CL400とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > CL400の意味・解説 

CL-400

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/04 03:15 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

ロッキード CL-400 Suntan

CL-400 Suntanはかつてアメリカのロッキード社で秘密裏に開発されていた超音速偵察機

概要

U-2の後継機としてより高速、高高度を飛行するように設計され、燃料として液体水素を使用する予定だった。1958年に計画は中止された。

1956年にアメリカ空軍は高度な秘密の計画として高速度で長距離を飛行する偵察機の開発に着手した。U-2偵察機などの開発で実績があり、秘密保持の観点からも相応しいとされたロッキード社のスカンクワークスが開発を担当することになった。

F104戦闘機を大幅に拡大したような設計のCL-400が計画された。主要な変更点はエンジンの配置を双発に変更して主翼端に装備することになった点である。液体水素の燃焼特性と軽量であり低密度なので燃料を搭載するためには可能な限り胴体を太くする必要があったためそのような配置が選定された。さらにロッキード社はプラット&ホイットニー社と共同で進めた。高度30000mをマッハ2.5で飛行する概念設計は成功して既存のターボジェットエンジンを液体水素で25時間以上運転する試験にも成功した。地上での液体水素の扱う技術である製造、運搬、補給に至るまで全て計画の一環として開発された。

予算的な圧力と十分な航続距離への到達が困難でさらに液体水素を動力とする航空機は危険すぎると懸念が広まり[1]、維持が高額だったので計画は中止の憂き目を見ることになった。さらに一般的ではない燃料は既存の基地に新たに設備を建設して訓練する必要があった。

しかし、航空機の開発過程で得られた知見はSR-71の開発の成功につながり、液体水素燃料の取り扱いに関する知見は後年アポロ計画スペースシャトル計画で役立った。

CL-400は将来の航空機の代替燃料として水素を使用する可能性をロッキードが議論する1970年代まで完全には公表されなかった[2][3]

関連項目

脚注

  1. ^ [1] "Gen. Curtis E. LeMay... received a full briefing on Suntan and his initial reaction brought dismay to the team. 'What,' he exploded, 'put my pilots up there with a ... bomb?'"
  2. ^ Sweetman, Bill. Aurora: The Pentagon's Secret Hypersonic Spyplane. St. Paul, Minnesota: Motorbooks International, 1993. 0-87938-780-7.
  3. ^ https://history.nasa.gov/SP-4404/ch8-3.htm

参考文献

  • Chapter 8, "Suntan," in Liquid Hydrogen as a Propulsion Fuel, 1945–1959 from the NASA History Office [2]

ホンダ・CL400

(CL400 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/12 22:12 UTC 版)

ホンダ・CL > ホンダ・CL400

CL400(シーエルよんひゃく)はかつて本田技研工業が製造販売したオートバイである。

車両解説

CL400
基本情報
排気量クラス 普通自動二輪車
メーカー 本田技研工業
車体型式 NC38
エンジン NC38E型 397cm3 4サイクル
内径x行程 / 圧縮比 85.0mm x 70.0mm / 8.8:1
最高出力 21kW〔29PS〕/ 7,000rpm
最大トルク 34N・m〔3.5kgf・m〕/ 5,500rpm
乾燥重量 140kg
車両重量 155kg
テンプレートを表示

型式名NC38。1997年に開催された第32回東京モーターショーに参考出品。1998年9月22日発表、同月23日発売[1]。車名のCLは同社が1960年代から1970年代にかけて製造販売していたスクランブラータイプのシリーズ商標で、折からのレトロブームを受けてベンリィCL50と同様に復刻されたが、本モデルは『市街地から郊外のワインディング走行まで軽快に楽しめ、しかもシンプルで都会的な中にも普遍的で味わい深いフォルム[1]』というコンセプトを打ち出したため外観デザインは踏襲されたものの走行シーンとしてはオフロードを想定しておらず、レトロな雰囲気を味わうオンロードモデルとして提案された[注 1]

車体はフレームにセミダブルクレードル型を採用し、サスペンション前輪をテレスコピック、後輪をスイングアーム。タイヤサイズは前輪が90/100-19、後輪が110/90-18とされ、ホイールはスポークタイプ。ブレーキは前が油圧式シングルディスクブレーキ[注 2]、後輪は機械式リーディングトレーディングである[1]

搭載されるNC38E型エンジン[注 3]は、同社の400㏄クラス日本国内専売モデルとしては1985年に発売されたGB400TT以来となる4ストローク単気筒エンジンで、動弁機構は4バルブSOHCを採用。内径x行程=85.0x70.0(mm)・排気量397㏄・圧縮比8.8から最高出力29ps/7,000rpm・最大トルク3.5kg-m/5,500rpmのスペックをマーク。燃料供給はVEBAキャブレターとし、エンジンオイル潤滑方式はドライサンプを採用。始動はセルスターターを搭載せずにオートデコンプ機能付きキックスターターのみ、マニュアルトランスミッションは5速、マフラーは左右2本出しのセンターアップタイプとされた[1]

2001年にエンジンをはじめとする基本コンポーネンツを共用する姉妹車CB400SSが発売されたが、本モデルは大きな変更はなく2002年までに生産中止となった。

脚注

[ヘルプ]

注釈

  1. ^ このため車体ならびに原動機型式名のアルファベット2文字目が、同社のロードモデルを意味するCである。
  2. ^ 1970年代まで製造されたCLシリーズではディスクブレーキを装着していたモデルは存在しないことからシリーズとしては初採用となる。
  3. ^ 元々は1995年からエンデューロレース専用の輸出モデルと製造されていたXR400R用ND03E型エンジンがベースである。

出典

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「CL400」の関連用語

CL400のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



CL400のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのCL-400 (改訂履歴)、ホンダ・CL400 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS