参政権
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参政権(さんせいけん、英: Franchise/Suffrage)とは、国民が政治に参加する権利の総称である。
参政権の類型
国民が政治に参加する制度には、直接的なものと間接的なものに分けられる[1]。前者の例としては公職就任のほか国民発案(イニシアティブ)や国民表決(レファレンダム)、後者の例では選挙や国民解職(国民罷免、リコール)などの制度がある[2][3]。
直接的参政方法
- 公職就任
- 公職に国民が自ら就任することである[1]。公務員に就任する権利を公務就任権という。特に、選挙によって議員その他の公職に就く権利については被選挙権を参照。
- 外国人については公務員への就任資格が制限されていることがあり、特に被選挙権については否認されていることがある[4]。
- 国民発案(イニシアティブ)
- 国民表決(レファレンダム)
間接的参政方法
- 選挙
- 国民解職(国民罷免、リコール)
請願権
従来、請願権は請願の受理を求める権利であるとの理解から国務請求権(受益権、いわゆる請求権)に分類されてきたが、現代の請願は民意を直接に議会や政府に伝えるという意味が重要視されており参政権的機能をも有するものと理解されている[9]。請願権を参政権に分類する学説もあるが、請願権は国家意思の決定に参与する権利ではない事から典型的参政権とは異なる補充的参政権として捉えられることがある[10]。
日本における参政権
選挙権
国民発案・国民表決・国民罷免
- 国民発案(イニシアティブ)
- 国民発案(イニシアティブ)の制度は、日本では国政レベルでは採用されていない[11]。地方レベルでは、地方自治法で、普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する者は、政令の定めるところにより、その総数の50分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、普通地方公共団体の長に対し、条例(地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く。)の制定又は改廃の請求をすることができると定められている(地方自治法74条)。
- 国民表決(レファレンダム)
- 国民罷免(リコール)
- 国民罷免(リコール)の制度は、日本では国政レベルでは採用されていない[8]。地方レベルでは地方自治法で地方公共団体の長・議会・議員の解散・解職の請求が定められている(地方自治法76条以下)[8]。
- なお、日本には最高裁判所裁判官国民審査の制度があるが、国民の請求を受けて実施されるものではなく一定の時期に行われるものであるため、典型的な国民罷免の制度とは区別される[8]。
国別の選挙権・被選挙権
| 国 | 選挙権年齢 | 選挙権資格 | 被選挙権年齢 | 被選挙権資格 |
|---|---|---|---|---|
| 18歳 | 日本国籍保持者 |
衆議院議員・市町村長:25歳 |
||
| :20歳 | ||||
| 18歳 | 選挙人登録を行った米国民 | 大統領被選挙権資格者は、生まれながらの米国民[12]で14年以上国内に居住している者 |
||
| 18歳 | 23歳 | |||
| 18歳 | 英国内に在住する英連邦市民 | 18歳 | 英連邦市民 | |
| 18歳 | 18歳 | |||
| 18歳 | 25歳 | |||
| 18歳 | 18歳 | |||
| 18歳 | 18歳 | |||
| 18歳 | (義務投票制) | 21歳 | ||
| 18歳 | 18歳 | |||
| 18歳 | 18歳 | |||
| 18歳 | 中華人民共和国国籍保持者[注釈 1][注釈 2] | 18歳 | 中華人民共和国国籍保持者 | |
| 19歳[注釈 3] | 25歳 | |||
| 18歳 | 18歳 | |||
| 18歳 | 18歳 | |||
| 18歳 | 18歳 | |||
| 18歳 | 30歳 | |||
| 18歳 | 18歳 | |||
| 18歳 | 21歳 | |||
| 18歳 | (義務投票制) | 18歳 | ||
| 18歳 | 18歳 | |||
| 17歳 | 17歳 | |||
| 16歳 | (義務投票制) | 21歳 | ||
| 16歳 | 18歳 | |||
| 21歳 | 25歳 | |||
| 15歳 | 26歳以上75歳以下 | イスラム法学者による事前審査を経た者 |
脚注
注釈
出典
- ^ a b c 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、155頁。ISBN 978-4-641-11278-0。
- ^ 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、155-162頁。 ISBN 978-4-641-11278-0。
- ^ a b c “「国民投票制度」に関する基礎的資料”. 衆議院憲法調査会事務局. 2020年6月7日閲覧。
- ^ 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、89頁。 ISBN 978-4-641-11278-0。
- ^ 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、155-156頁。 ISBN 978-4-641-11278-0。
- ^ a b 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、157頁。 ISBN 978-4-641-11278-0。
- ^ 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、158頁。 ISBN 978-4-641-11278-0。
- ^ a b c d 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、162頁。 ISBN 978-4-641-11278-0。
- ^ 樋口陽一、佐藤幸治、中村睦男、浦部法穂『注解法律学全集(1)憲法I』青林書院、1997年、353頁。 ISBN 4-417-00936-8。
- ^ 樋口陽一、佐藤幸治、中村睦男、浦部法穂『注解法律学全集(1)憲法I』青林書院、1997年、354頁。 ISBN 4-417-00936-8。
- ^ 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、156頁。 ISBN 978-4-641-11278-0。
- ^ Natural-born citizen
- ^ “中华人民共和国全国人民代表大会和地方各级人民代表大会选举法”. 中華人民共和国中央人民政府 (2010年3月14日). 2017年10月19日閲覧。 “2010年3月14日改正版(→国立国会図書館による当該法規の日本語解説)”
- ^ “中华人民共和国国籍法”. 中華人民共和国中央人民政府 (2005年5月25日). 2017年10月19日閲覧。
- ^ 佐藤令、大月晶代、落美都里、澤村典子『主要国の各種法定年齢 選挙権年齢・成人年齢引下げの経緯を中心に』(PDF)国立国会図書館調査及び立法考査局〈基本情報シリーズ(2)〉、2008年12月。 ISBN 978-4-87582-676-7。2017年10月19日閲覧。
関連項目
外部リンク
- Franchise/Suffrageのページへのリンク