイッチや操縦桿やボタンを使用するよりも迅速かつ的確に操作できる。この思考誘導装置はロシア語にしか感応しないBMI技術で動作制御するものであるため、「ロシア語で考えろ」という台詞もそれを示したものである。開発はモスクワ東方1,000km付近にあるビリャースク基地にて行われていた。名称からミグ設計局製の機体と思われる。 クリップドデルタ翼を持つ無尾翼機で、長い機首に可変後退機能を持つカナードを有する。推力50,000ポンドのエンジンを2基装備し、高度12万フィートでも戦闘が可能な性能を持つ。機関砲は2基を胴体下部に、ミサイルは胴体内のウェポンベイに装備。また、パイロットは与圧服を着用する。劇中には1号機と2号機が登場し、開発に関与していたパラノヴィッチ博士やセメロフスキー博士の助けを得てミッチェル・ガントが強奪した1号機を、正規パイロットであるヴォスコフ中佐が操縦する2号機が追跡した。 劇中、ファイヤーフォックス1号機がミサイル巡洋艦から発射されたミサイルの撃墜や2号機を撃墜する際に機体後部から発射したものはミサイルではなく、対ミサイル妨害装置のフレアである。しかしながらイーストウッド扮するガント自身は劇中終盤、「rearward missile」=「後部ミサイル」と呼んでおり、字幕、TV吹替共に「後部ミサイル」と訳されている。そのため、「なぜ1号機と2号機は後方につかれたときにすぐ使わなかったのか」という矛盾を生んでいる。劇中中盤、バラノヴィッチ博士は機体の装備の説明時、「rear defence pod」=「後部防御装置」と言っており、「炎の爆発によってミサイルを倒す」と英語では説明している(日本語字幕ではここもミサイルとしてしまっている)。ガントの「rearward missile」の発言は、執拗に追尾する2号機に対し「後ろ向きに発射出来るミサイルはないのかよ?」とぼやいただけで、日本語字幕の「後部ミサイルを発射しろ」は誤訳である。2号機が撃墜された正しい理由は、ガントが放った1号機のフレアをエアインテークに吸い込んでしまったからである。これは原作、および続編の『ファイアフォックス・ダウン』に詳しい描写がある。
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