AIの種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 06:48 UTC 版)
第2次人工知能ブームでの人工知能は機械学習と呼ばれ、以下のようなものがある。 エキスパートシステム 推論機能を適用することで結論を得る。エキスパートシステムは大量の既知情報を処理し、それらに基づいた結論を提供することができる。例えば、過去のMicrosoft Officeには、ユーザが文字列を打ち込むとシステムはそこに一定の特徴を認識し、それに沿った提案をするシステムがついていた。 事例ベース推論(CBR) その事例に類似した過去の事例をベースにし、部分修正を加え試行を行い、その結果とその事例を事例ベースに記憶する。 ベイジアン・ネットワーク 振る舞いに基づくAI:AIシステムを一から構築していく手法。ベイジアンネットワークは、1つまたは複数の結果の可能性を予測するためのさまざまな変数の接続とその条件依存関係をグラフィカルに表すデシジョンツリーです。 一方、計算知能(CI)は開発や学習を繰り返すことを基本としている(例えば、パラメータ調整、コネクショニズムのシステム)。学習は経験に基づく手法であり、非記号的AI、美しくないAI、ソフトコンピューティングと関係している。その手法としては、以下のものがある。 ニューラルネットワーク パターン認識に特化したアルゴリズムである。コネクショニズムとほぼ同義。 ファジィ制御 曖昧さを許容するように定義された集合によって、不確かな状況での推論を可能にする手法であり、1990年代以降の制御システムでは広く採用されている。 進化的計算 生物学からインスパイアされた手法であり、ある問題の最適解を進化や突然変異の概念を適用して求める。この手法は遺伝的アルゴリズムと群知能に分類される。 これらを統合した知的システムを作る試みもなされている。ACT-Rでは、エキスパートの推論ルールを、統計的学習を元にニューラルネットワークや生成規則を通して生成する。 1990年代、日本国内でニューロ・ファジィ家電が流行したが、これら家電は第2次人工知能ブームで研究されたニューラルネットワークやファジィ制御を応用した製品である。 第2次人工知能ブームでは既存製品の微妙な改良に留まり、人々が思い描くような高度な自動化を可能とする製品に繋がらなかったため、人工知能に対する失望が広がっていった。 第3次人工知能ブームでは、ディープラーニングが画像認識、テキスト解析、音声認識など様々な領域で第2次人工知能ブームの人工知能を遥かに上回る精度を出しており、ディープラーニングの研究が盛んに行われている。最近では、DQN、CNN、RNN、GANと様々なディープラーニングの派生がでて各分野で活躍している。特に、GAN(敵対的生成ネットワーク)は、ディープラーニングが認識や予測などの分野で成果をだしていることに加えて、画像の生成技術において大きな進化を見せている。森正弥はこれらの成果を背景に、従来の人工知能の応用分野が広がっており、Creative AIというコンテンツ生成を行っていく応用も始まっていると指摘している。かつてのニューロ・ファジィ家電と同じように、AI対応と謳う家電製品が多数発売されており、これらにもディープ・ラーニングが応用されている。
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