ベイジアンネットワーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/21 14:43 UTC 版)
統計学 |
ベイズ統計学 |
---|
![]() |
理論 |
|
技法 |
|
ベイジアンネットワーク(英: Bayesian network)は、因果関係を確率により記述するグラフィカルモデルの1つで、複雑な因果関係の推論を有向非巡回グラフ構造により表すとともに、個々の変数の関係を条件つき確率で表す確率推論のモデルである。ネットワークとは重み付けグラフのこと。
定義
確率分布は確率変数をノード、変数間関係をリンクとするグラフ/ネットワークで表現できる[1][2](確率的グラフィカルモデル[3])。このうちリンクが向きを持ち依存関係が巡回しないもの(有向非巡回グラフ)は次の名称で呼ばれる[4]。
- ベイジアンネットワーク(英: Bayesian networks)[5]
- 有向グラフィカルモデル(英: directed graphical models)[5]
- 有向確率モデル(英: directed probabilistic models)[6]
- 有向確率的グラフィカルモデル(英: directed probabilistic graphical models)[6]
その有向非巡回性から確率変数群の同時分布は次のように表現できる:
ベイジアンネットワーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/14 02:15 UTC 版)
「グラフィカルモデル」の記事における「ベイジアンネットワーク」の解説
詳細は「ベイジアンネットワーク」を参照 もし、モデルのネットワーク構造が有向非巡回グラフならば、そのモデルは、すべての確率変数の同時確率の積で表される。厳密に言うと、事象を X 1 , … , X n {\displaystyle X_{1},\ldots ,X_{n}} とすると、共起確率は次を満たす: P [ X 1 , … , X n ] = ∏ i = 1 n P [ X i | p a i ] {\displaystyle P[X_{1},\ldots ,X_{n}]=\prod _{i=1}^{n}P[X_{i}|pa_{i}]} ここで p a i {\displaystyle pa_{i}} はノード X i {\displaystyle X_{i}} の親である。言い換えれば、同時確率は条件付き確率の積に因数分解される。例えば、上に指名した図のグラフィカルモデルは、同時確率が次のように因数分解される確率変数 A , B , C , D {\displaystyle A,B,C,D} によって構成されている: P [ A , B , C , D ] = P [ A ] P [ B ] P [ C | B , D ] P [ D | A , B , C ] . {\displaystyle P[A,B,C,D]=P[A]P[B]P[C|B,D]P[D|A,B,C].} どの2つのノードも、それらの親ノードによる条件付き独立(英語: Conditional independence)である。一般に、d-separation(英語: d-separation)と呼ばれる基準をグラフが満たしていれば、どの2つのノード集合も第3の集合による条件付き独立となる。ベイジアンネットワークにおいては、局所独立性と大域独立性は等しい。 このグラフィカルモデルは有向非巡回グラフであるベイジアンネットワーク(Bayesian network, Belief network)として知られている。隠れマルコフモデルやニューラルネットワークといった古典的な機械学習モデルや、Variable-orderマルコフモデル(英語: variable-order Markov model)のような新しいモデルは、ベイジアンネットワークの特殊ケースと考えることができる。
※この「ベイジアンネットワーク」の解説は、「グラフィカルモデル」の解説の一部です。
「ベイジアンネットワーク」を含む「グラフィカルモデル」の記事については、「グラフィカルモデル」の概要を参照ください。
固有名詞の分類
- ベイジアン・ネットワークのページへのリンク